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今年は2010年 私も年男の寅年である。
寅と同じく、ヒトの世界でも「黄色と黒の縞模様」は注意標識。
「黄色と黒の縞模様」のポールやテープで標識してあると、そこは「危ないから近づいては
いけません」ということ。
道路標識の予告案内『踏切あり』、『学校あり』や『落石注意』など、注意を促す所では
「黄色と黒」の組み合わせがよく見られるのである。
黄色だけでも十分に目立つのだが、黒と組み合わせるのには意味がある。
黄色やオレンジは進出色と呼ばれる色。こちらに飛び出したように感じる色。
対して黒は後退色、収縮色と呼ばれる色。他の色より向こう側にあるように感じる色
である。黄色と黒という組み合わせは前後の差が大きく黄色をより強く認識させることが
出来るのである。
昆虫を含む動物の世界でも通用する法則なのであろうか?そういえば、スズメバチや
トラやライオン、ジョロウグモ、危険な動物は「黄色と黒の縞模様」。
なにか、進化の法則が・・・。
同じ黄色と黒の組み合わせの我が愛する「ミツバチ」。
スズメバチに代表される多くのハチが黄色と黒の縞模様で,非常によく目立つ色をして
いるのはなぜだろうか?
体の小さな昆虫が鳥などの敵(捕食者)から身を守る方法は2つあるのだ.
一つは周囲の風景に溶け込んで目立たなくして敵を欺く方法。たとえばアゲハの幼虫は,
小さいときは鳥の糞そっくりの色をしていて鳥からの捕食を免れているが,大きくなると
今度は葉と同じ緑色に体の色を変えて見つかりにくくし,捕食を免れるのだ。
もう一つの方法はハチなどの危険な虫に色や形を似せて敵を欺く方法。
スズメバチやアシナガバチは,警告色といって黄色と黒の目立つ色で自分が危険な虫で
あることを強調して敵である捕食者から身を守る。つまり、いちどオオスズメバチを食べ
ようとして痛い目にあった鳥はその後、オオスズメバチのみならず、キイロスズメバチや
ミツバチなど似通ったハチまで避けることになり、全体としての犠牲が少なくてすむ、
という理屈である。スズメバチやアシナガバチ、ミツバチなどが,種類は違っても皆
同じような色彩をしているのはこのためなのである。
弱いものが強いもののふりをして身を守るのは判るが、もともと強い者同士がお互い
擬態しあいながら種の保存を保っているのである
このように毒のあるもの同士が似た形や色彩をしていることを"ミューラー型の擬態"
と言うとのこと。
自然界の黄色と黒、そして人間が考えた黄色と黒の組み合わせは、共通した
『危険な色』であること、そして地球上の生物の間での暗黙のルールのもとで、
不思議な進化の神秘があることを実感しているのである。