よしずみの旅日記

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2009.10.24
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カテゴリ: 岡山・北木島の旅

~北木島は石の島~

 友人の結婚式で岡山へ行くことになったので、せっかくの機会だから瀬戸内の島を旅してみたくなった。
 離島の雰囲気を味わいたくて、美味しいものが食べたくて、ネットを探して決めたのが、岡山県の西端、笠岡諸島にある北木島である。

 北木島は「石の島」とされ、島から切り出された「北木みかげ石」は、古くは大阪城の石垣から、東京の靖国神社の鳥居や日銀本店までにも使われたという。そんな程度の予備知識で、笠岡・伏越港からフェリーに乗り、海のきらめきを楽しみながら北木島・豊浦港に到着し、ぶらぶら散歩した。

丁場跡

 豊浦地区から岬を一つ西に回ると千ノ浜地区である。海沿いの県道からそれて集落に入ると、高くて垂直な石の崖が見え始めた。これが石切場(丁場)のようだ。

 辺りには機械の音もモーターの音もない。遠く鳥の鳴き声が聴こえるほかは、風の音ぐらいである。崖の下には深緑色の水をたたえた池がある。水面にさざ波が立っているほか、景色に動きはない。赤みを帯びた崖の中段には緑色の大きな松が生えている。山から石を切り出さなくなって長い年月が経過しているようだった。

 これだけの高さの山を切り崩していった人の力。今も操業していれば、周囲は活気に溢れ、この崖も人工的な尖った景色に見えただろう。でも、静寂に囲まれ、人工物が自然に同化しつつある風景に心が魅かれ、しばらくその場を立ち去ることができなかった。

PICT0239.JPG

 集落には、石を切り出すための機械を扱う商店があった。こちらも店をたたんで長い年月が経っているようだった。現在、島で石を切り出しているのは1箇所のみ、しかも山ではなく地下200~300m近く掘り進んでいるという。あの静寂に囲まれた池も、地下へ掘り進んだ穴に雨が溜まって出来たものだと後から聞いた。近くの空き地には、切り出した岩が無造作に置かれ、蔦が絡まっていた。

 白石島との瀬戸の近くに、こんな句碑があった。


 今詠んだら、
「切り出す 石は眠りて 山静か」
であろうか。

 北木の石材業は、中国産石材に押されて切り出しを行わなくなり、それでも石材加工に転換して続けていたが、ここ数年は加工業も厳しくなっているという。
 でも、赤みを帯びたこの北木の石には、石の持つ冷たさよりも、何か温かみを感じるのである。そんな石が、街のあちこちに根付いていた・・・

<つづく>





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Last updated  2009.10.24 20:24:30 コメント(2) | コメントを書く
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