偐万葉・るるら篇
本日は「偐万葉・るるら篇」であります。るるらさんは福岡在住の方で、本ブログの読者にして、智麻呂ファンのお一人でもいらっしゃいます。小生のことを「師匠」なんぞと呼ばれる面白き方でありますが、福岡の色んな処を美しき写真でご紹介されたり、草花を「るるら風」切り口で紹介されています。偐万葉歌壇にもいち早くご参加いただきましたが、歌壇の方は偐家持もこの頃はご無沙汰していて、開店休業状態ですな。
<参考>るるらさんのブログ入口< るるら.の日記
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偐家持がるるらの郎女に贈りて詠める歌21首並びに長歌1首及び反歌1首
月冴えて 雪よそひたる 山茶花の ほの明かりつつ さ夜更けゆきぬ
葉ぼたんの 露にも海は あるならむ あくがれ出づる 魂となりせば
葉ぼたんに 置ける白露 消 ぬるとも 映せる空の 色はのこれり
玄界の 風にも梅の 香のありて 筑紫の里に 春立つらむか
るるららと 春日 の道の 乙女らし 影にぞ見ゆる 直 には逢はね
我が苑に 咲ける雛菊 とりどりの 色にぞ春は 笑みてやあらし
桃の花 うすくれなゐに 露や置く 春の芽吹きの 雨の名残れる
たふれ木を 継ぎてひこ生え 桃の花 今し咲くらむ いのちの 愛 しき
筑紫野の 乙女心は 春霞 うらら朝の日 花陰のもと
春草に 花散り敷けば たたら潟 踏みや惑ひつ 妹ゆくらむか
はららかに 散るや桜の 花越しに 三日月照りて さ夜更けぬらし
夜桜の 咲くも散れるも 月の下 背子にし依れば 花明かり道
夜半の月 照れる桜の 下道は 花も 標 と 妹がり行かむ
夜桜の はららに散るや 筑紫風 いたくな吹きそ 吾が恋益さる
八千種 の 花移ろふと いふなれど 春花 愛 でむ 偐 なる我は
花散らし 降れる小雨の 吾が玉を 貫きとめむ 蜘蛛の糸もが
我妹子は 雨もるるらら 笠さして 行けば白玉 弾けて光り
さ丹塗りの 稲荷道なり 鳥居道 桜道なり 願掛けの道つつじ花 桜かざしに 笑みてしは 吾が花妻の 待ちや恋ふらむ
さみどりの いとけなき手を さしのべて いのちけなげに 若葉の季節
つつじ花 咲きぬる苑に 立つ妹の 髪に流るる 風のさやけし
名島之賦(一部改訂)
朝 には 潮干 の跡に 夕べには 満ち来る潮に 足らし姫 船出せすとふ 清き浜 もとほりゆけば 春花は 咲きも匂へり 秋の葉は もみつ色かも 海原 は 真 澄 み鏡に 沖つ島 青みて 霧 れる 吹く風の 音もさやけし 古 に 恋ひて行かめや 名島浜 絶えずもあらめ 継ぎて通はむ
反歌
名島浜 吾
が恋ひ来れば 木綿花
に 咲きてありけり 沖つ白波
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