ザ・スーパー・ポップ宣言

音壁の世界(3)

音壁の世界(3)

THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(3)

NIAGARA 4.jpg

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【 ポップ偏差値 64

薬師丸ひろ子 / 夕暮れを止めて '91 作曲楠瀬誠志郎 編曲清水信之 「風に乗って」



80年代初期に一世を風靡したアイドル歌手、薬師丸ひろ子の91年のCDシングル「風に乗って」のカップリング曲。ベストアルバム「歌物語」にも収録されています。曲はしっとりと落ち着いたアイドルバラードだけど、聴いて驚きの実に完成度の高いウォール・オブ・サウンド仕様。作曲編曲は92年のハリーラブなCRAZY FOR YOUで当ブログでもお馴染みの楠瀬誠志郎&清水信之のコンビ。楠瀬誠志郎氏はやはり音壁な一時間遅れの僕の天使でもお馴染み。カップリング曲という地味な位置での作品だけど、その音壁は実に素晴らしく渾身の力をこめた傑作と言えるでしょう。重量感のあるベース&ドラムにエコー感のあるピアノが軽快に鳴り響き、カスタネットの繊細な響きも心地よい。全体としてバランスの取れた内容で、大型ステレオシステムでの大音量再生でも全くアラの聴こえない素晴らしいサウンド。個人的には薬師丸ひろ子の声質や唱法がいまいち馴染めないけれどメロディの出来も良く末永く愛聴出来そうな予感。つい先日やはりアイドル音壁大作の 「中嶋美智代 / 泣いていいよ」 を発掘したばかりだけど、検索してみるとこの曲も音壁者には馴染みのない埋もれた名曲の発掘と言えそうです。

「YOU TUBE」 で聴けます。

The Cake / BABY THAT'S ME '66



フィルスペクター風ウォール・オブ・サウンドなアレンジが施された67年のガールポップ。オリジナルは64年の Fashions で、フィルスペクターと多くの音壁を作り上げてきたJack NitzscheとJackie DeShannonによる作品。(海賊盤コンピCD TOUCH THE WALL OF SOUND にも収録されています。)その後、 Lesley Gore にもカバーされているようです。ニューヨークで結成されたガールグループのケイクによるカバーは前二者と違い大幅な音壁作品になっています。いきなりのイントロのエコーのかかったベースが迫力満点でちょっと神々しい輝きを放っていて痺れます。その後に展開されるサウンドも重厚で奥行のある内容。ちょっと甘く切ないメロディの良さに品の良いストリングス、憂いを帯びた女性コーラス、何より全体的に靄のかかったかのようなエコー感たっぷりで神秘的な雰囲気が素晴らしい。ジャケット写真を見ると66年ということで何やらサイケデリックで強面な雰囲気ですが、曲の印象は全く異なりますねえ。本家フィルスペクターに勝ると言っても過言ではない素晴らしい作品です。

「YOU TUBE」 で聴けます。

JACKIE TRENT / IF YOU LOVE ME, REALLY LOVE ME '64



1950年のシャンソン・ヒット 「Edith Piaf / L'hymne à l'amour」 をイギリスの女性歌手ジャッキー・トレントが英語歌詞でウォール・オブ・サウンド仕様でカバーした曲。(英語版の初出は 「Vera Lynn / If You Love Me (Really Love Me)」 のもよう。他にもPaul Anka、Brenda Lee、Bobby Vintonといった大御所など数多くのカバーが存在するポピュラーヒットです。)

オーケストラの指揮は映画音楽で有名なTONY HATCHですが、フィルスペクターも顔負けの迫力ある音壁仕様。このサウンドにJACK NITZSCHEなどフィルスペクター関係者がどの程度絡んでいるのか知りませんが、64年という音壁創生期の作品ということを考えれば実に素晴らしい作品ですね。オリジナルの少し悲しげなメロディの出来が秀逸であるのは当然ですが、物静かで大人しい内容であったオリジナルや派生作品をアップテンポで快活な内容に大変革した発想に妙味があります。ジャッキー・トレントによる大仰な歌いこみとの相性もバッチリですね。音壁の効果というのはこうした過去の名曲に新たな命を吹き込むのに実に適している気がします。もっともっと多くのオールディーズ名曲がこうして音壁変換されて欲しかったですね。因みにこの秀逸な音壁トラックは、日本産音壁良曲の 「YUI(浅香唯) / Ring Ring Ring」 の元ネタになっているようです。

「YOU TUBE」 で聴けます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(音壁サウンド) ポップ偏差値合計
7
8 7 6 6 8 10 7 5 64


Ike & Tina Turner / I'll Never Need More Than This '66「River Deep Mountain High」収録



