◇◇◇談話室・北極圏◇◇◇

◇◇◇談話室・北極圏◇◇◇

PR

×

プロフィール

Jojo82

Jojo82

カレンダー

コメント新着

Ava_Arizona@ qdXuxUsgKL If <small> <a href="http://l2barrefael…
Sophia_West_Virginia@ ZUDckDGZQQzPTn You see, everyday there are many compe…
Sydney_Wyoming@ ykXMpjDYdzlgukxwQ moreover you should know that being jea…
Brianna_New_Hampshire@ kWmQaweAMhHeeGjtiBT By the way, have you seen that tattoo …
Emma_Montana@ ygnpqwsgnghrgdjmJM I know that if I like a guy, he better…

バックナンバー

2026年07月
2026年06月
2026年05月
2026年04月
2026年03月
2008年06月06日
XML
カテゴリ: 研究者のつぶやき
以下のような記事をみつけました。


EISCAT(による極域イオン上昇流の研究)


尚、EISCATは、 アイスキャット と発音します。

私の専門がまさに関係するもので、 5 Earth Radii(RE、地球半径6371km=1REの5倍)より高いところ(正確には、地球磁気圏境界付近の10-12REが下限)での イオンの加熱・加速 は私や私の同僚の研究が最先端をいっていると自負しているので、コメントさせて頂きます。

●地球の重力を振り切って、例えば、酸素原子イオン(O+)が地球を脱出するために必要なエネルギーは10eV(electron volt)以上です。従って、O+より軽い水素原子イオン(H+、要はプロトン=陽子です)はもっと低いエネルギーで充分です。

●10eVは、従って、thermal energy(熱的エネルギー)と言われていますが、EISCATなどの観測では、10eVより大きなエネルギーを持つO+を~100km近辺で観測しています。100eV以下までのエネルギーをsuprathermal(超熱的)、それ以上のエネルギーになるとnon-thermal(非熱的)と、業界では称しています。

●私(や、私の同僚)のここ数年での研究によると、5RE以上磁気圏境界より内側までの領域で、特に、昼側のCuspからそれより高緯度側の領域(専門用語では、Polar Capと言います。ただ、CuspからPolar Capの間にもいくつかの領域がありますが・・・)で、1keV以上のエネルギー(これらは特別に、energeticと称されます)を持つO+を統計的に同定しています。この研究自体は、事象例はそれまであったものの、統計的に同定したことで確実になったために、 画期的なもの でした。

イオン上昇流(別名、polar windと言われています) と呼ばれる現象が観測されていますが、上昇はしてもエネルギーが低い場合はリターンすることもあり、実際は、下降流が割と大きな比率を占めます。

●問題は、Cusp(正確には、 朝側のCleftと呼ばれる領域 で)上昇しているイオン流がリターン(下降)を免れるだけのエネルギーを得ていることが多いことが分かっています。つまり、上昇しているイオンはそのまま上昇を続けて、電離圏を出て、磁気圏に入ることが可能なわけです。ただ、CleftはCuspの低緯度側で、しかも、領域的にはすごく狭い領域。明らかに、極域上昇流とは異なる性質のものを作っているわけです。

●電気を帯びた粒子は、磁場のあるところでは、 磁力線に巻きついたgyro-motionをするという性質 がありますが、gyro-motionはジャイロ半径が磁場の強さに依って決まっていて、そのジャイロ半径と同じ大きさの振幅を持つ電磁場(この場合、AC場を考えます)で、 波動ー粒子相互作用 が可能になります。電磁場(波動)から (大抵の場合)共鳴的に 粒子がエネルギーをもらうわけです。

●イオン粒子がエネルギーをもらう(加速される)過程は、力学的なものもあり、
地球磁場の高高度での曲率に由来する 遠心力加速 というのがあります。ただ、この物理過程は 加速は出来ても、加熱することは出来ず、観測結果(これも私達が最初に示した)と一致しません

上昇流生成過程と生成場所 は、加熱・加速と同じくらい分かっていないことで、それが分かるとこれもセンセーショナルなことなのです。

折角、EISCATの本部のあるキルナに住んでいるので、研究の活動幅と対象を広げてEISCATにも参入したいと、個人的に考えています。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年06月07日 00時51分22秒
コメントを書く
[研究者のつぶやき] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: