ひこじいさんのブログ

ひこじいさんのブログ

2012年11月18日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
今から300年も昔、山口素堂が「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」と言う句を詠んだ。この句は字余りの上季語が「青葉・ホトトギス・初鰹」と、俳句の常識を破って3つ重ねで悪い句作の例にされるほどだ。


この句の意味は「初夏には、目にはみずみずしい青葉若葉が映り、耳にはほととぎすの鳴く声が聞こえ、味覚としてはおいしい初鰹が賞味できる。」という意味で、夏という素晴らしい季節の到来を視覚と聴覚と味覚で感じている様子を詠んだものであろう。

カツオは温帯から熱帯海域の世界中に生息している魚で、日本近海では春には黒潮に乗って太平洋側を鹿児島から北上し、秋には北海道南部辺りまで達するのだが、そこで黒潮と親潮とぶつかるためUターンして、今度は南下するという季節的回遊を、全く休むことなく泳ぎながら続けている。カツオやマグロなどは鰓蓋を動かして酸素を取り込むことが出来ないので、泳ぐことで口から取り込んだ新鮮な水を強制的に鰓に送って、酸素を取り込んでいる。したがって泳ぎ続けないと窒息して死んでしまうのだ。

句に詠まれているように、江戸の庶民にとっては4~5月のカツオが旬であったのだろう。初夏の頃のカツオは、脂が無くさっぱりとした赤身である。一方8~9月になって三陸沖で獲れる鰹には、脂が十分に乗っていて戻り鰹と呼ばれる。戻り鰹の方が旨いと言う人も多い。従来は冬の間には漁が無かったのに、近年は一年中鰹の水揚げがあって魚屋の店頭に並ぶ。句で鮮やかに切り裂いた旬の季節が、現代ではあいまいになって来てしまっている。

この鰹だが、目には青葉の頃の鰹の筋肉にはかなりの確率で、筋肉内部に白い米粒程の虫を見ることがある。3枚におろした時の腹側の薄い膜を剥がすと、時としてくねくねと動く幼虫を確認できる。カツオの寄生虫でテンタクラリアという。カツオは刺身やタタキで食べることが多く、3枚におろした時の、腹側の筋肉に寄生しているのを見ることがある。
この寄生虫は、アニサキスと異なり生きた幼虫を食べても人に害を及ぼすことは無い。しかし、赤身の中に白くうごめく虫は大いに食欲を減ずるのだ。

鰹の厚切りの刺身をづけにし、大葉の細切りとユカリ、チリメンジャコを混ぜた寿司飯に、炒り胡麻とづけ鰹をたっぷり乗せて食べる丼は旨いが、赤身にうごめく虫を見てから、我が家では40年以上鰹の刺身やタタキは食卓に上らない。
たまに作るづけ丼の魚は、今では専らマグロの赤身が鰹の代役を務めている。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年11月19日 07時38分35秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

フリーページ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ひこじいさん

ひこじいさん

カレンダー

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

ひこじいさん @ Re:今年も大文字草開花の季節(10/19) 春の陽だまり1592 さん 今日は、初めまし…
春の陽だまり1592 @ Re:今年も大文字草開花の季節(10/19) 初めまして ピンクの大文字草、可愛いです…
ひこじいさん @ Re:新しい施設で名称も変わって(11/13) 悠歩さん コメントありがとうございます…
悠々山歩@ Re:新しい施設で名称も変わって(11/13) 私の町に移転して来たのです。この立川基…
ひこじいさん @ Re:公園で独特の臭いが(10/26) 悠歩さんブログへの訪問ありがとうござい…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: