2013年12月13日
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 ふねあんもん しゅく  かつ  かくん  したがい  ここ   はく   いま  ねん      らいさんよう
 舟暗門 に宿す。曾て家君に従い、此処に泊す。今11年なり。  頼 山陽

   ほうそう つきくら    じゅけむり ごと        きし  う    はせい かくみん おどろ
  篷窓  月暗くして樹烟 の如し    岸を拍つの波声 客眠を驚かす

   もく   かず     ふちんじゅうねん こと      へいこう とうか ふたた ふね つな
  黙して数うれば浮沈十年 の事     平公  塔下 両 び船を繋ぐ

  ○ 暗門=音戸 。 ○今11年=文化11年(1814)9月11日。
      安芸灘より呉湾に通ずる水道で、海辺には平清盛の塔がある。と地の人々は、
      この瀬戸を清盛が拓いた際、経石を埋めて鎮護のしるしにしたと伝えている。

詩文説明
船の窓から外を眺めると、月影は暗く岸の樹木は煙のようにおぼろ気である。船べりをうつ波の音が、
枕に響いて眠られぬまま、既に過ぎ去った10年の身の上を考え、浮き沈みの跡を数えると、かつて父
と共に、この平清盛の塔下に舟を繋ぎ留めて泊まった昔が思い出されてならない 。  (頼山陽詩集)

s-舟安門に宿すp1a.jpg

1、舟の窓から外を眺めると月影は暗く樹木もどんよりとしていた。
(橋が架かっている処が瀬戸の音戸の大橋で850年前は、入口の幅は1m程でほぼ陸地続きのようで
あったといわれてます。平清盛が宮島へ行くのに行路をを短縮、1日で土地を削り
清盛の大きな船が通れるようになったように伝えられている様です。
2、船べりで波の音が響き、眠られぬまま10年前父に伴い訪れたことを思いにふける。
3、頼山陽の父、頼春水画像。

s-舟安門に宿すp2a.jpg
1、高烏台の平清盛の日招像。
  (清盛が沈む夕日を扇で招き返したといわれる伝説の場所。日没の方向に
  扇を向けて立ち海上交通の安全を見守っているといわれます)。
2、3、平清盛の供養塔。(頼山陽が舟泊まりしたのはこの辺りのようです。
4、清盛の供養塔の近くに音戸の舟歌の説明の碑が建っていました。
 (碑文:今も去る八百余年平清盛公が1日で開削したと伝えられるここ音戸の
 瀬戸。往時幾多の暗礁と渦巻く流れは内海でも屈指の難所であった。逞しい
 中にも素朴で哀調のこもった子の舟歌は何時の頃から歌われたものか乏し
 い帆綱とたたかいながらこの瀬戸を上り下りした船頭衆の間に生まれ今日の
 歌に継がれたもので今では日本の民謡「音戸の船歌」として良く親しまれてい
 る。 音戸町船歌保存会 )。

s-舟安門に宿すp3a.jpg
1、音戸大橋を渡る手前に音戸ロッジという名の小高い山の食事処があります。
  現在地を示したマップです。
2、音戸ロッジから音戸大橋を見る。私が訪れたのは丁度つつじの花が綺麗な真
  っ盛りでした。
3、撮影した場所(食事処)より階段を上るとますます視野が開け音戸の絶景に魅
  了されます。






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最終更新日  2014年03月10日 12時05分44秒
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