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今日のNHK FMの午後2時台のFMシンフォニーコンサートは東フィルのライブ演奏コレクションで,序曲4曲と残り時間にビゼーのカルメン組曲から1曲でした.その4番目に演奏された序曲がショスタコビッチの「祝典序曲」.この曲を聴いて懐かしい,と思うのは私と同世代で中学・高校じぶんに吹奏楽をやっておられた方でしょう.もうどこの学校だったか忘れたけれど(...手持ちのアナログレコードを引っ張り出してみたら1973年の出雲第1中学だった),この「祝典序曲」を全日本吹奏楽コンクールの全国大会の自由曲で演奏して金賞をとっていた.コンクールにでたって,地区大会ですら入賞できないブラスバンド部にいた私は,そういう全国大会の入賞演奏を聴いて,同じ世代でなんでこうも違うのだろうと若干ひがみに似た気分も持っていました...それはさておき,ショスタコビッチの作品というと,あの不可思議な和音と節回しで好き嫌いがはっきりする,というのが相場ではないでしょうか?そのなかにあって,「祝典序曲」はそういうショスタコビッチらしさからは離れた,明るく,シンフォニックで,一般的に親しみやすい,ほんとに祝典的気分が満ちた曲ですね.だから,初めて聴いたその入賞演奏も,むしろ作曲家の名前よりも曲の親しみやすさでかっこいい曲だなぁ,とおもったのが最初.そして,あとで作曲がショスタコビッチだと知ってビックリ,という次第でした.へぇ,こんな曲も書けるんだ~,という印象を持ちます.放送はオーケストラ版ですが,もちろんこちらが本家で,吹奏楽でやるほうは編曲版ですが,吹奏楽の定番ピースにもなっていると思います.個人的には,やはりオーケストラ版のほうが,音色の幅が広く,ダイナミックレンジが広くて好きですね.今日聴いたとき,ちょっとだけショスタコビッチらしい節が顔出すところに気がつくこともでき,面白かった.この曲が入ったCD,もちろんオーケストラ版で探して買ってみようかな.ちょいと昔へ時間旅行をさせてくれた放送でした.
February 11, 2007
今日は立春,未明からお昼にかけてはかなりの強風が吹いていた.もしかして春一番?聞き流しに聴いているNHKのFM放送,今日は午後3時から生放送で,N響メンバーをはじめとする在京オーケストラの金管奏者11人による金管アンサンブルのマチネ.昔フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルが十八番にしていたようなクラシックでポップな曲をやっているな,と思ったら,今,また頭が仕事から聴き耳モードになってしまった.バッハのシャコンヌを金管アンサンブル編曲でやっている...長調になる前の一旦クライマックスになる直前,アルペジオでパッセージを奏でるところはトランペットががんばっていたけれど,ちょっと無理している感じだったかな...私の住んでいるところはNHKFMの電波がどこからもよくなくて,またじりじりという雑音が入る日が多く,録音には適さないんですよね.今日のような演奏は録音しておけばいいのですが,ちょっと残念.と書いていたら,シャコンヌはもうじき終わり.さてさて,今度の週はいろいろ立て込んで忙しいので,ちょっとお仕事を進めておこう...
February 4, 2007
よく知っていて,聴きなれた音楽が,いつもと違った音色(楽器)で聞こえてくると,ん?!,となって瞬間的に頭が聴き耳モードに切り替わる.ついで,その編曲がとても心地よかったり,ユニークだったりすると,誰の演奏で,どんな人が編曲したのか,などの好奇心が頭を巡りはじめるのですね.それがFMなどの音楽放送なら,その曲が終わるまで聴き,その曲名や演奏者のアナウンスがあるのを待ち構えるのですが,それがCMのバック音楽だったら?それで思い出すのが,10年位前に発売されたCDですが,テナーサックス奏者の清水靖晃さんとそのお仲間のサキソフォネッツの,バッハの無伴奏チェロソナタをサックスのソロをメインに,サキソフォネッツメンバーがサポートしたもの.もう10年くらい前だったかか,あれは自動車のホンダのCMで,この編曲がBGMにながれたときでした.その後2,3年して,こんどはトヨタが同じ編曲をBGMに使っていたけれど,これは短命だった気がします.調べてみると,この車のCMのほかにも,資生堂のWhitess EssenceのCMにもかつてつかわれましたし,最近はまた別のCMでオンエアされているらしい.CMで使われたのは,バッハの無伴奏チェロ組曲第1番の第1曲目.これが残響の長~いホールで響き豊かに録音されていて,耳にとても心地よく響くので,なるほど,こんな演奏もあったか~と感じちゃうのです.CMに流れた曲を調べるのは,CM Now という雑誌がよくて,その時々のオンエア中のCMの曲目とアーティストのリストが載っています.その昔,この演奏をCMで聴いたとき,それを調べて清水さんの演奏であることがわかり,これをキーにCDを探して注文して聞いてみる,ということになりました.それで当時手に入れたのが,これ↓写真の上のCDがチェロ組曲の1番から3番まではいった「Cello Suites」,左下が「Bach Box」,右下が「Suite I」です.それで,このチェロ組曲の第1番の第1曲に関しては,この3枚のCDでそれぞれ違った編曲を聞くことができます.「Cello Suites」はソロで,「Bach Box」では合奏,そして「Suite I」の第8トラックは資生堂のWhitess Essence でつかわれた「Bach Box」とは違う合奏版です.いまここでリンクした先はHMVですが,ここで3枚のすべてのトラックの試聴ができます.耳触りがいいです.お試しください.第4組曲から第6組曲まで入ったCD,全6曲をDVD Audioのフォーマットで録音した版もありますが,私はまだ手に入れていません.また,ここから「Yasuaki Shimizu & Saxophonetts」のボタンを押し,さらに右側に出てくるアイコンから,黄色のBach suites のアイコンを押すとライナーノートが全文掲載されています.こちらもご覧になると面白いかもしれません.組曲ごとに,残響の長い場所を探して演奏していることもかかれています.第2組曲の録音場所は,なんと栃木県宇都宮市郊外の大谷石の採掘跡の地下空間です.演奏を聴くと,遠くて水が,ポチョン,と滴る音が入っていて...それにしても,このチェロ組曲も,このサキソフォンによる演奏だけでなく,さまざまな楽器で演奏されていますね.今井信子さんはビオラで録音していますし,バイオリン,ギターでの演奏もあります.ホルンの演奏もあるようです.私はフルートの演奏も趣味ですが,これはアルトフルートで吹くと,これも意外といけるかもしれませんね...
January 11, 2007
この12月はとてもとても忙しかった.12月になったとおもったら,もうクリスマス...そういうわけでブログ日記の書き込みもほとんどひと月半ぶり~.帰宅が深夜になる仕事柄,し~んとした部屋に音がさみしく,NHKのラジオ放送のラジオ深夜便のリスナーになって久しいのですが,今年の4月から3ヶ月ごとに2曲ずつ書き下ろしの「深夜便の歌」が放送されるようになりました.ここにも紹介の新聞記事があります.その10月から12月にかけての歌が,さだまさしさんの「向日葵の影」と白鳥英美子さんの「明日への扉」.ある晩いつものように深夜便をかけながら食後の新聞を読んでいたら,頭のスイッチが新聞を読む目から聴く耳に切り替わりました.とても透明感のある,さわやかな感じのする曲が流れ始めたからです.とたんに,誰のどういう曲かな,と耳に集中モードになりました.それが「明日への扉」でした.白鳥さんの声はとてもナチュラルな感じがするのですが,この曲はその声にとてもマッチするのですね.伴奏の編曲も,ピアノ,チェロ,オーボエで奏でられ,とても心地よくシックな感じです.オーボエの対位的な絡みもとてもいいですね.そして歌詞がいい.静かにおだやかに,「あしたもがんばろっ!」という気分になります.深夜便の歌は午前零時50分ころからと午前3時50分ころからその月の2曲が放送されます.1週ごとにその2曲が零時台と3時台に交代で放送されます.年末の特別編成だとどうなるかわかりませんが,今年いっぱいはどちらかの時間帯で「明日への扉」を聴くことができるでしょう.気に入ってしまったので,この曲が収録されているシングル版「旅立ちの日に」も手に入れました.楽譜は「雑誌ラジオ深夜便12月号」に折込で入っています.このシングルCDには,CDタイトルの「旅立ちの日に」も入っています.これは,いまや全国の学校の卒業式の6割で歌われているという卒業式ソングで,元は秩父市影取中学校で生まれた歌が全国に広まった,というものですね.「明日への扉」も「旅立ちの日に」も夢と希望と勇気がテーマ.でも,とってもさりげない感じがいいですね.雑誌で手に入れた楽譜と,このシングルCDに入っているカラオケとで,趣味のフルートでこの曲を吹いてみよっと...
