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40年前のニクソン米大統領によるドルと金の交換停止の発表を、ニクソン・ショックといいます。ニクソン・ショック後、金の裏付けを失ったドルには売りが集中しました。1985年にドル高是正で先進国が協調したプラザ合意や、2008年のリーマン・ショックをきっかけにした米国の経済不安など、さまざまな局面で円高は加速的に上昇しました。国際金融が 1ドル=360円 だった固定相場制の時代の円ドル相場が 今は76円台 という必然的な円高水準にあります。モグラタタキ信用で上がっているのは円とスイス・フランだけです。
変動相場制になってから40年かけて進んだ円高は、日本経済に深い爪痕も残した。プラザ合意後には、円高不況対策で行われた策によって大量の投機マネーが株や土地に流れ込み、資産価格が高騰するバブルが発生しました。1989年以降、景気過熱を抑えるために金融が引き締められると、企業の投資意欲の減退や雇用の低迷、大手金融機関の破綻も重なって、長期のデフレと経済低迷が続く 失われた20年 に入っていったのでした。
輸出企業は、円高下でも収益力を高めようと、必死に努力してきました。繊維や金物産業は、円高でも競争力のある高付加価値商品を開発しました。自動車や電機は、人件費が安い海外での工場展開や技術革新を通じ、生産コストを削減してきました。しかし、市場関係者によると、足元の超円高は、 こうした企業の努力を吹き飛ばす勢いです 。しかし、日本人社長で国内生産車の半分を輸出しているトヨタ自動車の豊田章男社長は「理屈上、日本でのものづくりは成り立たない」と言い切る。だが、トヨタの偉いのは 『社長が日本人で、本社や日本人の雇用は守る』気持ちがあるところです。
企業の海外移転による産業の空洞化に拍車がかかれば、国内の雇用が失われ、デフレがさらに長引く恐れもあります。必要なのは、為替介入といった対症療法ではない。正攻法の金融緩和や法人税や投資関連の減税で国内への資金の流れを活発にし、日本国経済のために空洞化を防ぐような、 超円高時代に耐えられる経済の体力づくりが急がれます。それで国債を投資した機関や国民に償還できるのです。
ここ数年、世界中で金融不安が発生し、為替相場の大きく変動しました。外貨に投資していた人達の中には、この変動を喜ぶ人もいれば、相場から退場を余儀なくされた人もいたことでしょう。そこで、外貨投資のリスクである「為替リスク」とリスク回避の技として為替ヘッジがります。為替取引の基本は通貨を売買してその差益を得るということです。外国為替市場は、東京やニューヨーク、ロンドンなど、世界各地の市場が24時間どこかで開いています。これらの市場で通貨を売買するわけですが、通貨を交換する比率のことを為替レートと言います。
外貨に投資すれば、預けた時から解約するまで為替レートは絶えず変動していますので、為替レートの変動で予期せずに損益を被る場合があります。一般的に、これを為替(変動)リスクと言います。外国債券等に投資して償還金や利息を外貨のままで受け取る場合には、為替変動の影響は受けません。しかし、円で受け取る場合には、外貨と円を交換しなければなりませんので、為替変動の影響を受けることになります。そこで、何とかしてこのリスクを避けようとするのが 為替ヘッジ です。
米欧にとって都合のよいグローバル化(≒空洞化)経済の時代 、欧米の金持ちはグローバル化した日本企業の株を買って利を自分のものにするしいう手法です。は国家としての経済成長戦略の大半は産業立地戦略で決まる。マクロ成長要因について、いろいろ難しいことをいう人がいる。しかし長期的・持続的視点に立ったとき、国民の所得と雇用を守り、増やす最大の鍵は、 優秀な人材(ヒト)、生産設備投資(モノ)、資金(カネ) を 自国に呼び込み留め、高い技術に基づく高付加価値の経済活動を行なわせることに尽きます。
実際、いくら日本企業が成長しても、海外で生産し、海外で販売した分は、わが国のGDPや国内雇用にほとんど貢献しません。あえていえば、こうした グローバル成功企業の株式を日本企業や日本人の投資家や個人の家計が保有 していれば、株価上昇を通じて、国民資産の増加につながります。だが、そんな会社に限って、外国人持ち株比率が高いのが現実なんです。東証株式も外人の動向が影響してしまうのです。鎖国しかないような状況なのです。
だからといって、企業を比較優位のない場所に縛り付ければ、その企業は競争に敗れ、淘汰されてしまうという不現実不安が経営幹部にあります。そうやって有力な企業が日本から消えてしまえばどうなるか。資源のない狭隘な国土に1億2千万人以上がひしめき合う日本国が、外貨を稼いでエネルギーや食料を輸入する手段を失うことは、早晩、かつての貧困と飢餓に直面することを意味するのです。 農水産業の生産増と経済的自立をテコ入れして、新エネルギー産業の国家プロジェクト政策が急務となります。
結局、日本国領土の産業立地上の優位性を高め、日本人の特性・強みを活かした高付加価値な生産活動をこの国で行なえるようにすることこそが、成長「戦略」という名に値する本質的な政策なんです。これが所謂、ヒト、モノ、カネが自由に国境を越えて移動する時代の、現実なのです。
この国には、高い法人税、自由貿易枠組みへの参加の遅れ、円高、硬直的な労働市場といった、産業立地上の比較劣位がたくさん存在する。この多くが貧困な政治の産物だが、そんな環境でも、日本企業の多くにおいては、ホームバイアス(自国への傾斜傾向)がかなり強かったと思う。本国内により多くの機能と雇用を残し、守ってきました。もちろん終身雇用や解雇規制といった制度によって、国内雇用を維持してきた側面もありますが、やはり日本は四季があり住みやすい美しい国で、個より公に献身する日本人にはあっているのです。
今回の安全、安心、安定を大いに毀損した原発の停止と再稼働をめぐる政策スタンスは、明確な基準は示されず、それに応じた場合のリスクはすべて官僚でなく民間側が背負う。法運用の透明性や信頼性に関しては、日本はアジアでもトップレベルの安心感があったが、いまや、いつ何どき、 お上 から無理難題を 要請 されるかわからない。エネルギー政策を含め、政策の転換や振れ幅も、いままでは一定の常識的な範囲で行なわれ、進め方もしかるべき手順、手続きを大事にする国であったが、その安定感も吹き飛んでしまった。この国の産業立地上の優位性の大半が失われてしまったのは、厳然たる事実です。 日本国政府と経産省の官僚と経営者は産業の空洞化をさせてはならない 。(続く)