遊心六中記

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2023.08.28
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カテゴリ: 観照 & 探訪


​​1月余前(7/22)に京博を訪れました。 その往路、この橋の上から撮った雲の姿です。 ​​
橋の上から、 西方向を眺めた空の雲 。右下に京都タワーがまるでアンテナのように写っています。

こちらは東方向の空 を撮ったものです。東山の山並みが見えます。
中央左の山が阿弥陀ヶ峰でしょう。

橋を渡り、小路を北に抜けると、三十三間堂の塀があります。塀沿いに東に歩めば南大門。

南大門を通り抜けて、少し歩めば、 法住寺の龍宮門
橋の左側に「法住寺殿蹟」 、橋の前の 歩道手前に「旧御陵正門」の石標 が立っています。

石橋の右側奥に立つ石灯籠の竿には 「法住寺法華堂陵前」 と刻されています。
その右奥に 「あそびをせんとや うまれけん」と刻まれた碑 が建てられています。

遊びをせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれむ、
​      遊ぶ子供の声きけば、我が身さへこそ動 ​(ユル)​ がるれ​   雑八十六首 359

後白河法皇が愛した今様を編纂したとされる 『梁塵秘抄』に 採録されています。 (資料1)


この寺の背後に「後白河天皇法住寺陵」 があります。「陵域の中央に天皇法体の像を安置した法華堂があり、床下地中に石槨(セキカク)が埋められているとつたえる」 (資料2)
後白河天皇が上皇となり院政をおこなったときの仙洞御所がこの辺り で、 法住寺殿 と称されていたそうです。現在の法住寺から南西方向の道路を挟んで西側にある蓮華王院(三十三間堂)は、後白河上皇が御所内に建立させた仏堂。その造営にあたったのが平清盛です。
(資料2)
本堂
本尊は不動明王 で、 身代わり不動 とも称されています。

今回境内を訪れて、 目に止まったのはココ!  ​本堂の前、北側にあります。​
護摩壇を築く空間だと思うのですが、結界の中にこんな造作がしてありました。
私には意味不詳ですが、この形に惹かれます・・・・・。

境内から眺めたこちらが 表門 です。 2つめに惹かれたのはその手前に 見える


コレです 。遅ればせながら、覚書を兼ねてご紹介。



京都国立博物館館に立ち寄った第一目的は、 特集展示「茶の湯の道具 茶碗」を見たいため でした。平成知新館の3階第1室に展示されています。 (会期は9/10まで)

一室だけの展示でしたが、入手した出品一覧によれば、 前期展示は41口 です。
現在の後期は一部展示替えの予定です。

茶道の作法は門外漢なのですが、茶の湯の茶碗を眺めるのは好きです。
鑑賞して手許に残るのは会場で入手した出品リストだけ。図録は作成されていませんでした。
唐物茶碗、高麗茶碗、和物茶碗 という大きな分類で、その種類や個性を概観できるという意図で展示企画された​ ようです。 (資料3,4)

上掲の案内パネルに使われているのは、上から順に「玳玻天目」(京都国立博物館館蔵)、「御本『日本』文字茶碗」(京都国立博物館蔵)、長次郎作「黒楽茶碗 銘ムキ栗」(重文、文化庁蔵)です。

唐物茶碗と高麗茶碗では、天目、染付雲堂手、高麗、三島、刷毛目、堅手、井戸、伊羅保、織部、唐津などを冠する茶碗類が展示されています。独特の名称のものとしては、「蕎麦茶碗 銘 蛍」「斗々屋茶碗 銘 隼」「柿の蔕茶碗 銘 毘沙門堂」(これら三口、畠山記念館蔵)です。江戸時代に製作された和物茶碗には、技法や茶碗の図柄を組み込んだ名称が付けられています。例えば、野々村仁清作「銹絵水仙文茶碗」(京都・天寧寺蔵)、「色絵松竹梅注連縄宝尽文茶碗」(京都国立博物館蔵)というように。

茶碗の種類による形状と情趣の差異、茶碗の風格と優美さの差異などを楽しめる展示でした。茶の湯の有り様についての意識の変化が、茶碗の世界の広がりにリンクしているのでしょう。ずらりと並べられた茶碗を鑑賞できるおもしろさです。




定点撮影しているものをやはり撮った後、七条通を西に進みます。

上流方向の景色

鴨川に架かる七条大橋

目指すのは、堀川通の西、興正寺の近く です。興正寺は西本願寺の南隣りにあります。

安寧消防分団器具庫の表示 が在るこの建物。ここが目的地。 八百屋町に所在



これが、京都市に現存する火の見櫓の一つ として紹介されていました。
改めて出向いてみました。かなり以前にこの前を幾度か通り過ぎた記憶があります。
その時には半鐘が吊してあったように記憶します。
今は取り外されていました。
やはり、半鐘がある方が様になりますね。

京都市に現存する2つ目の火の見櫓を確認 できました。

ご覧いただきありがとうございます。

参照資料
1)『新訂梁塵秘抄』 佐佐木信綱校訂  岩波文庫
2)『昭和京都名所圖會 洛東-上』  竹村俊則著  駸々堂 p96-98,p107-108
3)「京都国立博物館だより 2023年7・8・9月号」  京都国立博物館
4)「特集展示 茶の湯の道具 茶碗 出品一覧・展示替予定表」

補遺
遊びをせんとや生まれけむ『梁塵秘抄』の本当の意味 ​  :「短歌のこと」
後白河天皇 ​  :「ジャパンナレッジ」
後白河法皇 ​  :「鎌倉手帳(寺社散策)」
京都市 ​  :「火の見櫓図鑑」
安寧(あんねい)消防分団 ​  :「京都市消防局」

  ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

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その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)

探訪 京都市東山区  祇園の火の見櫓と観亀稲荷神社 へ

こちらもご覧いただけるとうれしいです。
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Last updated  2023.08.28 15:21:21
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