エコハウスにようこそ

エコハウスにようこそ

PR

Profile

ecologician

ecologician

Free Space

設定されていません。

Calendar

Archives

2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09

Comments

津川了子@ 情報文化学科卒業 津川了子です。 お久しぶりです。 突然の連絡ですみません…
tuduki ide@ 地球温暖化について お忙しい中を早速の返事ありがとうござい…
tuduki ide@ 地球温暖化の主因とされているCO2についての質問です。 失礼ながら地球温暖化について質問させて…
ecologician @ 嘉田滋賀県知事の公務日程 嘉田滋賀県知事の日程も調べたら、11月17…
ecologician @ Re:scruyaiyvrv@gmail.com(03/28) エルメス リンディさん 最近は、気軽に発…
エルメス リンディ@ scruyaiyvrv@gmail.com 突然訪問します失礼しました。あなたのブ…
ecologician @ Re[1]:いぶすき菜の花マラソン雑感(01/14) 環境学会で、別府に行ってて(といっても…
てつし@ Re:いぶすき菜の花マラソン雑感(01/14) 休みの朝でも早起きしてます。おはようご…

Keyword Search

▼キーワード検索

2012.03.14
XML
カテゴリ: 原子力発電
前回のブログの最後に、「九電などの電力会社や国・地方自治体を追い詰めるだけでは脱原発はできません。それにプラスして、私たち市民が電力にかんする統治・運営能力を身につけなければなりません。その鍵となるもう一つの映画に、先日出会いました。」と書いたのですが、その映画とは、
監督:フランク=ディーチェ/ヴェルナー=キーファーの映画「シェーナウの想い~自然エネルギー社会を子どもたちに~」(2008年/ドイツ/60分)のことです。

人口2500人のドイツ南西部にある小さな町シェーナウ市で、原発反対運動からはじまり、自分たちで運営する電力会社を作ってしまう話。この映画を日本語に翻訳し、日本でこの映画の上映運動を進めている環境NPOの 「自然エネルギー社会をめざすネットワーク」 の及川 斉志(おいかわ まさし)さんが、私も関わっている どんぐり自然学校 にやってきて、そこで出会い、この映画を知ることになりました。

この映画の詳細については、
のページや、 「幸せに生きる環境学(フライブルクにて)」というブログの「シェーナウの想い」 (2012-03-06)のページで詳しく紹介されています。

ここでは、その流れだけ簡潔に記すと、

「原子力のない未来のための親の会」(親の会)結成→
放射能から身を守るための情報を発信する情報スタンド設置→
「節電キャンペーン」「節電コンテスト」→
ラインフェルデン電力会社(KWR)に、原発に頼らない電力供給、エコ電力の買い取り価格の引き上げ、節電を促すために基本料金を引き下げ使用料金を引き上げる比例料金制度提案→
KWR拒否→
シェーナウ電力会社(EWS:Elektrizit?tswerke Sch?nau)発足→
2度の住民投票→
EWS勝利・電力供給認可→
法外な価格のついたKWR所有の電力網をGLS銀行や広告会社の無償の協力、人々の善意の寄付などで買取→
電力供給開始(1997年)→
ドイツ電力事業の全面自由化(1998年)→


「チェルノブイリ事故をきっかけにした親の会の発足から、操業に至るまで実に10年もの歳月が流れていました。」と紹介されていますが、チェルノブイリ事故の前から原発関連の研究会にはいって、木原正雄・小野秀生・道下敏則編『21世紀への原子力 問われる原子力政策の選択』(法律文化社、1986年2月発行=チェルノブイリ原発事故の直前)という京都の自然科学・社会科学の研究者が共同で執筆した著作の末端に加わらせていただいた私からすれば、たった十年で、こんなことを実現してしまうシェーナウの人たちがうらやましく、すばらしい人たちに感動です。逆に言うと、私はチェルノブイリ原発事故以降のこの25年間何をしていたのか、という思いです。

そして、ドイツ社会全体でも1998年に電力事業の全面自由化が始まり、事業を始めたばかりのEWSでしたが、「原発に一切頼らない自然エネルギーをメインとした電力供給」という企業理念が支持されて、現在ではドイツ全土で約11万人の顧客を擁する電力会社に成長してきているということです。

2011年「ゴールドマン環境賞」受賞者となった親の会の中心メンバーで、EWSの経営責任者ウルズラ・スラーデック女史は、「一番の願いは、世界中から原発がなくなること。二つ目の願いは、早急な自然エネルギー社会への転換。そして三つ目の願いは、世界中の人たちに電力が公平にいき渡ること。」と夢を語ります。

一見、どこにでもいるふつうの住民たちが、ここまで大きなことを成し遂げてしまうことに驚きと感動を覚えました。と同時に、制度面でも運動面でも、ドイツと格差のある日本に絶望感にも似た非常な厳しさを感じつつも、やはり諦めてはダメ、長い道のりではあるけれど、一歩一歩進んでいけば、必ずこれを実現する日はやってくると心に言い聞かせて、自分のやれることをやっていこうと思います。

冒頭に紹介した 「自然エネルギー社会をめざすネットワーク」





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.03.14 08:02:31
コメント(0) | コメントを書く
[原子力発電] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: