《櫻井ジャーナル》

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2013.04.04
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 朝鮮半島の軍事的な緊張が高まっている。朝鮮の勇ましい発言が口先だけのものだということは、アメリカや日本の政府やメディアもよく理解しているはず。朝鮮が戦争を準備している様子はなく、能力的にもアメリカ本土をミサイルで攻撃することは無理だろう。問題は、むしろアメリカ軍の反応にある。

 実際に軍隊がどのように動いているかを見ると、目立つのは アメリカ軍 。3月11日に始まった米韓合同軍事演習にB-2ステルス爆撃機を参加させたことは十分に挑発的であり、その後、F-22ステルス戦闘機をオサン(烏山)空軍基地に配置した。そのほか、海では2隻の駆逐艦、マケインとフィッツジェラルドが近くの海域にいるようである。

 本ブログでは何度も書いたことだが、1998年からアメリカ軍は朝鮮を攻撃する姿勢を見せてきた。その背景には国防総省のONA(純評価室)のアンドリュー・マーシャルがいる。この部署が創設された1973年から室長を務めている人物で、かつてはソ連の脅威を過大に評価して危機を煽り、1990年代からは中国脅威論を叫んできたのだ。

 金正日体制を倒し、朝鮮を消滅させて韓国が主導する新たな国を建設することを目的とした作戦、OPLAN 5027-98が1998年には作成されている。この年の8月、朝鮮は太平洋に向かって「ロケット」を発射、翌年の3月には海上自衛隊が能登半島の沖で「不審船」に対し、規定に違反して「海上警備行動」を実行している。この段階で日本はネオコンの戦争計画に沿って動き始めたということだろう。

 1999年には、金体制が崩壊、あるいは第2次朝鮮戦争が勃発した場合に備える目的でCONPLAN 5029が検討され始めている。日本は第2次朝鮮戦争に備えるため、アメリカ軍への協力を決めたという。マーシャルは中国というよりも東アジアを潜在的なライバルと認識、早めに潰してしまうべきだと考えていたようだ。

 ネオコンは武力で覇権を握ろうとしてきた。マーシャルとはネオコン仲間の ポール・ウォルフォウィッツが1991年、国防次官だったとき、シリア、イラン、イラクを殲滅すると語っている 。すでにイラクは破壊に成功、現在はシリアを攻撃中であり、次のターゲットとしてイランに揺さぶりをかけている。

 また、調査ジャーナリストの シーモア・ハーシュ

 そして2001年、ニューヨークの世界貿易センターや国防総省本部庁舎が攻撃を受けた直後にブッシュ・ジュニア政権はイラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンを攻撃するプランができあがっていたとウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官は語っている。この予定表通りに事態は推移している。

 つまり、ネオコンは戦争を引き起こし、その地域を破壊するという手口を使ってきた。東アジアで同じ戦略を使う可能性はある。現在の軍事的な緊張を楽観的に見ると大変なことになりかねない。

 実際、2003年3月、イラクに対する先制攻撃と同じ時期に空母カール・ビンソンを含む艦隊が朝鮮半島の近くに派遣され、また6機のF117が韓国に移動、グアムには24機のB1爆撃機とB52爆撃機が待機する緊迫した状況になっている。

 ところで、朝鮮半島の問題で注目すべき文書が2010年11月に WikiLeaks から公表された。その文書が作成されたのは2009年7月。その月、韓国の玄仁沢統一相はカート・キャンベル米国務次官(当時)と会談、朝鮮の金正日総書記の健康状態や後継者問題などについて説明している。金総書記の健康は徐々に悪化、余命はあと3年から5年だとしたうえで、息子の金正恩への継承が急ピッチで進んでいると分析していた。確かに金総書記の健康状態は悪かったようで、2011年8月、つまり玄統一相とキャンベル国務次官が会談した2年後に死亡している。

 この会談で玄統一相は朝鮮が11月に話し合いへ復帰すると見通していたのだが、実際は10月に韓国の艦艇が1日に10回も領海を侵犯、11月に両国は大青島沖付近の海上で交戦、話し合いどころではなくなった。韓国側に和平を嫌う勢力がいたということだろう。

 その後にアメリカや日本、韓国が行った挑発行為に関しては本ブログですでに書いたことでもあり、ここでは割愛する。日本の支配層はネオコンを信仰しているようだが、彼らは東アジアを破壊しようとしているのだということを忘れてはならない。(日本の「エリート」は、そんなことを気にしていないかもしれないが。)





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最終更新日  2013.04.05 10:47:22


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