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2021.05.02
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カテゴリ: 金武町



「金武/並里集落」は沖縄本島中央部の東海岸に位置し、金武湾に面して対岸に勝連半島、平安座島、宮城島、伊計島を望む地域にあります。「金武/並里集落」の北側は恩納岳連山を挟んで恩納村と接し、面積の約60%を米軍基地(キャンプ・ハンセン)が占めています。「金武/並里集落」は水源豊富な井泉に恵まれ、沖縄貝塚時代の古代より人々の平穏な暮らしがありました。


(ウッカガーの赤瓦屋根)

(ウッカガーの正面)

「並里集落」に金武町指定文化財に登録される「ウッカガー」の井泉があり「金武大川」の名でも知られています。「ウッカガー」は琉球石灰岩の多孔質を基盤とした地下水の湧き出た代表的な井泉です。大正13年に衛生上の見地から用途別に区切り、井泉口の根を飲料水、男女別の水浴場、洗濯場、芋洗場を設けて構築され住民に重宝されたのです。


(長命の泉の石碑)

この井泉は上水道が普及する以前は「並里集落」の住民の飲料水であり、元旦の若水を汲み、夏には水浴を楽しみ、また地域住民の出会いの場でもありました。井泉は干ばつ時にも渇水せず豊富な湧水量は1日に1000トンを超え、先人より継承された清水は石碑に示された「長命の泉」を象徴しています。


(ウッカガーの火の神)

(金武大川鍾乳洞)




(キンタガー/飲料水井戸)

(キンタガー/水浴場)

金武町指定文化財に登録されている「キンタガー(慶武田川)」は「並里集落」南東の端に位置し、周辺地域は並里集落発祥の地とされています。湧き出る水は夏場でも枯れる事なく、井戸は飲料水井戸、男女別の水浴場、洗濯場、芋洗場に分かれています。飲料水用の井戸には10箇所程から豊富な水が勢い良く流れ出していました。


(キンタガー/芋洗場・洗濯場)

(神泉の石碑/ビジュル神)

上水道が普及する以前は周辺住民の飲料水であり、洗濯や水浴の他にも夕涼の場としても住民の生活に根付いていました。現在でも井泉は農業用水として大切に利用されています。キンタガーには「神泉の石碑」と「ビジュル神」が祀られており、それぞれウコール(香炉)が設置された拝所として地域住民が豊富な水源に感謝して水の神に祈っています。


(ティダガー森林公園)

「金武集落」の金武町立金武中学校西側に「ティダガー森林公園」があります。南北に400メートル、東西に100メートルに広がる森林公園には3つの井戸が拝所として祀られています。公園には南北にせせらぎが流れており、種類が豊富な亜熱帯植物のジャングルになっています。御嶽のように神聖な雰囲気を醸し出し、神が住む聖域と呼ぶに相応しい深い森に包まれています。


(ナーカヌカー)

「ティーダガー森林公園」にある3つの井泉のうち一番北側に「ナーカヌカー」があります。嘉陽層の谷筋を掘ったカー(湧水)で、現在も香炉があり旧正月のカーウガン(井戸の拝み)でティダガーの参道から遙拝されます。以前は周辺住民の飲料水や洗濯等生活用水に使われていました。今でも水量が非常に豊富で「ナーカヌカー」の学習広場は湧水で溢れていました。


(ティーダガー)




(ミーガー/ジョーガー)

(ミーガー/ジョーガー)

「ミーガー/ジョーガー」も嘉陽層の谷筋を掘ったカー(湧水)で隣接し合った井泉です。今となってはその位置関係を明確に知る事は出来ませんが、小さなサークダー(谷底の田んぼ)の水源の他にも飲料水や生活用水として使われていました。近隣住民の子供達の絶好の遊び場で水浴びの姿がよく見られたそうですが、現在は井泉の拝所として拝まれています。


(モーシヌ森公園の神アサギ)

「並里集落」の東部に「モーシヌ森公園」があり神アサギが建てられいます。かつてこの森に「ヌンドゥンチガー」と呼ばれる井泉とノロ殿内がありました。戦前は金武ノロが拝み祭祀の行事をする場所であった事から、公園整備の際に現在の場所に「神アサギ」が移されました。また、琉球王国時代にはこの地にウトゥンヤーシキ(御殿屋敷)があったと伝わっています。




(神アサギのビジュル神)

モーシヌムイ(モーシヌ森)は御嶽の森として崇められ、神アサギの内部右側には「御嶽神」が祀られています。左側には「ビジュル神」が祀られており、天地海を意味する3つの霊石とウコールが設置されています。明治時代までは「並里集落」の女性達による祭祀舞踊のウスデーク(臼太鼓)が神アサギにて奉納されていました。


(モーシヌ森公園の川神)

モーシヌ森にかつてあった「ヌルドゥンチガー」や、かつて御嶽の森から湧き出ていた井泉を祀る「川神」の祠があります。「金武/並里集落」では水の恵みに対する神への信仰心が非常に強く、住民は豊かな水源に感謝して生活してきました。湧水が出る森や御嶽も多く存在し「金武/並里集落」の人々の生活根源である水源は、これからも未来永劫と平和を象徴するように湧き続ける事でしょう。






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最終更新日  2023.10.31 15:35:23
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