December 23, 2006
約翰内斯・勃拉姆斯と書いて,何のことかわかりますでしょうか?実は作曲家の名前です.誰でしょう...10月8日から14日まで,国際会議に参加のため北京に滞在しました.北京にも中国への訪問は初めてでしたが,根底にはアジアの民に共通する何かを感じ,米国や欧州に滞在するのとはちょっと違う居心地のよさを感じながら,おいしい中国料理を食べながら,勉強をしてきました.さて種明かし.その作曲家は Johanes Brahms です.中国語で,つまり漢字で書くとこのようになるようです.ちょっと大きなホテルに泊まっていたので,テレビは50チャンネルくらい映るケーブルテレビになっています.日本のNHKの国際放送も見ることができましたが,ひとつのチャンネルが,「CCTV音禾庁(中国漢字では,「禾」は上のノの部分の左下にもうひとつノの字がつき,「庁」は「广」ではなく,「厂」を書きます)日本語で書くと「CCTV音楽室」となるのでしょうか.夜,ホテルの部屋でテレビのチャンネルを巡っていたら,オーケストラ演奏で耳慣れた曲が始まりました.ハイドン・ヴァリエーションが始まったのでした.この写真は,その画面をデジカメで撮ったものですが,ブレてしまっているのが残念ですが,左下に,曲名と作曲者名が漢字で書かれています.ちなみに,ハイドン・ヴァリエーションは「海頓主題変奏曲」とあります.この曲は大好きなので,一曲終わるまで見てしまいました.どこのオーケストラかはわかりませんでしたが,中国のオーケストラであることは間違いないようです.下の写真のように,中国にも立派なコンサートホールがあるようです.ここ20年位の日本の音楽ホールの建設状況と似たようなものが,最近の中国にもあるのでしょうね.演奏そのものは,なかなかの熱演でしたが,やはりヨーロッパの楽団の演奏を聴きなれた耳にとっては,もう一歩,演奏にサウンドの厚さと気品を求めてしまうのは,ちょっと求めすぎかな...?この番組を見ていると,中国の古典音楽もさることながら,西洋の古典音楽もしっかりと根をはっている印象で,このあたりは最近は日本も中国もあまり変わらないようです.昼間英語を聞き疲れた身にとっては,ちょっと楽しいひとときを過ごしました.
October 16, 2006
日曜日に家にいるときはNHK FM の「気ままにクラシック」(気まクラ)をいつも聴いている.この4月からの女性パーソナリティが中澤裕子さんから鈴木文子さんに交代して,相方の男性パーソナリティの鈴木大介さんとダブル鈴木で軽妙なおしゃべりでクラシック音楽を楽しませてくれる.さて,一月くらい前だったか,この放送で,モーツァルトのセレナード第13番ト長調K.525の第1楽章がかかった.そう有名な「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」であります.何度となく聴いた曲だし,誰でも皆さんよく知っている曲でもありますね.そのときの演奏は,カラヤン指揮のベルリン・フィルハーモニー(BPO)の演奏でした.あ,知っている曲が始まったナァ~とおもいつつ,思わず聴き耳をそばだてるのに時間はかかりませんでした.この演奏,んっ!おいしい!と思ったからです.このセレナード,やはり弦楽カルテットやクインテット,あるいはせいぜい小編成の室内楽オケで聴くことが多いと思いますが,この演奏は,ベルリンフィルの大きな編成での弦楽合奏での録音でした.そして,カラヤンがこの強靭かつ繊細な音色をもつBPOの弦楽パートをあやつって,実に豊かにはつらつと音楽を奏でているのに改めて感心したのですね.憎らしいほどにつぼを押さえていて,ここぞというところで聴かせてくれるので,思わず唸ってしまう演奏でした.こうなると,これはCDを探して買うしかありません.それで見つけたのが,このCD.2枚組みで,このセレナードのほか,ディベルティメントがたくさん入っています.聴いてみればなるほど思ったとおりの演奏で,なかなか楽しみなCDです.このCdの録音は,1965年から1969年にかけてのアナログ録音で,カラヤンの円熟期のものでありますが,このセレナードは何度か録音しているので,気まクラで放送されたものがこの録音そのものかどうかはわかりません.このCDはリリースが2005年で,このアナログ録音をリマスターしたものですが,音質もよくて,ベルリンフィルの弦楽パートの音色とそのふくらみ,響きあいを実によく拾っていて,奏でる音楽を本当に楽しませてくれますねぇ~.要するに演奏が飛び切りよくて,それをうまく拾った録音がいい!ということなんでしょうね.ところで,「レコード芸術」(レコ芸)の今月号(8月号)が「特集 名録音列伝」とうたわれているので,久しぶりにこの雑誌を買いました.その44ページから「音の魔術師たち」という記事で,名バランス・エンジニア11人が紹介されています.その筆頭に上げられているのが,ギュンター・ヘルマンス氏.「『ブレンドの旨み』を堪能させる玄人好みの名エンジニア」と紹介されています.カラヤンの録音にはすべてこのヘルマンス氏が担当したと書かれいて,上のCDのライナーノートをみると,なるほどヘルマンス氏の名前があります.その紹介記事によると「...個々の楽器のソロが鮮やかに浮き上がるというよりも全体の重厚な『響きのブレンドの旨み』を聴かせるタイプである.オーケストラの大人数の合奏の迫力を,サウンドの密度で描き出す.(中略)オーケストラやオペラの録音を聴いて,ただメロディを次々と追いかけているにとどまっている聴き手には,ヘルマンスの凄さはわからないかもしれない.」とあります.なるほど!
August 9, 2006
小生はどちらかといえばラジオ党で,テレビは注目番組を見る程度.別にテレビや映画がきらいなわけではないのですが,気がついてみたらラジオ党になっていました.それもどういうわけだかNHKしか聞かないのも偏狭かもしれませんが...日曜日は,朝8時,第1放送の「音楽の泉」で目覚め皆川先生のお話を聞きながら布団の中でまどろみ,9時にFMにうつり「20世紀の名演奏」,今度は黒田恭一先生の端正な語り口に耳を傾け...とFMと第1放送を行ったりきたりします.夕方はFMの「気ままにクラシック」を聴きつつ...最後はまた第1放送の「ラジオ深夜便」につないでお休みなさい...聞き流しなのですが,ときどき,ン?と聴き耳をそばだてるわけですね.今日はその「音楽の泉」でブラームスのピアノソナタ第1番が放送されました.誰の演奏だったかは聞きそびれてしまいましたが,この曲は出だしが印象的なので,あ,あの曲だ,とすぐに思い出しました.以前このブログで,バッハのシャコンヌのピアノ編曲版が話題になったときに,ブラームスの左手用の編曲の演奏をご紹介したことがありました.アナトール・ウゴルスキーのCD2枚組みのアルバム「Johannes Brahms Die Klaviersonaten」(Deutsche Grammophon DG 449 182-2)です.このアルバムには,ピアノソナタの1番から3番とバッハのシャコンヌの左手用編曲,そして,「ヘンデルのテーマによる変奏とフーガ」作品24が入っています(ブラームスのハイドンバリエーションは有名ですが,ヘンデルバリエーションもあったのですね).このアルバムはお気に入りのひとつなので,第1番のソナタも聴いていたのでした(ちなみに,このアルバムを買ったのは,ヘンデルバリエーションがお目当てでした.その顛末はまたいずれ...).このCDのライナーノートによると,作曲の着手は第2番のソナタのほうが早いのですが,第1番のソナタの方が完成が早く,こちらが先に出版されて第1番となったようです.ブラームスが19~20歳のときのことです.交響曲の完成はかなり年をとった後で,ベートーベンを強く意識してベートーベンの交響曲に引けをとらないものがかけるまで想を練った,という話はよく聞きますし,ブラームスの交響曲1番の終楽章の主題とベートーベンの交響曲第9番の終楽章の歓喜の主題の類似性がよく言われます.一方,このピアノソナタの第1番も出版当時,その始まりがベートーベンのハンマークラビアソナタと似ていると評されたようです.しかし,この曲の始まりを聴くと,ブラームスの若き日の気持ちの熱さとほとばしりを感じます.終楽章もそうですね.本当に熱いですよね...その第1楽章の始まりはダイナミックな連打,そして女性的な主題へと,男性的な感じと繊細な旋律のコンビネーションがいいですね.曲全体を通じて,このダイナミックなところは,ドイツ的というか,まさにブラームス的というか,音がとても厚くこってりとした感じ.ここを綺麗に弾いてしまったら,ブラームスの曲として物足りなくなってしまうでしょうね.一方で,それと対比的な,まさしく繊細な旋律を弾くところは,非常に音楽を感じるものであってほしいと思います.その意味で,この曲は演奏するのがとっても難しい部類に属するのではないかと想像します.ダイナミックなところをバリバリ弾くだけで,繊細なところもそんな勢いで弾くのを聞いたらつまらないでしょうし,その逆もまたつまらないでしょうね.音楽表現のバリエーションをとてもたくさん持っていて,かつ音の厚さを十分に弾きこなせるピアニストでないと弾けないのかもしれません.ということで,リストやショパンなどと比べ演奏機会があまりないのかもしれませんね.いい曲なんだけんどなぁ~.いまのところ,私が持っているCDはこのウゴルスキーのだけで,比較して聞いたことはないのですが,表現のバリエーションという意味では,十分満足して聴くことのできる演奏だと思っています.[写真]庭の薔薇はいまが満開.雑種なので一枝に小ぶりな花が多輪咲きです.
June 4, 2006
今日のNHK FM は年に何回かのクラシックリクエストの日でしたね.いま日曜喫茶室を聞こうと思ったら,リクエストが始まりハッピー.朝岡さんの名司会はいつも楽しみです.朝岡さんもリコーダーをお吹きになるので,笛をたしなむ私としてはなんとなく親近感.今日はモーツァルト特集のようです.リクエストもできるようですよ.http://www.nhk.or.jp/classic-r
February 19, 2006
今現在,NHKのFM放送でロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団演奏会のライブを放送しています.解説の礒山さんのお話で仕事の手が止まり,聴き耳をそばだててしまいました.そして,ブラームスの2番の演奏が始まりました.今1楽章の提示部が終わってこれから展開部に入るところ.面白い演奏です.オーケストラはモダンなのに,弾き方は古楽器オケのような弾き方がところどころに出てきます.木管もビブラートは抑えて,フレーズもかなり明確にきっています.ちょっと面白いかな.テンポはこのブログの第1回のジュリーニのほうがやっぱり好きな気がしますが...指揮者の個性発揮の演奏です.これは.指揮者は絶対とはいえ,楽団員はっどんな気持ちで弾いたのか,興味深々.ノリントンは長い間古楽器オケで録音もしているようですね...またCDを探してみようかな...このあと,ブラ4とかマイスタージンガー前奏曲の演奏も放送されるようです.今日の午後は,こりゃ仕事にならんな~.以上,ライブ速報でした!
