音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2016年12月08日
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テーマ: 洋楽(3314)




 ジョー・ジャクソン(Joe Jackson)は、1954年イギリス出身のミュージシャン。様々な音楽スタイルを取り入れて作風を何度も変えたり、鬱病によって不調な時期などいろいろあったものの、これまでにトータル20枚を超えるアルバムを制作し、40年近いキャリアを誇る。そんな彼の出発点となったデビュー作が1979年リリースの『ルック・シャープ(Look Sharp!)』である。

 1970年代の末、世はパンクやニュー・ウェーヴに沸いていた時代。ニュー・ウェーヴっぽい部分がないわけではないが、ロックをベースとした彼の音楽世界の最深部に横たわっているのは、ソウルな精神ではないだろうか。“ロックは死んだ”という名ゼリフ(ジョニー・ロットンのセックス・ピストルズ脱退時の発言)もちょうどこの頃だったわけだけれど、ジョー・ジャクソンの音楽はロックでありながら、“ロック魂”で生きているのではない。多ジャンル/他ジャンルの音楽性を持ち込むことでロックを成立させてる、とも言い換えられるような気がするのだけれど、余計に小難しい説明になってしまうだろうか…。

 さて、20歳代半ばだった若々しさと、ロック道を単純に突っ走らずひねりの効いたセンスの良さが、本盤の軸になっている。注目曲を挙げていくと、アルバム前半(LPのA面)では、オープニングのインパクトとしてはなかなかよく出来た1.「ワン・モア・タイム」、皮肉めいた詞の2.「サンデイ・ペーパーズ」、代表曲の一つとなった3.「奴に気をつけろ(イズ・シー・リアリー・ゴーイング・アウト・ウィズ・ヒム?)」(この曲の参考過去記事は こちら )。アルバム後半(同B面)では、表題曲の7.「ルック・シャープ!」、同じく初期の代表曲の一つの8.「フールズ・イン・ラヴ」、締めくくりというよりはまだ次に続くような余韻を残す11.「ゴット・ザ・タイム」など好ナンバーがずらりと並ぶ。

 大事なのは、どの曲も確かにロックかもしれないのだけれど、ストレートな感じがせず、どこかで一捻りされているという点だろう。“一捻り”というのは、決して“捻くれている”という意味ではなく、センスの良さにつながっている。その“センスの良さ”やこの音楽の背後にある本当の“魂”が何であるのかは、本アルバムだけでは判然としがたいかもしれない。でも、その理由は、この後のジョー・ジャクソンのアルバム作りにおける展開で証明されていくことになる。


[収録曲]

1. One More Time
2. Sunday Papers
Is She Really Going Out With Him?
4. Happy Loving Couples
5. Throw It Away
6. Baby Stick Around
7. Look Sharp!
8. Fools in Love
9. (Do the) Instant Mash
10. Pretty Girls
11. Got the Time

1979年リリース。



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Joe Jackson ジョージャクソン / Look Sharp 輸入盤 【CD】





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Last updated  2016年12月08日 21時34分33秒 コメントを書く


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