創生期の音壁仕様ハリーラブ。「THE SUPREMES / YOU CAN'T HURRY LOVE」がリリースされたのが1966年の7月で、このアルバムが同年9月。そしてベースは同じく創始者のCarol Kayeなので、まさに純粋直系のハリーラブということになります。スピード感こそ感じられないものの、ティナ・ターナーの歌との相乗効果もありグルーヴ感はより黒く増していますね。そして何よりもフィルスペクターPによるウォール・オブ・サウンド仕立てで、エコー感、重量感、そして奥行きのある味わい深いサウンドとなっています。特に途中一瞬小休止が入る演出は素晴らしい。またストリングスが優雅に鳴り響く間奏部分も聴き所です。サウンドもゴージャスですがメロディも大仰で何やら壮大な世界観が構築されていそう。こういう曲、というかそもそも音壁とティナの大仰な唱法は相性がいいですね。是非爆音でお試しを。

「YOU TUBE」 で聴けます。(音悪いです。)
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(音壁ハリーラブ) ポップ偏差値合計
7
8 8 6 8 6 10 6 5 64


山下達郎 / ヘロン '98 作曲編曲山下達郎

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クリスマスイブなどの大ヒット曲を持つ日本有数のメロディーメーカーとして知られる山下達郎氏ですが、アレンジャーとしては、それ以上の才能と実績を持った世界有数の存在であると言えます。そのアレンジの妙技を分かり易く魅せてくれるのが、氏お得意のウォール・オブ・サウンド(いわゆる音壁)もの。大瀧詠一や岩崎元是に量的には劣るものの、そのクオリティの高さは両者と全く互角と言っていい程ですね。

98年産のこの音壁曲は、冒頭で怒濤の如く押し寄せる大量のカスタネットの響きに圧倒されます。カスタネットを2~30個も使ったという、音壁構築に対する情熱、生音に対する愛情に好感が持てます。手拍子、グロッケンなどの中高音域での耳辺りの良さに加え、流麗なエレピの響きなどのエコー感も素晴らしい。もちろん重低音領域への配慮もしっかりと為されており、結果、非常に迫力のあるウォール・オブ・サウンドを聴かせてくれます。

尚、この「ヘロン」トラックを使用した 「新山志保 / 青い空 青い海 '98 作曲編曲/岩崎元是」 も同等の快楽を得られる逸品として音壁マニアには非常に評価の高い曲です。(「YOU TUBE」試聴は こちら ) 達郎版はちょっとメロディが大味で飽き易い感がありますが、元是版のこちらは淡い雰囲気を持った女性ボーカル、メロディと相まって長く繰り返し楽しめる内容となっていてお勧めです。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(大量生カスタ) ポップ偏差値合計
6
9 8 5 7 7 10 7 5 64


原めぐみ / トビラ~EVERLASTING LOVE~ '09 作曲渡辺博之 編曲土屋剛 「EVERLASTING LOVE」収録

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当ブログでも既に「CONNIE FRANCIS / DON'T EVER LEAVE ME」のカバー 「離さないで('81)」 を紹介ズミの元アイドル歌手・原めぐみさんが28年ぶりに2009年に発表した曲。「離さないで」同様こちらも音壁仕様となっていて両曲ともミニアルバム「EVERLASTING LOVE」に収録されています。ジャケットは、フィルスペクターPによる名作「...Presenting The Fabulous Ronettes」の文字表現や髪型を真似たりと60年代ウォール・オブ・サウンドへの強い憧れを感じさせますネ。そしてサウンドはそれから半世紀ほど経たここ日本で大滝詠一P、岩崎元是Pらによって独自に発展を遂げた最新式のものです。

ウオーキング・テンポでカスタネットの入る厚みのある音造りは「山下達郎 / ヘロン」タイプか。メロディこそ少し憂いを帯びていて明るく元気という訳ではありませんが、活力を感じさせるサウンドに載って全体としてなかなかの味わい。時折エコーを効かせた骨太で迫力のあるドラムやベースは重量感もバッチリですね。優雅でいながら切れ味の鋭い弦の音色も魅力的で厚みあるサウンドの重要な役割を果たしています。グロッケンや鈴の音のシャンシャン感、カスタネットの心地よい響き、小気味良く転がるドラムスなど細やかな演出も素晴らしい。

そして日本産音壁には欠かせない「ジャン、ジャン、ジャン、ジャジャジャジャジャン」やその後の盛り上げる「ダー、ダー、ダー、ダー、ダ」などのお約束ブレイクビーツ(何て言うんだろう?)もメリハリを付けて実に効果的ですねえ。間奏のストリングスも60年代を彷彿させノスタルジックなムードに浸れて感動的。音圧の高いミックスは細やかな音も埋没することなく活き活きと聴こえ、こちらもいい仕事。原めぐみさんの歌声もうまく馴染んでいます。全体として「これでも食らえ!」と言わんばかりに目一杯に詰め込んだゴージャスな音造りは身内のことのように嬉しく思うし、その気概には多いに共感するのであります。 「YOU TUBE」 で聴けます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(迫力の音壁) ポップ偏差値合計
7
9 7 5 7 7 10 7 5 64

【ご参考】(jisakuさん、どうも有難うございます。)

「原めぐみ / 見つめあう恋」

「原めぐみ / 涙のメモリー」

ALAN PARSONS PROJECT / DON'T ANSWER ME '84

ALAN PARSONS PROJECT  DONT ANSWER ME.jpg

イギリスのロックグループによって80年度中期に蘇ったウォール・オブ・サウンド。ロックと言ってもその洗練された雰囲気と感傷的なメロディから所謂AORとして捉えた方が良さそうですね。メロディの優しく湿り気のある内容と対比してサウンドは力強い音壁となっています。厚めに奏でられるカスタネットとアコギのシャンシャン感で全体をリード。メリハリのあるドラムスが快活さを醸し、ポップ感を増幅させています。リードの適度に力の抜けた唱法やメロディの作りからすると静かなバラードとして作られるべき内容だったとも言えますが、思い切った音壁仕様とすることで世界的成功を収めることが出来ました。

「YOU TUBE」で プロモーション映像 が見れます。音壁を楽しむなら こちら で。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(シャンシャン感) ポップ偏差値合計
7
7 8 5 7 8 9 8 5 64


【 ポップ偏差値 63

日置明子 / Scarlet 作曲木根尚登 編曲清水信之 '95 「ナチュール」



TM NETWORKの木根尚登プロデュースという触れ込みでデビューした女性歌手のウォール・オブ・サウンド曲。アレンジは清水信之で当ブログでは、 アイドル音壁大作、再び 薬師丸ひろ子 / 夕暮れを止めて も彼の音壁作品として取り上げ済みです。曲は「大滝詠一 / さらばシベリア鉄道 '81」タイプ、というかオマージュといっていいほど良く似た雰囲気の音壁。暗く悲しげなメロディは個人的に好みではないけれど、なかなかキャッチーで良く出来ています。音壁の方はかなりの厚みでカスタネットの心地よい連打音、品を感じさせるストリングスなどは本家を凌駕する勢い。特筆すべきはきれいに鳴り響くピアノの音色で随所に効果的に配置され華を添えていてます。流石音壁大作「夕暮れを止めて」を作り上げた彼だけのことは有りますね。「さらばシベリア鉄道」の14年後の作品だけど、その手法を継承し更にしっかりと進化させた素晴らしい作品だと思います。欲を言えば折角の素晴らしい音壁なので、もう少しインストパートを多くして聴かせどころとして欲しかったかな。

「YOU TUBE」 で聴けます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 楽器 瑞々しさ ボーナス(ピアノ音壁) ポップ偏差値合計
7
7 6 8 7 7 10 6 5 63


須藤薫 / つのる想い 作曲篠原太郎 編曲小西康陽 '89



1980年代を中心に活躍した女性歌手、須藤薫の1989年のシングルでウォール・オブ・サウンド仕様曲。日本産ウォール・オブ・サウンド・コンピ 「音壁ジャパン」 にも収録されていた。プロデュースは元ピチカートファイヴの小西康陽で、当ブログでは小泉今日子のハリーラブ、 東京ディスコナイト のプロデューサーとして既出です。本曲も意識高い系プロデューサーの本領発揮という感じで手加減なしの怒涛のウォール・オブ・サウンドを展開しています。本家フィルスペクターによるライチャスブラザーズやティナターナーでもバラードにおけるウォール・オブ・サウンドの有用性は証明されていた訳ですが、この壮大なバラードでは更に音壁を深めた感じ。これ実験?と思わせるほど派手に重低音を効かせたサウンドは音壁的に実に心地よい。メロディも悪くはないけどサビの絶唱の繰り返しはちょっとクドい感じがします。どうせなら、もう少しインスト色を強めてよりウォール・オブ・サウンドを堪能し易い内容にして欲しかったかも。何れにしても本曲の音壁の厚さと出来の良さは世界的にみても稀有と言えるでしょう。個人的に小西康陽氏のかかわってきた楽曲は積極的に聴いたことがなかったのだけど探せばもっと良質な音壁が存在するのかも知れませんね。(お勧めの音壁曲がありましたら是非教えてください。)

「YOU TUBE」 で聴けます。

井上陽水 / 新しいラプソディー 作曲井上陽水 編曲星勝 '86



70年代初頭から活躍するフォーク/ニューミュージック系シンガーソングライター井上陽水の1986年のシングル曲。曲はゆったりとしたバラードで音壁仕様。所謂フォークソングっぽい感じは全く無いので万人に受け入れ易そう。歌詞も何やら大仰な感じがしますが、メロディもかなり大仰で壮大な雰囲気。こうした曲にはウォール・オブ・サウンドがよく合う感じで、かなり完成度が高いですね。エコー感のあるドラムの重低音、アコースティックピアノの綺麗な音色、カスタネットなどの煌びやかな装飾音が品よく配置されています。特に間奏で聴けるアコピの高らかな響きが素晴らしく聴き所としてお勧め。(もっとこういう音壁なアコピが聴ける曲ないかな?)この曲はテレビCMにも使われていたので結構聴いたことがある人も多いと思うけど、繊細で心地よい音壁の響きはテレビでは伝わりにくいと思いますので、是非ステレオなどでじっくり味わって欲しいものですね。

「YOU TUBE」 で聴けます。

TRACEY ULLMAN / SUNGLASSES (12" Extended Version)'84



Breakaway の大ヒットにより80年代洋楽ポップ好きには外せない女性シンガー、トレイシー・ウルマンによる65年のSkeeter Davisのカントリー・ヒットの音壁カバー。 オリジナル は純朴な雰囲気で和める作品ですが、トレイシー版は一転してド派手なウォール・オブ・サウンド仕様。基本は「BE MY BABY」トラックで深いエコーの効いた迫力あるドラムの重低音、軽やかなカスタネットなど音壁的要素はバッチリ楽しめます。

ド派手なイントロの 7インチ・バージョン も良いのですが、まろやかなギターを入れ、よりカスタの響きも自然な 12インチ・バージョン もお勧め。80年代の12インチ・バージョンって冗長で蛇足的作品が多かったけど、これはしっかり作られてます。トレイシー陣営にはこうした60年代ガールポップの派手な焼き直しをもっと沢山作って欲しかったですねえ。

PVは プールサイド編 海辺編 の二種類あるようです。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(音壁サウンド) ポップ偏差値合計
7
8 7 6 6 7 9 8 5 63


YUI(浅香唯) / Ring Ring Ring '97 作曲編曲安田信二

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浅香唯が改名しYUI名義で発表した97年のウォール・オブ・サウンド仕様の作品。近年の音壁と言えば岩崎元是Pによる洗練された緻密なサウンドが主流だけれど、ここで聴ける音壁は60年代の元祖フィルスペクターによるサウンドに近い。ちょっと古臭くアナログ臭漂いながらも華やかで厚いサウンドは往年の音壁ファンには堪らない内容でしょう。手間暇かけてこだわって作った、その徹底した職人魂に感激!サウンドと比べてメロディと浅香唯による歌唱がいまいち魅力薄なのが惜しい。しかしこのサウンドは既聴感が強いなあと思って探してみたら古いポピュラーヒットをJackie Trentが64年に音壁カバーした If You Love Me (Really Love Me) が元ネタみたいですね。

「YOU TUBE」 で聴けます。

追記:no vocal versionはウォール・オブ・サウンドの素晴らしさがより分かり易いので、下記リンクから是非聴いてみてください。

< https://drive.google.com/file/d/1y9Le4Bym6JbF43npPFzKoBRB2JKrgcZZ/view

明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(音壁サウンド) ポップ偏差値合計
7
8 7 6 6 7 10 7 5 63


井森美幸 / 99粒の涙 '85 作曲林哲司 編曲萩田光雄

IMORI 99tubunonamida

高揚感のある胸キュンコーラス、エコーの深い電子ピアノの重低音、軽やかなカスタネットの響き、とバックは実に素晴らしいスペクター/ナイアガラ系音壁サウンド。ちょっと湿った派手さの無いメロディながら良くまとまった旋律で曲のグレイドは相当高い。それに対し残念ながら井森美幸のヴォーカルは不安定で魅力、フェロモンにかなり乏しい。また説明調の歌詞もいまいちでこれらが曲全体の足をひっぱり一聴して名曲とは認識されにくいかもしれない。然しながらアイドルポップとしては数少ない貴重な音壁バラードの名曲と言えます。【注意】明るくポップな曲ではありませんのでご注意下さい。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(音壁サウンド) ポップ偏差値合計
5
7 7 5 7 9 10 8 5 63


