PR
フリーページ
●監督
撮影当時弱冠29歳(しかも新人)の時の作品。この後 「 ワンダー・ボーイ
」やハリポタシリーズの脚本家として大成功している。男女の心の機微を繊細につづった秀作。M・ファイファーが吹替え無しで挑んだ素晴らしいボーカル、グラミー賞に輝いた。 ボーとジェフのブリッジズ兄弟の共演と話題は多かった。自身もジャズ畑である名匠D・グルーシンが音楽を担当。
●三角関係
やけに かっこよくてセクシーなジェフ・ブリッジス。最近は情けない系のおじさん役を見ることが多く(「 ビッグ・リボウスキ
」「フィッシャー・キング」)、それもいいけど、若くてカッコいいジェフを見れて素直にうれしい。 ここでは 面倒なマネジメントは兄にやらせて 自分はくわえタバコで2時間ピアノを弾くだけ。 無口でクールでピアノの才能があって、クロのラブラドールとアパート暮らし、かっこよくておいしい役ですよ~。 女にもクールで、いけ好かない冷たい男にも感じるんだけど。 嫌味じゃないのよね。 兄は郊外に一軒家をもち妻と子ども二人をピアノで養っている堅実派。 二人でプロとしてやってきて15年。 けれど 時代に乗り遅れ 仕事は減る一方。 そこでオーデションでボーカルを入れようと考えて 現れたのがミシェル・ファイファー。 彼女はほんとに歌えるんだね。 兄弟のピアノは真似だけど。 だいぶ前に観たことがあったけどほとんど忘れていたから、見ているとなんかこのシーン見覚えがある。。と懐かしいようで、でも新鮮。 3人が仕事で泊りがけで大きいホテルにいくんだけど、そこで兄だけ 家で事故があり帰っちゃう。 互いを意識しはじめてた二人だけになっちゃうわけ。 ホテルの部屋は バスルームだけが共同の続き部屋で、 見られて無いと思ってこっそりお互いの洗面道具を観察したりするのね。 こっそり後ろに回り込んだりして。 ジェフは間違って顔になんかシュットスプレーがかかってびっくりして。 おっかし~の。
これは 単純な男女の三角関係じゃなくミシェルを取り合ってというのとは違う感じ。 別にミシェルは男ふたりに色目を使うタイプじゃないんだよね。 それどころか オーディションでは「どうせ、大したこと無いグループだと思ってたけど、ここまでひどいとはね。」とか言っちゃうし。 結構ズバズバ言う女。 ただ それまでなんでもツーカーだった兄弟2人だったところへ、ミシェルが入ったことで事情が変わってくる。 演奏したい曲だって今まで兄が仕切ってやっていたのだけどミシェルは歌いたい曲が違うし兄の好みがダサい古いとか感じちゃう。
そういうそれぞれの心理がとってもよく分かって 面白いんだよね。
日本でも、かつてのドリカムとかのように男ふたり女ひとりのグループって三角関係のドラマを感じさせる。 この映画も3角関係のドラマを軸に そして 単なる恋愛劇で終わらず、アーティストたち ジャズメンたちの人間ドラマとして、薄っぺらじゃない上品な作品となっている。ちょうどファビュラス・ベイカー・ボーイズの演奏のように。
出演:
ミシェル・ファイファー Michelle Pfeiffer
ジェフ・ブリッジス Jeff Bridges
ボー・ブリッジス Beau Bridges
【ストーリー】
ジャズ・ピアニスト・コンビが、起死回生にと雇った美人ヴォーカリスト、スージー。彼女の人気でトリオは一躍脚光を浴びるが、やがて彼らは三者三様の苦い経験をする破目に。