ひこじいさんのブログ

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2012年11月14日
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昨年の大震災では、養鶏施設も大きな打撃を受けて、常に物価の優等生とされていた鶏卵の価格が倍以上にも跳ね上がった。

この所漸く価格も落ち着いて来て、スーパーストアの目玉商品としてワンパック10個入りを、100円以下で販売するところも出てきた。何時の時代でも、卵は栄養に富んだ素晴らしい食材であり、庶民にはありがたい存在だ。

卵は生鮮食品ではあるが、一般に考えられているより以上に日持ちのする食材である。摂氏10度以下で冷蔵保存すれば、産卵後2週間は鮮度が維持できる。

欧米の数カ国が、優良鶏の原種鶏、種鶏を独占的に産出して世界に供給している。わが国でも原種鶏、種鶏はそのほとんど全てが欧米からの輸入に依存している。

昔から鶏や卵が原因となって、ゲルトネル腸炎菌による食中毒が発生することは分かっていた。

この輸出元の原種鶏、種鶏が1980年代にサルモネラ・エンテリティディス(ゲルトネル腸炎菌の新しい名前、S・E)に汚染されたことにより欧米で、1985~1986年に鶏卵によるS・E食中毒が大流行を始めた。その数年後の1989年頃からわが国でも、欧米と同じ血清型S・E菌の汚染が原因となって、卵の食中毒が多発し始めた。世界のS・E食中毒の発生のほとんどが、この優良原種鶏・種鶏の輸入によって広まったと言える。

日本において、欧米の発生と時期的に開きがあるのは、汚染原種鶏、種鶏が輸入されてから汚染卵が産出されるまでに、2~4年のタイムラグがあるためである。

鳥類は、総排泄孔といって卵、尿、糞が同じ孔から排泄される。
鶏の場合、消化器に感染増殖したS・Eが、輸卵管を遡って卵殻が形成される前に卵の中に入り込むことがある。

卵の中身自体が汚染しているため、卵殻を消毒したり洗ったりするだけでは、サルモネラ食中毒を防げない場合もあるのだ。

わが国でのS・E食中毒の多発で、パンデミックな流行が起きるのではないかと心配され、行政により消費者の衛生教育に力が注がれ、鶏卵生産者に対しては飼養管理に対する注意喚起と指導にも力を入れてきた。
その結果、我が国においては1996年のS・Eの分離株数を100とした時、2005年では17に激減した。しかし、ニューヨーク州のように、飲食店での生卵の提供を禁じた州もあるのに、アメリカでは49.1、イギリスでは37.4で、まだまだ食中毒が多発していて、卵の生食を常としている日本の方が激減している。

わが国においては、消費者の衛生思想の高まりと、鶏卵生産者への衛生的飼養管理が如何に行き渡ったかの証左ではないだろうか。

米が主食の日本人にとって、炊きたての熱いご飯に生卵を懸けて食べる卵かけごはんは、食卓から消すことが出来ない食文化であろう。

鮮卵を選び割卵後は速やかに食べるなど、細心の注意を払えば生卵は決して怖いものでは無い。












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最終更新日  2012年11月14日 16時53分25秒


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