February 5, 2006
ラジオから流れてくる音楽に,ン?これは?と思わず聴き耳をそばだててしまうことがある.これはNHK FM のクラシックリクエストという番組で聴き耳をそばだてた話.この番組は,いまは特別番組的な扱いになってしまったが,ずうっと,日曜の夜に放送されて,楽しみしていた番組でありました.その時流れてきたのが,このバッハのイタリア協奏曲.聞き流しのときは普通,曲の前に流れてくる解説は聞いちゃいない.曲がながれてきて,ン?!となるのである.この曲もそう.しかし,最初からイタリア協奏曲とはわからなかった.オーボエ2本とチェロとチェンバロによる四重奏,しかも曲の始まりは,B A C H の音階をモチーフにした,原曲にはない序奏が付けられていたからである.そうして,原曲の快活なメロディが流れてきてハッとしたわけである.聴き進めて行くうちに,なにこれ~,となり,最後はもう一度聞きたい,と思うくらいに一聴き惚れをした編曲でありました.この編曲には賛否があると思いますが,お堅い感じのバッハをここまで手玉にとって,遊び心を持って編曲し,演奏したメンバーには,私は拍手喝采をお送りしたいと思います.その演奏は,ラ・フォンテーヌという4人のメンバーからなるクヮルテット. "La Insalata"というアルバム(DICC-28014)の中に入っているものでした.当然,放送での演奏終了後,演奏者のアナウンスに耳をそばだて,演奏者名からWeb検索をかけてCDを探し当て,買い求めたのでした!これ,本当に面白いです!ちなみに,この曲の原曲のピアノやチェンバロでの演奏としては,リヒテル(PHCP-5180),アンドラーシュ・シッフ(DECCA 448 908-2), トン・コープマン(WPCS-21128), ファジル・サイ(WPCS-11741)などのCDが手元にあります.正統的な落ち着きのある演奏という意味ではリヒテルの演奏をよく聴きますが,サイの演奏も面白いです.若くて才気ある感じですが,これは好き嫌いがあるでしょうね.コープマンはベテランですが,この人も,ある意味茶目っ気のある演奏をする人ですよね...[写真]イタリアの首都ローマ市街の上空です.テルミニ駅やコロシアムが写っています.ローマ空港から離陸直後に旅客機の窓からの撮影です.
November 24, 2005
ラジオから流れてくる音楽に,ン?これは?と思わず聴き耳をそばだててしまうことがある.いまから10年ほど前,米国に出張した折,3日続いた会議がその日午前中で終わり,ホテルの部屋に帰ってきた.米国では多数のFM放送局があり,クラシック専門の局もある.習慣として,ホテルの部屋ではそんなクラシック専門局にダイヤルを合わせて,聞き流しをすることにしている.英語漬けでくたびれて,やれやれとベッドにうつぶせになると,聴こえてきたのがこのブラームスの交響曲第2番であった.しかし...このテンポ,それまで聴いたどんなブラ2よりも遅くゆったりとしたテンポ.それが聴き耳をそばだてることになった.ゆっくりと歌うテンポにはまってしまったのである.メロディが優美に美しく響きあい,そのときの疲れが徐々に癒されていく感じがした.いったいこれは誰の演奏だろう? 当然興味はそこにゆく...終楽章のコーダが鳴り響き,演奏終了.そこにさらに聞き耳をそばだてる...「ドイツグラモフォンの新譜で,カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ウィーンフィルハーモニー」とのこと,へ~,ジュリーニ! お恥ずかしながらこの巨匠の名前をはじめて知った.日本に帰ってきてしばらくして,そのCDを求めたのは言うまでもない.現在でもお気に入りの演奏になっている(POCG-1511).ジュリーニは数年前に演奏活動から退き,昨年亡くなった.丁寧な音楽作りに評判があり,オーケストラをじっくり歌わせる手腕は見事であったと思う.2番を皮切りに,彼がウィーンフィルを指揮したブラームスの4曲の交響曲のCDをすべて買うのに時間はかからなかった.一方,この曲との出会いは1977年3月にウィーンフィルとカール・ベームが来日したときにさかのぼる.このライブ録音をFM放送で聴いたのがはじめての出会い.放送は当時のFM東京で,TDKオリジナルコンサートと銘打った番組であった.その2年前に同じコンビで来日した際のブラームスの第1番の交響曲の伝説的な名演が印象に残っていたので,その77年のライブも楽しみしていたのだった.しかし,第2番は第1番とはとても対照的で,しかも第1楽章の旋律線の息が長い.一度聴いただけでは,なにか捉えどことのない感じもした.やっと終楽章の最後のコーダで,金管楽器が和音を鳴らすところで目が覚める感じ,というのが印象であった.しかし,なんか惹かれるものもある.そこでスコアを買い求め,第1楽章を聴いてみると,ああ,こういう旋律線なのかと納得.しばらく,この楽章の第2主題が頭に染み付いて離れなかった,という思い出の名曲でもある.ちなみに,このTDKオリジナルコンサートのブラ2の演奏も2001年にCD化されている(TDK-OC005).
November 24, 2005
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