ひこじいさんのブログ

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2015年01月26日
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山振の 咲きたる野辺のつぼ菫 この春の雨に 盛りなりけり 高田女王
茅花抜く 浅茅が原のつぼ菫 今盛りなり わが恋ふらくは  田村大嬢  

高田女王は「やまぶきの咲いている野のつぼすみれは、この春雨に濡れて盛んに咲いていることよ」と、ヤマブキの黄色・つぼすみれの淡い紫色・やさしい春の雨を詠い、田村大嬢は「私があなたを恋い慕うことは浅茅が原のつぼすみれのようなもので、今が盛りです、恋しくて仕方がありません」と切ない女心を詠っている。

スミレ属は世界の温帯に約400種が分布するが日本には50種があって、その内10種は琉球列島にある。

万葉集に詠われたツボスミレの他にも、つぼすみれの名を持つものが数種あり平地や丘陵・山地の湿った草地や林内に普通に見られる。これらつぼすみれの仲間に共通する特徴はいずれも茎が長く伸長して、花の色は淡い紫色である。

これに対してスミレは花の色は濃い紫色で株立ちの茎葉は伸長せず、せいぜい10センチ程度である。


一般に植物の花は開花して受粉し結実するのだが、蕾の状態で自家受粉する閉鎖花をつける種がある。日本では、閉鎖花は11科14属19種に見られるという。
スミレは早春の野に可憐な紫色の花を咲かせるが、春の終わり頃になると蕾のままで開花しない閉鎖花をつけるようになる。



スミレの名前は「花の形が墨壷に似ていることから」というのは、牧野富太郎説である。
607年に建立された法隆寺の柱にはわが国最古の墨付けの跡が見られると言い、時代的には合うが名前由来の資料も無く信憑性には乏しい。

関東は寒に入って、これから立春までが一年で最も寒い季節となる。
先日沖縄県を訪問したが、ゆいレールの県庁前駅近く久茂地3丁目にある久茂地小学校の植え込みと前の街路樹の下には1月だというのに夥しいスミレの花が咲いていた。

沖縄本島の露地で普通に見られるスミレには、10種類が知られている。

リュウキュウコスミレ(ミヤマスミレ類)は沖縄で最も普通に見られるスミレで10月頃から咲きはじめ、4月ごろまでが花期である。海岸から山地までの路傍、畑、林縁に普通に見られる。
沖縄のタチツボスミレは海岸近くから耕作地周辺や道路の法面の向陽地や日陰などに自生しタチツボスミレ・シロバナタチツボスミレ・アカフタチツボスミレの3種が見られる。11~4月が花期である。

沖縄本土に冬季に咲くスミレにはこの2種があるが、今回見たスミレは花の形などからタチツボ系のスミレでは無いと鑑定した。

4回目の首里城を訪問したが門の右側、石垣との間に土も無いのにリュゥキュウコスミレが一株生えて花を咲かせていた。

城内の全てが掃き清められて他に雑草も見えないのだから清掃など庭を管理している人は、とっくに気がついているのだろうが可憐な花を咲かせる野草一株を排除しないで残す心遣いにホットした瞬間でもあった。





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最終更新日  2015年01月26日 10時00分24秒


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