新山志保 / 青い空 青い海 作曲編曲/岩崎元是(IWASAKI MOTOYOSHI) '98「ワイルドハーフドラマアルバム Encounter3」

WILD HEART

山下達郎/ヘロンネタ曲。多くの達郎ファンはイントロが終わったら思わず「どんなにー」と歌いだしそうになってしまうことでしょう。岩崎元是さんはその筋では有名な大滝詠一フォロワー。ここでは思いっきり山下達郎/ヘロンやってます。しかーし、この曲はパクリとか真似とかそんなレベルを超越した原曲に勝るとも劣らない素晴らしい本物のアレンジを聴かせてくれます。心地よく響くエレピの調べ。深いエコーのかかった奥行きのあるトラックにメロディもなかなか高揚感のある良い出来。爽快なコーラスは達郎氏本人か?と一瞬思わせるほどで良い出来。欲を言えばカスタネットをあと20個ぐらい使って欲しかった(笑)。それとコーラスももっと全編に入れた方が良かったと思う。こんな素晴らしい曲が漫画のドラマCDだけにひっそりと収録されているだけなんてとっても勿体無いことだ。因みに新山志保さんは既にお亡くなりになっています。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(ナイアガラ) ポップ偏差値合計
5
8 8 5 7 8 10 7 5 63


【 ポップ偏差値 62

DAVE EDMUNDS / BORN TO BE WITH YOU '73



1973年のデイブ・エドモンズによるオールディーズヒットのウォール・オブ・サウンド仕様カバー。オリジナルはロリポップのヒットで有名な1957年のChordettes版。メロディはきれいだけど落ち着いた雰囲気で時代柄でしょうが悪く言えば平坦で表現力の乏しい物足りない内容。9年後の66年のSilkie版はアコギの響きの心地よいバージョン。68年のSonny James版はそれを改良した高速カントリー。同じく68年のBrendan Dugan版、69年のKitty Wells版も似たような曲調で、この曲のカントリー風アレンジとの相性の良さを感じさせる好内容です。69年のFrankie Laineもテンポが速く、71年のJ.D. Crowe and The Kentucky Mountain Boysに至っては更に高速なバンジョー版が楽しめる。高速&カントリー風がこの曲のカバーの主流だったことが分かります。その一方で67年のParis Sisters版はサウンドに仄かなエコー感があり、これがデイブ版のヒントになったのかも知れません。

デイブ・エドモンズは 粒立ち鮮やか DAVE EDMUNDS / BABY I LOVE YOU でも音壁を展開しており、彼のウォール・オブ・サウンド愛と造詣は深い。本曲もエコー感のある奥行のある厚めのサウンドが素晴らしく、特に個人的には全編通して鳴り響くカスタネットが好印象。このバージョンはイギリスでもヒットしていて、エレキギターが多く入るなど全体としてロック色の濃い音壁だったのが成功の主因だったのかも。個人的には出来ればピアノを入れてもう少しポップス寄りの聴きやすい内容にして欲しかったかな。

「YOU TUBE」 で聴けます。

Chordettes / Born to be with you

Silkie

Sonny James

Brendan Dugan

Kitty Wells

Frankie Laine

J.D. Crowe and The Kentucky Mountain Boys

Paris Sisters

岡本舞子 / ファンレター '85 山川恵津子作曲編曲

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アイドル・ナイアガラもの。編曲者は音壁ものとしては珍しく女性です。こうした音壁ものはアレンジは素晴らしいけどメロディや歌唱がいまいちだったりとバランスの悪い曲も多いのだけれど、この曲はアレンジ、メロディ、歌唱と三拍子揃った数少ない作品のひとつ。音数も少なく音壁の厚さはそれほどでもないけれどエレピの響きやドラムスのエコー感、コーラスの高揚感などはなかなか。メロディもテンション高めの突き抜け系でなかなかキャッチー。歌唱もフェロモンこそ足りないが満足のいく出来。

「YOU TUBE」で この曲の映像 が楽しめます。大音量でお楽しみ下さい。(実際の長さは4分30秒ほどです。)
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(エレピ&エコー) ポップ偏差値合計
7
8 8 6 6 7 8 7 5 62


小林旭 / 熱き心に '85 作曲大瀧詠一 STRINGS ARRANGE前田憲男

KOBAYASI.jpgOOTAKI 2.jpg

大滝詠一プロデュースによるウォール・オブ・サウンド的な作品でジャンル的には演歌。「大瀧詠一作品集VOL.2(1971-1988)」収録。私は演歌なるジャンルは大嫌いで、若い頃この曲を聴いた時も「おやじ臭い歌だなあ」と思ったものでしたが、今こうしてバリバリのオヤジになってみると抵抗感も薄まり、この曲もじっくりと堪能できるようになりました。

歌詞は北国の風景描写を中心とした内容ですが、日本演歌的な湿り気はさほど無く、オーロラなんて言葉が出てくる所からむしろ異国情緒さえ伺えます。メロディは大仰で綺麗なバラード。「2曲作ったものを1曲に纏めた」というぐらい変化に富む内容ながらどのパートも大滝詠一作曲ということで無理の無い洗練されたライン。演歌という枠組みで捉えて考えてもかなり上質なメロディと言っていいでしょう。

