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ICCのカーン主任検察官が逮捕状を請求してからの半年間に、刑事責任を追及するに足る証拠はさらに固められたことだろう。そしてその間、ICC非加盟の米国からは、すでに恐喝まがいの警告が寄せられていた。米連邦議会の大物議員らがカーン氏に宛てた書簡には「イスラエルを標的にするなら、我々はICCを標的にする・・・職員と協力者に制裁を科し、あなたがたとその家族の入国を禁止する。これは警告だ」。CNNのベテラン記者、クリスティアン・アマンプールとのインタビューでこれについて尋ねられると、カーン氏は「怒りっぽい短気な人はどこにでもいるが、分別のある政治家もいる。米バイデン政権とは良好な協力関係だ」と大人な返答。同時に、一部の国の民主的に選出された高官らからICCはアフリカやプーチンのような悪党を裁くために作られたのだ」などと露骨な介入を受けたと明かした。
この二重基準こそ、世界の分断と権威主義台頭の助長要因ではないか。それでも「法の支配」を振りかざす西側諸国の信憑(しんぴょう)性は、無残に侵食が進むばかりだ。
(文筆家)
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