ひこじいさんのブログ

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2016年02月02日
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これが京都では、「身は身で通る裸ん坊」である。身一つあれば何としても生きてゆけるという肯定的な意味である。人間は本来無一物の裸で生まれ、焼かれる時も裸であるという意味である。

名古屋や大阪ではこれが、「蓑売りの古蓑、身うちが古み」と変る。医者の不養生・医者の若死に出家の地獄・易者身の上知らず・学者の不身持ち・駕籠舁き駕籠に乗らず・鍛冶屋の竹火箸・紙漉きの手鼻・髪結い髪結わず・髪結いの乱れ髪・紺屋の白足袋・左官の荒壁・算術者の不身代・儒者の不身持ち・大工の掘っ立て・坊主の不信心・椀作りの欠け椀・紺屋の白袴など多くの類義語がある。

「身から出た錆」の身は、「刀身」のことである。
鞘に収まっていると判らないが、刀の手入れを怠ると刀身から錆が出ていざという時に使い物にならず自分自身の命(身)をも落とすことになる。

そこから刀の「刀身」と自分自身の「身」をかけ、自分の行いのために自分自身が苦しむようになることを「身から出た錆」と言うようになった。

江戸いろはかるただけが、「身から出た錆」である。類義語には、悪事身に返る・悪事身にとまる・仇も情けも我が身より出る・因果応報・因果は巡る・自業自得などがある。

身から出た錆びには、「~しなかったことによって」の意味があり不作為だが、他の類義語はなにかをした結果だから逆の作為である。

江戸時代になって天下太平の世が続くと、刀を抜く機会が無くなり手入れが疎かになっていった。


身から出た錆の身とは、手入れを怠ったために錆びが浮いた刀身のことである。
そこから転じて自分が原因となって発生した失敗や困難を、「身から出た錆」というようになった。

落語の「たちぎれ線香」、「…これもまぁ身から出た錆……どや、店の方みな元気か」。

「猿後家」では、「…これも身から出た錆だと思い、四国巡礼の旅に出ようと思ったのですが…」。

「てれすこ」では、「つまらないことをいったばかりに、おまえにも迷惑をかけてすまない。
こんどわたしは打首だ。いや、身から出た錆だから仕方がない。因果な亭主をもった不運とあきらめてくれ。」

「竹の水仙」で、「身から出た錆とはいえ、なんとも不憫だな。」

「花筏」では、「自分が土俵で叩き殺されても身から出た錆びだが…」。など多くの場面のセリフで使われている。

イソップ寓話に良く知られた、「アリとキリギリス」がある。
「夏の間アリたちは冬の食料を蓄えるために働き続け、キリギリスはバイオリンを弾いて歌って過ごす。
冬になってキリギリスは食べ物を探すが見つからずアリたちに食べ物を分けてもらおうとするが、アリは「夏は歌っていたのだから、冬には踊ったらいいだろう」と食べ物を分けて貰えなかったキリギリスは飢えて死んでしまう。」



この寓話にはせっせと貯め込んでいる者(蟻)は、冷酷でケチであるという他に、遊んでばかりいないで(キリギリス)常に将来への備えをするべきだ、との二つの寓意が隠されている。

今さら蟻になってせっせと貯め込むことは不可能だが、キリギリス(自業自得)にだけはならないようにと常に自戒をしている。






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最終更新日  2016年02月02日 17時41分20秒


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