最も特筆すべきはやはりサウンドで、華麗で気品あるストリングスが壮大なバラードによく馴染み、相乗効果でよりゴージャスに感じさせます。当然、詠一Pによる音壁アレンジも控えめながら要所に施され、全体として耳障りが良く心地いい、非常に質の高いサウンドが堪能出来ます。小林旭の小刻みに震えるクセのある粘着質な唱法も味がありますねえ。お若い方には少しとっつき難いかも知れませんが、演歌の一言で片付けてしまうには勿体無い高品質な音壁作品です。少し短いですが 「YOU TUBE」 でスタジオテイクが聴けます。

FICTION FACTORY / (FEELS LIKE) HEAVEN '84 「Throw the Warped Wheel Out」収録

fiction factory Throw the Warped Wheel Out.jpg

イギリスのニューウェイブ系バンドでスペクター/ナイアガラ系音壁サウンドが聴ける歌は?と考えてみると、これがほとんど思い浮かばない。私が思い浮かぶ唯一それっぽいのがこのフィクションファクトリーの84年のヒット曲。イントロのエコーのかかった澄んだエレピの響きがちょっとナイアガラっぽいかなあと思いますがいかがでしょう。そこの部分のメロディラインはかなり甘く情緒的で美味。全体のメロディはチト大味で繊細さに欠け飽きやすい嫌いがありますが、爽やかで透明感もあり、空気の冷たさも心地よい。他にはグロッケンっぽい音が入る程度でサウンド的に音壁っぽい部分は無いけれど、エレピの部分だけでも十分満足いきません?

「YOU TUBE」で この曲のPV が見れます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(エレピの響き) ポップ偏差値合計
6
6 8 6 6 8 9 8 5 62


館林見晴(菊池志穂)/ SPRING DREAM '98 作曲小西真理 編曲岩崎元是 「MY SWEET DAYS」収録

TATEBAYASI MY SWEET.jpg

恋愛シミュレーションゲーム『ときめきメモリアル』のキャラクター名義での菊池志穂さんのアルバム収録曲。アレンジは今や世界のウォール・オブ・サウンド・シーンを牽引する第一人者の岩崎元是氏。「こんなアニメ絵柄のジャケならばどうせ下らない音楽なんだろう」と見下したそこの貴方、最高品質の絶品音壁ソングを聞き逃すことになりますゼ。

曲は明るく元気でポップな内容ではなく、湿ったメロディを持つ淡白なバラード。きれいで泣きの入ったメロディラインに、ジャケの絵柄からはイメージがかけ離れた、爽やかでクセの無い女性ヴォーカルが乗る。一聴すると軽く聞き流しがちなそんな曲調に岩崎元是氏による大仰な音壁アレンジが施されている。その結果、繊細ながらも華麗で迫力のある音圧の高ーい現代版ウォール・オブ・サウンドとして仕上がっており、その質の高さは日本国内のみならず世界的にも希有な内容。超爆音で聴いてこそ真価を発揮します。このアニメ絵ジャケにはそんな素晴らしい音楽が隠されているのですヨ。

天野歩美 / 遠い空からI LOVE YOU '93 作曲天野歩美 編曲岩崎元是 「恋を抱きしめたい」収録

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元アイドルデュオ「キララとウララ」のウララさんがシンガーソングライターとして自作された曲を、ウォール・オブ・サウンドの巨匠、岩崎元是氏が編曲した音壁ポップ。93年産のこの曲は氏のアレンジものとしては初期の作品にあたりますが、大滝詠一/ナイアガラ的おかずを散りばめた音壁サウンドは、既にその後の歴史的音壁ポップ名曲群 「・・・」4部作 に迫る勢いを感じさせる名アレンジ。

華やかな大都会の夜景や夜空に輝く無数の星を思わせる音の煌きとその空間的拡がり、ドラムやベースの適度な重量感とピアノの音色の軽やかさなどのコントラストが素晴らしい。天野歩美さんによるサビの大仰なメロディはかなりキーが高いので、歌にも多少の無理を感じますが、Aメロの穏やかながらも快活さを感じさせるきれいな品のあるラインは音壁アレンジとうまくマッチしていますネ。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(音壁アレンジ) ポップ偏差値合計
7
7 7 6 7 7 9 7 5 62


【 ポップ偏差値 61

LARRY LUREX (FREDDIE MERCURY) / I CAN HEAR MUSIC '73

Freddie Mercury.jpg

フレディ・マーキュリーがクイーンとしてデビューする直前に出したシングル曲。オリジナルはフィルスペクターPによる66年の RONETTES で、69年には BEACH BOYS もカバーしています。ビーチボーイズ版ではウォール・オブ・サウンド度がグっと増したアレンジになっているけれど、このフレディ版は更に輪をかけて音壁が厚くなっています。

