他方、当時の5000番台の中には、“New Faces ? New Sounds”つまり、“新顔による新たなサウンド”と銘打たれた一連の盤もあった。ホレス・シルヴァー、ギル・メレ、ルー・ドナルドソンなどがその例で、彼らに並んで、ニュー・サウンズを披露したニュー・フェイスの一人として含まれていたのが、このケニー・ドリュー(Kenny Drew)であった。そして、初のリーダー作となったこの5000番台の作品(5023)が、『イントロデューシング・ザ・ケニー・ドリュー・トリオ(Introducing the Kenny Drew Trio)』という盤である。