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先日、千葉・大網に出張した折りの帰路、『ホキ美術館』に立ち寄ってきました。
ホキ美術館は、日本初の写実絵画専門美術館。館長の保木将夫氏はホギメディカルという
会社のファウンダー(創設者)。ホキ美術館の"ホキ"という名前は保木氏の名前から。
因みに(株)ホギメディカルはHPによると医療用不織布製品、滅菌用包装袋(メッキンバッグ)
及び各種医療用キット製品のトップメーカーとのこと。
この美術館を知ったのは、数ヶ月前のNHK・日曜美術館?の放送で日本の代表的写実画家
『野田弘志』氏に関する番組を見た事。
住宅街の外れの駐車場にレンタカーを停め、入り口へ。
更に足を進めエントランスに向かうと、美術館への通路の壁も鉄筋剥き出しのこれも芸術品?
そして美術館自体もユニークな建築物。
入場料1500円を支払い美術館内部へ。入り口のロッカーもユニーク。
今まで訪れた美術館は四角の部屋の空間をいくつかのギャラリーに区切って、来場者は
館内を回りながら作品を鑑賞する形が多かったのだが、このホキ美術館では地上1階、
地下2階の三層の長い回廊を重ねたギャラリーとなっており、端から端までずーっと見渡す
ことが出来るのであった。
更に一部空中に突き出て浮いている部分もあり、建物としても一見の価値あり。
館内はギャラリー1から9に分けて展示されていた。
勿論館内は写真撮影不可のため、ホキ美術館のHPをリンクさせてもらい紹介させて
いただきます。
ギャラリー1 には「時を超えて - 静物と風景画展」の企画展が開催中。
静物画と風景画にテーマを絞り、新作を含めホキ美術館で初めて展示する57作品を中心に、
26作家の写実絵画約60点をギャラリー1で紹介されていた。
ギャラリーに入ると、巨大なハサミを持つザリガニの絵にビックリ。
島村信之氏の作品『ロブスター(戦闘形態)』。リアルそのもの、そして旨そう(失礼)。
ギャラリー1のテーマは花、果物、グラスや壺、生物、動物、日本の自然を切り取った深遠なる
風景、イギリス、フランスの田園風景など。
ギャラリー2 はB1F、森本草介の作品のみ32点。細密な風景画も素晴らしいが、多くの女性の
裸像が展示され、その細密さと美しさは見事の一言。
ギャラリー3 は、野田弘志、青木敏郎や中堅作家らの作品が。
野田弘志の『蒼天』は2m×1mほどの白煙が上がる山を描いた巨大な見事な風景絵画。
ギャラリー4 は新人作家のコーナーとのこと。
ギャラリー5 は陶芸ギャラリー.
ギャラリー6 はB2F、中山忠彦の作品が中心。
結婚してから45年間にわたって、妻をモデルに女性像を描いてきたとのこと。
なるほど、どの作品も同じ女性の顔。人生の半分以上を夫のモデルとして過ごしたのであろう。
その忍耐力にも驚きと敬意を感じざるを得なかったのであった。
ギャラリー7 は原雅幸のコーナー
そして ギャラリ-8 には館長の保木将夫氏が15人の画家に依頼した100号以上の
「私の代表作」が並び、それぞれの絵には、作家自身の解説、考え方を音声で聞くことが
出来たのであった。館長が写実絵画に興味を持つきっかけとなったといわれる森本草介
の「Venus」から始まる見事な15点が展示されていた。
中でも 諏訪敦の『untitled 2010年』 には驚かされた。亡くなった父の顔を描いた作品で
口の辺りから黒い「何か」がフワッと無数に拡がっていたのであった。
魂が抜け出てそれぞれの家族や親類の心に染み入る瞬間なのであろうか。
写真では表せない写実以上の新しい表現であった。
暗い中でこの作品を一人で見つめていると、緊張感が高まる瞬間であった。
ギャラリー9 は新人女性作家コーナー
約1時間強の慌ただしい時間であったが、館内は静謐な空間。ゆっくりと癒されたい方は
お勧めの美術館では。
決して写真ではなく、気の遠くなるような時間をかけて描き上げられた、祈りのような絵の
数々に出会えた迫力と驚きと感動のホキ美術館。一度お試しあれ。
気持ちの昂ぶった中、同僚の車で外房線土気駅まで送ってもらい、帰路に着いたのであった。
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