《櫻井ジャーナル》

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2009.06.19
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 イランで大統領選挙の投票が終わってから始まった混乱に不可解な点があることを本コラムでは何度か指摘してきた。投票の3週間前に実施されたアメリカのNPO「TFT(恐怖のない明日)」の調査では、現職のマフムード・アフマディネジャドが「改革派」のホセイン・ムサビをダブル・スコアでリードしていた。これは発表された選挙結果に符合するのだが、マスコミは「誰もが接戦になると思っていた」と伝え、ムサビ陣営は自分たちが勝ったと主張して抗議活動を続けている。「誰も」が誰であり、彼らがそう思った根拠は語られないが。

 ムサビの支持者は「Twitter」と呼ばれる一種のコミュニケーション・ツールを利用して抗議活動を続けているとされているが、その切っ掛けを作ったのは「イランの学生」ではなく、イスラエルの「右翼系新聞」と言われているエルサレム・ポスト紙だという疑いが出てきた。

 つまり、選挙で不正があったと最初に書き込んだ数千の「tweet」や「retweet」を調べていくと、「#IranElection spam」の中心にいる一握りの人々、そしてエルサレム・ポスト紙の記事に行き着くのだ。Twitterアカウントも6月13日に作られ、大多数はペルシャ語ではなく、英語で書かれていた。

 ムサビ陣営は勿論、ムサビ候補が勝つことを願っていた。イランの選挙システムを信頼していたとも思えない。そうした心理状態のところへ「マッチ」を放り込めば、爆発しても不思議ではない。アメリカのネオコン(親イスラエル派)、例えばジョージ・パッカーやアンドリュー・サリバンなどは抗議活動を支援するべきだと主張、火の手が上がったイランにガソリンを撒こうとしている。

 今回の抗議活動を1979年の「イスラム革命」になぞらえる人もいるが、TFTの調査によると、今回はアフマディネジャドを支持するイラン人が多く、状況が違う。ムサビ陣営としては投票の再集計は望んでいないかもしれない。再集計で負けが明確になっては困るということだ。

 イランが不安定化している一方、イスラエル政府は入植問題でアメリカ政府と対立している。イスラエルではアラブ系住民が住宅の破壊や隔離壁などに抗議して平和的なデモを行っても暴力的に弾圧されているが、アメリカも日本もヨーロッパも気にしないようだ。戦争で最も残虐な戦術は兵糧攻めだとも言われているが、イスラエルがガザ地区で行っていることは、まさにそれ。

 そうしたイスラエルのアビグドール・リーバーマン外相は先日、「平和を望むなら戦争の準備をしろ」と演説、アラブ系住民を国外に追放し、アスワン・ダムを爆撃しろと言っているのだが、アメリカも日本もヨーロッパも、彼の発言を容認している。

 アフマディネジャドとリーバーマン、どちらが凶暴なのかは言うまでもないだろう。





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最終更新日  2009.06.20 04:08:43


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