エコー感、重量感、高音域のシャンシャン感などにより構成される音壁は奥行きの深い見事なもの。思わず「フレディ、やり過ぎなのでは?」と声をかけたくなるほどブっ飛んだ内容ですが、これが音壁誕生から僅か10年程度の73年の作品だというのですから驚かされます。当時としては先進的なアレンジだったと思うのですが、QUEEN以前に既にフレディの常人ならぬセンスが遺憾なく発揮されていたのですねえ。恐れ入りました。音壁の表現的には以後40年経過した現在でもこれ以上の物は作られていないので、音壁史的には進化の袋小路に入ってしまっているようです。

「YOU TUBE」 で聴けます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(音壁アレンジ) ポップ偏差値合計
7
7 7 6 6 7 9 7 5 61


菊池志穂(館林見晴) / ダイアリーはつぼみのまま '98 作曲松本俊明 編曲岩崎元是 「Dream of you...」



声優の菊池志穂が恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル」の登場人物の館林見晴名義で出したアルバム収録曲。アレンジはウォール・オブ・サウンド職人の岩崎元是Pです。元是P制作の「女性声優+音壁」の組み合わせは 「金月真美 / 夏に、まだ少し・・・」 をはじめ当ブログでも数多く取り上げている黄金の定番パターン。菊池志穂さんとの組み合わせも既に 「SPRING DREAM」 を紹介済みですね。本当はもっと最近の違う女性歌手のものを紹介したいんだけど、元是Pが最近全然作ってくれないんですよね。もう2度と作られることの無い、古き良き時代の作品ってなことになってしまうのかと思うと残念でなりません。

曲は悲しげなバラードタイプなのでポップ度は低く個人的嗜好とはかけ離れた作品だけど、音壁を味わうという意味ではこのぐらいのゆったりとしたテンポの曲が最適なのかも知れません。高音域のシャンシャン感から迫力のある重低音までを凝縮し詰め込んだ奥行きの有るサウンドが素晴らし過ぎますね。なんとか新たな「女性声優+音壁」作品を聴いてみたいものです。

「ニコニコ動画」にある 「ときめきメモリアルSong Part32」 という動画の21分40秒のところから聴くことが出来ます。

CITRUS / BLUE MERCEDES (SIMPLY ETERNAL REALITY) '00 「wispy, no mercy」収録



90年代に活躍したフリッパーズギターのフォロワー的バンドの2000年の元気で疾走感のある曲。編集盤「Pits Are The Pits (25 GOLD=RARE=DEBRIS 1992-2000)」にも収録。

曲全体に漂う逼迫感、緊迫感そして青さ加減がパーフリの1STを思わせ好印象。基本、宅録バンドとのことだけど、ゴージャスで厚みのある音造りはそれを全く感じさせませんね。特に幾度となく来襲する雷ドラムの迫力はウォール・オブ・サウンド的と言っていい内容で効果的。ただ、女性リードのファルセットが弱弱しく、何と歌っているのか全く分からないのでイライラさせられ残念。

「YOU TUBE」 で聴けます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(雷ドラム) ポップ偏差値合計
7
7 7 8 7 7 8 7 3 61


高岡早紀 / 悲しみよこんにちは '89 作曲編曲加藤和彦 「SABRINA」収録

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元サディスティック・ミカ・バンドで、音壁ファンには「岡崎友紀 / ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」などを手がけた事でも知られる加藤和彦Pによる軽めのウォール・オブ・サウンド。曲は静かで落ち着いたバラードですが、アイドルポップ系バラードとしては、かなり高品質の素晴らしいメロディを持っています。洋楽的ハイカラ・センスを持つ加藤和彦ならではの流石のメロディラインという感じですが、アレンジも同級に見事な出来栄え。

イントロ等で複合的に奏でられるストリングスの音色は優しさ、品の良さ、そしてどこか物悲しさを感じさせ、軽くエコーのかけられたドラムスは曲全体を淡い靄をかけたかのように幻想的なムードを高めます。高岡早紀の柔らかな歌声もそんなソフトフォーカスされたような音世界に合わせ大人っぽい色香をも漂わせていますね。音壁という程に派手なアレンジでは無いけど、ストリングスの持つ優雅な響きとエコーによる音響効果をバランス良く配した、上品にして味わい深い実に玄人好みのサウンドです。あまり知られていない加藤和彦Pの隠れた名曲と言えるでしょう。 「YOU TUBE」 で聴けます。

ERI(菅井えり) / 恋はドーナツショップで '86 作曲木戸やすひろ 編曲新川博 「SKIP!」収録

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菅井えりさんのERI名義の初期作品で音壁ポップ。ジャケのイメージや「ドーナツショップ」というタイトルから60年代のアメリカン・オールディーズ志向が伺えますね。曲はそれ程までには元気で能天気という訳ではなく、爽やかで乾いた空気の下に歌われるメロディは、多少湿り気を感じさせる情緒的なもの。ただしバックの男性コーラスは山下達郎や岩崎元是に通じる80年代的な洗練された明朗なもので瑞々しさを加えることに成功しています。加えて「STOP! IN THE NAME OF LOVE」風の軽快なトラックに大滝詠一ナイアガラ風アレンジを随所に散りばめたサウンドが心地よい作品です。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(ナイアガラ風) ポップ偏差値合計
7
6 7 6 8 7 8 7 5 61


工藤夕貴 / カレン '86 作曲鈴木キサブロー 編曲和泉一弥 「STRAWBERRY TOWN」収録

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フィルスペクター/大滝詠一ナイアガラ系音壁サウンド。「カレン」というタイトルは大滝詠一氏へのリスペクトが感じられますね。サウンド製作にもナイアガラ関連の方々が多く関っているらしいです。唐突に始まり一気にエコーの深いタイトなドラミングを中心とした、心地よーい音壁ワールドへズン、ズン、ズン、ズンと突入。ストリングスも爽やかで高揚感があっていいです。メロディは決して突出した出来ではないが、なかなか乾いてて明るい。このアルバムでは、しっぽりとしたバラードタイプの「DIARYは秘密でいっぱい」、疾走感のあるロック調の「涙のペチコート」も偏差値60クラスの傑作です。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(ズンズンきます) ポップ偏差値合計
7
6 7 6 8 6 9 7 5 61


若林加奈 / COOL~アナタガタリナイ~ '85 作曲大森隆志 編曲船山基紀

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作曲は2006年5月に覚醒剤取締法違反等の現行犯で逮捕された元サザンオールスターズの大森隆志か?だとしたら桑田佳祐の陰でなかなかの作曲を披露していると言える。ただそれよりもこの曲の最大の売りはカランカランとウルサイぐらいに鳴り響くエレピや重量感あるベース、エコー深めのドラムスなどのスペクター/ナイアガラ系サウンドだ。純粋なアイドルポップスとしてこれだけ厚く深く作りこんだサウンドは少ないようで現時点でかなり貴重な音壁作品と言える。ヴォーカルも声質、歌唱ともなかなか良い。「おしえてアイドル 日本コロムビア編 地下鉄マドンナ」収録。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(厚い音壁) ポップ偏差値合計
6
6 7 6 7 8 9 7 5 61


【 ポップ偏差値 61

福永恵規 / 風のINVITATION '86 作曲高橋研 編曲佐藤準

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「夕やけニャンニャン」エンディングテーマ。おニャン子クラブのメンバーのソロ曲で作詞は秋元康が担当。個人的におニャン子クラブものは秋元康の打算的な顔が思い浮かんで、いまいち触手が伸びない。お前達の欲しがってるのはコレだろう?ってな氏のうすら笑いが目に浮かぶ。しかし、エレピが爽快に鳴り響くこの曲はよく出来ている。「らめぇっ!エレピが気持ちイイ!くやしい・・・でも感じちゃう!!」ってところですね。

徐々に盛り上げていく出だしは「SUGAR BABY LOVE」風。ロック調のリズムに合いの手ギターの入れ方なんかは王道パターンのそれ。エレピの軽やかな響きと全体に漂うスピード感は佐野元春風。ドラムのエコー感と高揚感のある爽やかなコーラス等などで極上のポップスに仕上がっています。ただ全体として如何にも業界人が「狙った」感が強いのと、ちょっと機械臭が漂うのがマイナス要因かな。因みに「ボク」という一人称で女性が歌うという、いわゆる「ボクもの」ソングでもあります。アルバム『SPLASH!』にはアルバム・バージョンが収録されているそうです。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(エレピの響き) ポップ偏差値合計
8
8 8 8 7 6 7 7 2 61


BERNARD BUTLER / NOT ALONE '98 「PEOPLE MOVE ON」

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元SUEDEのギタリスト、バーナード・バトラーのファースト・アルバム「PEOPLE MOVE ON」収録曲。ストリングスを厚めに取り入れたゆったりとした曲で、明るくポップという訳ではありませんが、フィルスペクター/ウォール・オブ・サウンド的感触が心地よいギターポップ。曲としては 「RONETTES / WALKING IN THE RAIN」 辺りをよりゴージャスにした感じか。アコギを含めた格調高いストリングス・サウンドは大仰で、ヴォーカルの感傷的な唱法、メロディと相まって感動の押し売り的側面はあるな。ドラムやベースにエコー感が無いのは残念だけど、ロック色の濃いギターの音色と陽性の声質でイギリス若者の瑞々しいエキスを滴らせ、とっても美味。「YOU TUBE」で 試聴 出来ます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーブ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(ストリングス) ポップ偏差値合計
6
7 7 5 6 8 9 8 5 61




音壁の世界(4)

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