ひこじいさんのブログ

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2015年05月11日
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その川の両側の土手にオニグルミの大木が、数え切れないほど生えている。毎年多くの実を着けるのだが、所有者が居ないのか熟れて落果に任せており時々拾う人もいるが多くはリス等の餌になっている。

「おに」という語葉はおぬ(隠)が転じたもので姿の見えないもの、この世ならざるものであることを意味している。

鬼とは人にたたりをするもののけ・幽鬼などで醜悪な形相と恐るべき怪力をもち人畜に害をもたらすとする想像上の妖怪のことである。

源氏物語帚木に「ものにおそはるる心地して~」とあるように古くは「もの」と呼んでいたものが、平安時代末期に「おぬ」→「おに」に転訛した。

植物には鬼の名前が付いた鬼芥子・鬼百合・鬼蓮・鬼女蘭・鬼灯・鬼麻・鬼薊・鬼胡桃・鬼山芹菜・鬼の醜草など多くのものがある。
植物名に鬼と名前が付いている場合、似た植物の中の大型のものにつけられている場合が多い。

オニグルミは日本では九州から北海道の、山間の川沿いなどでよく見られる。大型の奇数羽状複葉で、特に初夏の開花時期には垂れ下がった雄花序が目立つ。

雌雄同株で葉の開出とほとんど同時に雌花は頂芽から苞の中に赤い花柱が出た穂状の花序を直立させ、雄花序は前年の葉腋から長さ30cmもある多数の雄花を下向きに垂れ下げる。



クルミの語源はクルクル回るからとか、または黒い実からの転訛説などある。
近縁のヒメグルミより核の部分が固く、凹凸が大きいためにオニの名がついたという。

クルミの木の下には、他の木が育たないと言われる。オニグルミの下に他の樹が少ないのは、クルミの果皮にユグロンという物質を持っているためとされている。

生物相互作用のひとつとして生物が化学物質を出して、他の生物に影響を及ぼす現象をアレロパシー(他感作用)という。

一般的には、高等植物による高等植物への阻害的な作用である。
セイタカアワダチソウやヒメジョンも、アレロパシーを持っている。一時荒れ地を席巻したセイタカアワダチソウの姿を見ることが少なくなったのは、当初は他の植物を駆逐して増殖するのだがやがてセイタカアワダチソウ自らもその物質によって衰えていくのだと言う。

鬼胡桃の殻が冬用タイヤのスタッドレスに使われていることを知っている人は、案外少ない。

オニグルミの実は生薬名を胡桃仁と言い、疲労回復・滋養強壮・咳に用いられる。果実が未熟で青いときに採取し、厚い外側の皮を摩り下ろして生のまま使用する。しもやけ・わきが・水虫には絞り汁を患部に擦り込むように塗ると効果があるとされる。



      胡桃割る 夜のまとゐに 加はりし     虚子







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最終更新日  2015年05月11日 09時40分44秒


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