全6件 (6件中 1-6件目)
1
日曜美術館「木村伊兵衛 天然色でパリを撮る」。ナビゲーターは千住明と緒川たまき。1954年、国産フィルム会社(たぶんあの会社)が、当時開発中のカラーフィルム50本を木村伊兵衛に託した。木村は、ライカM3(F1.5 50mmレンズ)にそのフィルム(なんとASA10!)を装填し撮影した。親交のあったアンリ・カルティエ=ブレッソンに相談すると撮影の助手として最適な人物を紹介してくれた。それがロベール・ドアノーだった。ドアノーはパリの下町を撮りたいという木村に、自分の撮影ポイントでもある絶好の場所を案内して回った。パリのあちこちで、木村はスナップショットを撮った。コンコルド広場の夕景は、三脚なしの手持ちカメラ、シャッター速度1/30、絞り開放で撮影されたそうだ。そのようにしてパリで撮影された写真は、まるで映画のワンシーンのごとく素晴らしい作品ばかりだ。普通の人が(特に女性が魅力的なのだが)瞬間見せた表情、ポーズ、背景とのマッチングなどなど、今見ても実に惹きつけるものがある。“和製ブレッソン”と言われた木村が捉えた「決定的瞬間」は見事だ。原色あり、淡いトーンあり。写真会社の人たちもさぞ喜んだのではないだろうか。ある意味、ブレッソンとドアノーがいたからこそ撮影できた奇跡的な写真でもある。撮った瞬間に、眼前の光景は過去のものとなる。写真とは、現在を記録し、過去を積み重ねていくドキュメンタリーだ。久しぶりに「写真にひきこまれる」という体験をした。これはちょっとやばい。
2012.01.30
コメント(0)
2012年1月24日、壮大な映像叙事詩を創り上げたギリシアの映画監督が急死した。テオ・アンゲロプロス。享年76歳。アテネ郊外のトンネル内でオートバイにはねられて頭を強打し、運ばれた先の病院で死亡したという。20世紀三部作といわれる新作の撮影中だった。映画界の巨星は、きっと長生きして大往生・・・と勝手に思い込んでいたのだが、あまりにも唐突な幕切れだった。神が存在するなら、ちょっと酷いのではないか。偉大な映画作家の魂に合掌。【25%OFF】[DVD] Theo on Theo価格:3,780円(税込、送料別)
2012.01.26
コメント(0)
大好きなフェリーニの映画作品「道」。ラ・ストラーダ。初めて見たのは、煎餅の出る早稲田のミニシアターだったか。その後、名画座やテレビ、ビデオと何回も見ている。いつもはストーリーにひきこまれて感動して終わるのだが、なぜか今回は冷静に、というか、いくぶん斜に構えて見てしまった。まず、ザンパノのしていることは人身売買だ。カネで娘をさらっていく。母も母で、札束を手にしながら「行かないで」と言ったりする。ワザとらしいったらない。粗野な男ザンパノは、ジェルソミーナに対して日常的に暴力をふるう。ドメスティック・バイオレンスそのものだ。修道院で盗みも働く。そして暴行殺人(過失致死?)と死体遺棄。悲しいラストシーンでは、さすがにグッとくるものがあったが。同じ作品でも、見る側の気分次第でさまざまな受け取り方があるもんですね。また時間をおいて見てみようっと。その前に「女の都」と「8 1/2」も見てしまうんだろうけどね。【送料無料】IVCベストセレクション::道 【淀川長治解説映像付き】価格:1,701円(税込、送料別)
2012.01.24
コメント(0)
池田澄子さんの句集に収められている俳句。マイナーの曲が最後にメジャーに転調して終わるような明るさがあります。他にも、従来の俳句のイメージとはまったく異なる、新鮮でユニークな句がたくさん。少しでもピンとくるものがあった方は、どうぞ本を手にとってみてください。【送料無料】拝復価格:2,600円(税込、送料別)
2012.01.23
コメント(0)
本の帯に記された、ボブ・ディランの言葉。書名は「だから、僕らはこの働き方を選んだ 東京R不動産のフリーエージェント・スタイル」。東京R不動産という、風変わりな不動産のセレクトショップをコンセプトに、自分たちがやりたいことを実現するために、新しい組織と働き方を創り出した人たちがいる・・・なんか、とても気になりませんか?【送料無料選択可!】だから、僕らはこの働き方を選んだ 東京R不動産のフリーエージェント・ス...価格:1,575円(税込、送料別)
2012.01.15
コメント(0)
録画しておいた、年末~年始にかけてのテレビ番組を見ている。印象に残ったのは、テレ東の3本。[1 杏が主演のドラマ「フィレンツェ・ラビリンス」。森下典子原作の美術ミステリというかドキュメンタリーというか。ただどういう訳か肝心のラストが録画されていなかった。続きをネットで探してラストシーンを確認。2 ドラマ「お墓に泊まろう」バカバカしくてくだらない番組作りに燃える男たち。お笑い芸人の役者魂もなかなかのものだった。しかし、親会社が葬儀社で、1日3時間しか放送しないとはくだらなすぎる!テレ東さん、伊東Pに代表されるバラエティ番組を今後もたのみます。3「田原総一朗の遺言」その昔、東京12チャンネル時代の貴重かつヤバいドキュメンタリー映像。NHKはもちろん、他の民放でもなかなか放映できないであろう作品。スタジオゲストも他でお目にかかれない方が登場してドキッとしました。テレ東というのは、スポーツ紙における「東スポ」と同じようなポジションにあるのか、他ではやらないような番組をやっちゃうところが大好きですね。もちろん経済ニュースなんかも、他を圧倒してますが。今後も期待しています。
2012.01.10
コメント(0)
全6件 (6件中 1-6件目)
1