ひこじいさんのブログ

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2016年03月29日
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さまざまな妖怪変化が夜の道を練り歩く百鬼夜行の説話を描いた絵巻で、室町時代に土佐光信の筆により描かれたものとの伝承がある。捨てられた器物に年月を経て魂が宿り、付喪神になった器物の妖怪を中心に描いている。

百鬼夜行図には数多くの作品があるが古典的な、草履と破れ傘の妖怪が描かれているものが多い。

破れ傘の柄の部分が脚になり、素足に下駄を履いているものや傘の部分に一つ目があって、腕が二本突き出て口を開き赤い舌を出している図などがある。

傘と言えば現代ではコウモリ傘を指すが、室町時代の日本に洋傘はなかったからどれも全てが番傘の妖怪であることは当然である。

この破れ傘に見立てて、そのまま名前を「ヤブレガサ」と付けられた植物がある。

漢名ではウサギの仔が傘に使うとして、「兎兒傘」の名前を持つ。

ヤブレガサは、林地の縁などに自生する多年草である。芽出しの葉は綿毛を有するが、開葉とともに、無毛になる。

キク科でも花は全く見栄えがしないが、春に萌芽する芽の姿に人気がある。



見分けがつかないほどに良く似た植物に、モミジガサがある。萌芽した時は、ヤブレガサと同じような形をしている。こちらは葉が展開すると、モミジの葉に良く似た葉となる。

モミジガサは山菜名を、シドケと呼んで山菜として珍重される。
お浸し・汁物・和え物・天婦羅として食べられる。特有の強い香りと苦味があり、大人の食べ物である。

破れ傘も同じようにして食べることができるが、モミジガサ程の人気はない。


殆どの山野草は植えて数年から十数年で姿を消してしまうが、40年も前南信州の山から移植したヤブレガサは今年も元気に愛らしい芽を出した。

自生地では50cmを超えるほどの草丈だったものが、我が家に来てからは精々30cmほどに矮小化してしまった。
若芽を摘んで食べるほどの量は無いがそれでも毎年花を咲かせ、零れ種で勢力範囲を広げている。

ヤブレガサは茶花としても愛されており開いた葉の一茎を採って備前種壺に、カノコユリ・マツムシソウ・オカトラノオなどと取り合わせて活けても趣がある。

うっかりすると見過ごしそうな平凡な花にも、花言葉がある。
ヤブレガサの花言葉には、「初恋」や「破れる」等がある。初恋は、ほぼ成就しないことから付けられたものであろうか。





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最終更新日  2016年03月29日 11時27分59秒


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