ひこじいさんのブログ

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2014年10月14日
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成立時期は1120年代~1449年の間とされるが保元の乱、平治の乱、治承・寿永の乱など、12世紀半ば以降の歴史的事件の説話が全く収載されていないことから、1120年代の早い時期に成立したものと見られている。作者について、はっきり分かっていない

天竺・震旦・本朝の三部からなり、約1000余りの話で構成されている。それぞれ最初に因果応報譚などの仏教説話が紹介され、物話が続く体裁をとっている。

いくつかの例外を除いて、それぞれの物語はいずれも「今昔」という書き出しで始まり、「トナム語リ傳へタルトヤ」という結びで終わっている。

よく似た物話を二篇乃至三篇続けて、紹介する様式が採られている。


毎年多くの人が誤食して中毒を起こす毒キノコに、ツキヨタケがある。

このキノコは食用キノコのヒラタケやムギタケと、良く似ているので採取には注意を要する。

ツキヨタケは柄を裂くと黒色のシミが確認できるがヒラタケにはなく、名前の由来となった夜間月明かりに蛍光色を発することなどが見分け方である。

今昔物語集28巻18に「金峯山の別当毒茸を食いて酔わざる語」がある。



金峯山の別当職には、山の一番年配者が就く習わしとなっていた。二番目に年長の僧は、年長者が元気で何時までも頑張っているのでなかなか別当になることができない。

別当は八十歳を過ぎたというのに、ぴんぴんしている。わたしは既に、七十歳になってしまった。場合によっては、別当になれず先に死んでしまうかもしれない。

和太利を食べれば誰でも、中毒して死ぬと言う。これを平茸だと言って食べさせれば必ずうまくいくにちがいないとツキヨタケを食べさせ殺してしまおうと心に決めた。

山から取ってきた和太利を美味しそうに調理し、弟子に「すぐにいらっしゃって下さい」と呼びに行かせやって来た別当に向かって、「昨日おいしそうな平茸を頂いたので、ご馳走しようと思いお呼びしたのです。」と話すと別当は喜んで和太利の炒めものを腹いっぱい食べた。

「うまくいった。今に死ぬに違いない」と心待ちにしていたが、全くそのような様子がない。おかしいと思っていると、別当が「生まれてこの方、このように見事に料理した和太利を食べた事はありません。」と言った。

別当は日頃から和太利を食べていたのだが少しも毒に中らない体質であったので、僧の企みは失敗に終わってしまった。


この話に出てくる和太利というのは、ツキヨタケの別名でワタリといわれる。


既にその時代からツキヨタケが有毒であり、それに似たヒラタケが美味なキノコであることが一般に知られていたことを窺がい知ることができる。

ツキヨタケはブナやカエデなどの枯れた幹に良く発生するが、食菌として良く知られたヒラタケ・ムキタケ・シイタケなども同じ種類の枯れた木の幹に生えその形態や発生形状が類似しているので、昔からそれらと誤食されて中毒を起こしていたことがわかる。

現在でも毎年100名程度が誤食し、その8~9割が発症している。しかしツキヨタケの毒は致命的ではなく、中毒者の殆どは10日ほどで治癒しており近年の死亡例は無い。



金峰山は、奈良県吉野山から山上ヶ岳までの連峰の総称で金峯山とも表記し、「金の御岳(かねのみたけ)」とも呼ばれる。



今昔物語に出てくるのは吉野山の金峯山寺と思われ、こちらの読み方は「きんぷせん」で修験道の中心地の一つであり現在は金峯山修験本宗の総本山である。





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最終更新日  2014年10月17日 06時29分40秒


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