2022.07.25
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​霧社黒燕小灰蝶(ムシャクロツバメシジミ)​

漢字で書くと、なんかすごいですね。

霧社 というのは台湾の台中地方の地名ですから、 台湾からやってきた蝶
そして、 黒い色で、燕(翅の先に小さな突起のある)シジミチョウ 、ということです。

今まで何回もこのブログで紹介しているから、
覚えていらっしゃる方も多いことでしょう。

実は、2014年には、名古屋市で大々的な駆除作業がされた蝶なんです。
本来日本にはいない蝶で、
おそらく、多肉植物を中国や台湾から輸入したときに、卵がついていたのだと思われます。

はじめは、日本の 在来種であるクロツバメシジミと交雑したり、
駆逐してしまったりするのではないかと心配された ようですが、
今では、 ​交尾の器官の形が違う​ ので、交雑はしないだろう、と判断されているようです。


我が家には、そんなムシャクロツバメシジミが、数年前から住み着いています。
100均で買った多肉か、ホームセンターで買ったカランコエか、
そんなのにくっついていたのかもしれませんね。

飛んでいると、翅が真っ黒なので、すぐにわかりますよ。



今日は、庭仕事の終わりに、じっくりと観察してみました。

というのは、 羽化したばかりに見える蝶 を見つけたから。
玄関前のキンメツゲの葉にとまって、じっと動かないので、何枚も写真を撮りました。


​オレンジ色の模様の下の黒いところに、V字型が見えるのは、
キラキラ光る鱗粉 です。

えらく綺麗だなぁ、と思いつつ、食草のマルバマンネングサを見ると、
こちらにも羽化したてと思われる蝶がいました。

こちらは、まだ翅が伸びるのを待っているところのようでした。


違う角度の写真を見たら、下の方に、食べられた葉が写りこんでいましたよ。



このムシャクロツバメシジミの幼虫は、多肉植物の葉の中に潜り込み、
表皮だけ残して食べ進みます。




私が、このマルバマンネングサに水やりをしているのは、蝶の餌確保のため。
マルバマンネングサは大量にあるし、思い入れもそんなにないから、
蝶の食糧用ね。

※同じシジミチョウでも、ヤクシマルリシジミの幼虫はバラの葉やつぼみを食べるので、
絶対に幼虫は、駆除してしまいます。

肉眼ではよくわからないままたくさんの写真を撮っていたのですが、
こんなのがありました。


葉の中に、緑色のダンゴムシのような幼虫が入っているように見えます。

そして、こちらには、


茎のところにくっついている、ダンゴムシみたいなものが。


色が緑色ではないから、もうすぐサナギになるのかも。


しばらくしてみたら、さっきの蝶が少し上にのぼってきていました。
翅が広がってきたような。


お尻の先に丸い物が見えるのは、羽化するときに出る、体液の残り??




今では、福岡のあちこちで、このムシャクロツバメシジミが観察されているようです。
さっきも書いたけれど、
在来種のクロツバメシジミとは交雑しないらしいし、
うちのムシャクロツバメシジミは、うちの庭だけで生活している から、
駆除しなくていいよね。


というわけで、今日は、霧社黒燕小灰蝶(ムシャクロツバメシジミ)の観察日記でした。


おまけ。

昨日の夕方、四回目のワクチン注射をした旦那は、
今朝、いつも通り4時前には出かけていき、普段通りの活動をして戻ってきました。
熱もないみたいですよ。

ただ、「ちょっとくたびれたかも」と言って、いつもより早く寝ました。
ワクチンのせいで、少しだるいのかもしれませんね。
ま、そのくらいで済んで良かった。








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Last updated  2022.07.25 20:45:04
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■コメント

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Re:霧社黒燕小灰蝶の観察(07/25)  
小芋さん  さん
漢字の持つ表意性の凄さを、改めて感じました。

「霧社」という地名は、yumiさんの記事を読まなければ思い出さなかったはず。

まして、「霧社事件」なんて記憶には結びつかない音ですが、

しっかり、「霧社事件」を思い出し、ああ、あの地名かと。

全然「チョウ」とは関係ないところで、感心していました。


台湾、について、色々勉強してた時の記憶がよみがえりました。

実際に台湾に行った時にも思い出さなかった古い記憶なのになぁ。


さて、当方では、とうとう、夏休みなのに学級閉鎖が発生し、

あっちもこっちもてんやわんやの一日でした。

来春で退職する元の同僚が顔を見せてくれた時も、

来客対応中で、ゆっくりと話ができない程。

土曜日の彼の還暦祝いのお食事会で、定年後のプランを聞いて、

日本中を旅するというのを、まぶしく感じていました。

鉛筆画や絵手紙、筆文字などで日本中に友達がいるとかで。

バイクを買って、それに乗って友達の家を巡るとか。

鉛筆画は、東京の国立新美術館でも暮れに展示されたとかです。

3歳年下の体育の先生なんだけど、人生を楽しむ達人みたいです。

私は、相変わらず、齷齪しています。。。 (2022.07.25 23:15:49)

Re[1]:霧社黒燕小灰蝶の観察(07/25)  
kororin912  さん
小芋さんさんへ

私は、数年前に、自分の家の庭にいるこの蝶の名前が気になって、
「ムシャ」って「武者」? 
不思議に思って調べたときから、検索の一番上に出てくるのが「霧社事件」でした。
なんか、ものすごい事件だったみたいですね。
日本が台湾を統治していた頃の哀しい事件。
この事件では殺されたのは日本人だけど、それだけ現地の人たちから恨まれていた、ということなのでしょう?

台湾に行ったときには、「台湾の人は日本人が好きだ」と教えられて喜んでいたけれど、やっぱり、それだけじゃないんだ、とわかりました。

占領される、というのは、やはり辛いことなんですよ。

(2022.07.26 15:42:25)

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