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2023.03.09
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カテゴリ: 観照
=== 2023.2.26 ===

8時40分頃に撮った南の空 です。青空に柔らかい雲が漂い、良い天気です。
南西方向の空
   西方向の空

東方向の空 の雲は様子が異なり、もくもくとした感じの雲が覆っています。


13時半頃の東方向の空 の雲は白雲からグレーの少しのっぺりした雲に変化しています。

南の空 もまたグレーの雲が全面を覆い一転した空模様です。
南西方向の空
   西方向の空
                         雲の様相が大きく変化していました。


15時半頃に南の空 は再び晴れ上がり、軽やかさの違いを感じさせる様々な雲が漂っています。

クローズアップ!
南西方向の空
   西方向の空

東方向の空 にも青空が見えるようになっていました。雲の姿が大きく変化しています。


さて、雲がたりを続けます。
禅語について関心を持っていますので続けます。 西部文浄著『茶席の禅語』 (タチバナ教養文庫) という上下2冊本を、あるとき中古書店で見つけました。平成6年(1994)の5月の刊行です。
上巻からの抽出 です。
 最初に採録されているのは、「 雲在青天水在瓶 」(雲は青天に在り、水は瓶に在り)です。さらに「 雲在嶺頭閑不徹水流澗下太忙生 」(雲は嶺頭に在って閑不徹、水は澗下に流れて太忙生)、「 白雲抱幽石 」(白雲幽石を抱く)、「 雲無心出岫

雲門胡餅 うんもんこびょう

『碧巌録』の第七十七則 が出典です。雲門とは雲門禅師のことだとか。ある僧が禅師に「如何なるか是れ超仏越祖の談」と質問したそうです。「仏祖が到達された尊ぶべき悟りの境地をも抜けきった、もうなんの臭みもない、ギリギリ頂上のところ」(p190)その境地について問うたのです。それに対して、雲門禅師は「胡餅」と答えられたと言います。
胡餅とは胡麻をまぶした焼き餅のことで、ごくそまつな食べ物です。もとは胡夷の食べ物で、後漢に広がったとか。 禅師の「胡餅」という答えは、その僧が問うたその境地すら、臭みである故に、それをもう一度超え、捨てきれの意 だとか。
ここでの「雲」は人名の一部です。


無雲生嶺上有月落波心  雲の嶺上に生ずること無くんば、月の波心に落つる有り

出典は「 五家正宗賛、慈明章 」。 雲は煩悩妄想を、月は菩提真如を さしているそうです。慈明禅師が弟子の真上座を試そうと、「如何なるか是れ仏法の大意」(仏法のギリギリのところ、究極のところはどうか)と尋ねたそうです。真上座の即答が上掲の句だとか。禅師はその答えに嘆息し大いに弟子をののしったのです。さらに弟子が教えを懇願するのに対し禅師は自分が問うた言葉を問うてみよと問わせます。禅師は即座に真上座の答えと同じ答えを返したそうです。それを聞き、真上座は言下に大悟したとか。
法理にかなった立派な答えでも、そこに体験的な裏づけがあるかが問われているそうです 。師と弟子との相互のやり取りが要になる。その禅独特の機微を示す事例のようです。


​​白雲片々嶺上飛  白雲片々 (へんぺん) 嶺上 (れいじょう) に飛ぶ​​

出典は「 五灯会元十一 」。この句は、「白雲が無心に嶺の上を去来しているという、いかにも初夏の気分の満ちあふれた句ですが、これまた、 隠者の山居の趣き でもあります」 (p293) と述べ、著者は梁の道士陶弘景(452-536)の故事を取り上げて説明しています。
陶弘景は江蘇省句宮県の東南に位置する茅山 (ぼうざん) に隠栖し、華陽陶隠居と号したそうです。彼の行動について、武帝が山ニは何があるのかと問うたそうです。それに対して、
山中何所有  山中、何の有る所ぞ
 嶺上多白雲  嶺上、白雲多し
 只可自怡悦  只、自ら怡悦すべし
 不堪持贈君  持して君に贈るに堪えず    (華陽陶隠居集)
「怡悦」は「よろこぶ。喜び」という意味です。
「わたしが住んでいる山中には、何があるかと申しますと、嶺上には白雲が深々とおおっており、なんともいえない風情です。 この幽玄な大自然の中に身をゆだねている楽しみというものは、体験した者のみが知るところで、人にわかち与えられるものではありません (p294)
無心となることを自らの体験を通じて感得、体得する重要性を述べているということなのでしょう。

上巻からの抽出を終わります。

雲の変化に戻ります。
=== 2023.2.27 ===

8時15分頃に撮った南の空 です。雲のない快晴。
南西方向の空
   西方向の空
頭上の空

しかし、 東方向の空 は薄曇りという感じです。グレーの布が広げられた感じの雲の姿です。


13時50分頃に東方向の空 を眺めると雲が消えて快晴の青空が広がっていました。
東方向の空ではめずらしい空模様です。
南の空
南西方向の空
西方向の空
これほどの快晴の空は久しぶりだったと思います。

=== 2023.2.28 ===

9時15分頃の南の空 です。見かけない雲の形です。
南西方向の空
   西方向の空
頭上の空
東方向の空


13時50分頃に、東方向の空 を眺めると続き、快晴の空に変化していました。
南の空
南西方向の空
   西方向の空
頭上の空

2月は最終日の午後に雲が無い快晴の空でエンディングとなりました。

つづく

補遺
雲門文偃禅師 ​  :「霊芝山光雲寺」
慈明禅師 ⇒ ​ 石霜楚円禅師語録 ​ :「花園大学国際禅学研究所」
五家正宗賛 ​ :「花園大学国際禅学研究所」
五灯会元 ​  :「花園大学国際禅学研究所」
陶弘景 ​  :ウィキペディア

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Last updated  2023.03.09 11:35:26
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