あすなろ日記

あすなろ日記

PR

プロフィール

あみりん9129

あみりん9129

フリーページ

小説部屋


黒執事部屋


黒執事小説『猫化』


黒執事小説『鳥籠』


黒執事小説『鳥籠エピローグ』


黒執事小説『滔滔』


黒執事小説『仔犬』


黒執事小説『月の魔女』


黒執事小説『猫耳』


黒執事小説『鳥籠アナザーストーリー』


黒執事小説『貧救院』


黒執事小説『夢幻の森』


裏切りは僕の名前を知っている部屋


裏僕小説『贖い』


裏僕小説『星空』


ガンダムOO 部屋


ガンダムOO 小説 『ハロ』


ガンダムOO 小説 『刹那』


咎狗の血 部屋


咎狗の血小説『罪人』


咎狗の血小説『絶望』


秘密部屋


秘密小説『告白』1~3


秘密小説『お見舞い』


秘密小説『疑惑』1


秘密小説『疑惑』2


秘密小説『疑惑』3


秘密小説『方舟』


べるぜバブ部屋


べるぜバブ小説『花見』


べるぜバブ小説『嫉妬』


青の祓魔師部屋


青の祓魔師小説『碧い泉』


オリジナルBL小説「落日」部屋


オリジナルBL小説「落日」(第1部)


オリジナルBL小説「落日」(第2部)


オリジナルBL小説「落日」(第3部)


オリジナルBL小説「落日」(第4部)


オリジナルBL小説「落日」(第5部)


進撃の巨人部屋


進撃の巨人小説『しつけ』


進撃の巨人小説『過去』


HUNTER×HUNTER部屋


HUNTER×HUNTER小説『友情×愛情×恋情』


HUNTER×HUNTER小説『愛欲×執着×盲愛』


ハイキュー部屋


ハイキュー小説『砕け散った王様』


ハイキュー小説『大王様の憂鬱』


ハイキュー小説『大王様の憂鬱2』


カレンダー

お気に入りブログ

目指せ60Kgキープ!!… New! 久住咲夜さん

火喰鳥 第7話 New! 千菊丸2151さん

息子、病院へ。 New! あくびネコさん

★止まらない出血は恐… RESTIA YUMI(由美)さん

制作中ですみません シュージローさん

コメント新着

千菊丸2151 @ Re[2]:4位&黒執事クリアポスター(06/13) あみりん9129さんへ 1人だとアイス2個…
あみりん9129 @ コメントありがとうございます。 千菊丸2151さんへ 千菊丸さんは葬儀屋の…
千菊丸2151 @ Re:4位&黒執事クリアポスター(06/13) わたしは葬儀屋のクリアポスター一枚だけ…
あみりん9129 @ コメントありがとうございます。 パスタ遊園地価格ではありますが、美味し…
2012年04月20日
XML



 18禁です。

 苦情は受け付けません。

 何卒お許しくださいませ。m(_ _)m



手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート




 僕がティッシュで身体を拭いて後始末をしていると、3年の

 先輩達が財布から5千円札を出して、金田先輩に差し出した。

 「へへっ・・・毎度あり。」

 金田先輩はティッシュで拭いたばかりの手で、それを受け取り、

 僕に1枚渡して、

 「麻里緒は5千円で良いよな。パーティーの酒代とかもいったし、

 1万円のうちの半分の5千円は俺と常磐の企画料っていうか

 斡旋料ってことで。」

 と言った。僕は最初、金田先輩が何を言ってるのか意味が

 分からなかった。



 麻里緒のこと話したら、やりたいって奴がいっぱいでさ。

 これから毎週よろしく頼むよ。」

 金田先輩が笑顔で僕の手に5千円札を握らせようとした。

 僕は思わず、

 「要らない。」



 「おい!金は受け取っとけよ!麻里緒の苦しむ顔が見える

 だけで十分俺は楽しめるから最初はまわすつもりだったんだ。

 それを金田がタダなんてもったいないし、まわすのは可哀相だ

 って言うから、1人5千円って値をつけて、このパーティーを

 企画したんだぜ。金が要らないって言うなら、麻里緒の

 取り分なしで俺と金田の2人で分けるぞ。これから先も

 何十人って客をとらせてやる。タダで男と寝たいなら、それでも

 構わないぜ。麻里緒は公衆便所になりたいのか?」

 常磐先輩が恐い顔をして僕に言った。すると、金田先輩が

 床に落ちた5千円を拾って、もう一度、僕の手に握らせた。

 「悪い事は言わないから、受け取れよ。常磐は本気だぞ。

 公衆便所と娼婦とどっちが上だと思う?麻里緒は便所には

 なるな。」

 金田先輩がいつもと違って、真剣な目をしていたので、僕は

 5千円を黙って握りしめた。僕は身体を売る人間は最低だと

 思っていた。小学生の時に100万円で魂を売ったと人から

 罵られ、身売りされたと嘲られた時も示談金なのだから

 恥じる事はないと自分に言い聞かせた。優しかったお兄さんが

 刑務所に入ったら可哀相だからお金を受け取っただけで、

 お金に目がくらんだのではないと胸を張って人に言えた。

 僕がそう言ったら、皆はホモだって僕の事をいじめたけど、

 僕は間違った事はしていないのだから、今まで身体は穢れても

 心は穢れていないと自分では思っていた。今日だって僕は

 男の数が7人から9人に2人増えただけだと思っていたのに

 身体を売られていたなんて知らなかった。僕は何があっても

 身体を売るなんてしたくなかった。お金を受け取ったら、僕の

 魂が穢れるような気がしてたから、本当にお金は要らなかった。

 僕の心はとうに腐り果て、善悪の区別さえ失くしていたけれど、

 僕はいつまでも被害者のままでいたかったのかもしれない。

 今日、僕は脅しに屈して、自分がなりたくない最低の人間に

 なってしまった。僕の瞳からは涙が溢れ、手に握りしめている

 5千円札にポタポタと落ちていった。濡れてしわくちゃになった

 ボロボロのお札は僕の心に似ていた。僕は破れそうになった

 5千円札をいつまでも握りしめて泣き続けた。


                             (完)










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年04月20日 14時34分14秒 コメントを書く
[オリジナルBL小説「落日」] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: