仕事をする上で、顧客満足度が高い仕事をしてリピーターをたくさん得ることは重要なことだと言われています。しかし、本当にそうなのでしょうか?
お客様とは共存共栄の関係だとか三方よし(売手よし、買手よし、世間よし)でなければいけない言われます。
しかし、例えば私のフィールドで言えば、将来の生活設計のためにアパートを購入して安定収益を得たいと願う買手のお客様に対して、収益性の高いアパートをコンサルして購入いただくことは、顧客満足度が高くお客様と共存共栄できる仕事だとは思います。
しかし、将来市場が変化してアパート経営が立ち行かなくなって、お客様が破綻することも充分考えられます。そうなったとき、お客様と共存共栄していると言えるのでしょうか?
実は、今はそうなる確立がかなり高くなっているので、心配なのです。今後の不動産経営はそう簡単に成功することはないでしょう。この不動産投資ブームで物件を購入した多くの人が破綻することが考えられます。
購入時には「大変良い物件を買えました。あなたのおかげです。」と感謝されるかもしれませんが、10年後にそれは恨み節になるかもしれません。
何を言いたいかと言うと、顧客満足度を計るときは、その時点での満足度もさることながら、時間軸で見た満足度を用意しておく必要があるということです。
例えば、保険のセ-ルスでも契約件数や金額で計る実績と、その契約がどれほど長く継続されているかで計る実績があるように。
特に不動産については、長いスパンで計らなければならないので、すぐに評価が出ません。
個人的には、私の仕事はそうしたスパンで評価されればいけないと考えています。そうするとボリュームを追いかけて多くのお客様にサービスを提供することには限界が出てこざるを得ないのです。