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瀧出現不動尊の横にある皇子大神(おおじおおかみ)を訪ねる。
創建年代は不詳とされているが、桓武天皇の第三皇子葛原親王を奉祀していることから、
垂木御所、乗福寺とともに垂木主膳長田武蔵守平忠望によってつくられたとの説もあると。
かつては皇子権現と称しており、1869(明治2)年に現在の名称に改称。
また、1879(明治12)年の神仏分離まで長盛寺(現在の滝不動)に所轄されていた。
現在でも、葛原地区の鎮守さまとして地域の人々に親しまれ、木々に囲まれた
社までの長い参道は、葛原親王を奉祀するのにふさわしいたたずまいを見せているのだと。
境内入り口左の石塔群。
再建の記念碑。
記念碑によると神社の鳥居はFRP製と。
長い参道。
人の姿もない鬱蒼とした杉木立の木々の中、ゆっくりと歩を進めると
自然と厳粛な気持ちに。
手水舎。
手水舎はかつて寒川神社にあったものが、寒川神社の新改築によって
ここにに払い下げられたものであると。
何故かこの日は水がない・・・・??
参道を抜けると正面に本殿。
御祭神は葛原親王(かずらわらしんのう)、
葛原親王は、第50第天皇である桓武天皇の第三皇子。
8~9世紀頃の皇族で、平家の祖と言われています。
そして素盞嗚尊(すさのおのみこと)。
素盞嗚尊は嵐/暴風雨の神、厄除けの神、縁結びの神、安産の守護神。
本殿の屋根の美しい曲線。
黄金の枠に縁取られた神額。
本殿内部。
皇子大神 恒例祭事案内板。
神輿社。
境内には八坂神社が合祀されており、壮麗な神輿があると。
神楽殿。
社務所。
参道を引き返すと、以前の石鳥居が保存?されていた。
1907(明治40)年に建立され、関東大震災にも耐えたものだが、
老朽化により建て替えられたもの。
苔むした石灯籠とその前にはFRP製鳥居が。
次に訪ねたのは乗福寺。
寺の前にある駐車場に車を停める。
ピラカンサスのオレンジ色の実が美しかった。
乗福寺は葛原の字女坂にある、万年山昌寿院と号する曹洞宗の寺院。
乗福寺山門と付近の様子。
乗福寺の寺標。
萬年山と書かれた扁額が山門に。
参道の両脇には南無観世音菩薩の旗が。
境内の地蔵尊。
こちらにも石仏が。
三皇神社と刻まれた小さな石の祠も。
境内にあった観音様。
こちらにも小さな祠が。
境内には十月桜が満開。
毎年、年に二度開花する。エドヒガンの系列でコヒガンの雑種とされている桜。
花弁の縁が薄く紅色。
十月桜と冬桜は似ているが、花弁と花びらの数は、十月桜は”八重”で、
花びらは5~18枚。冬桜は”一重”で、花びらは5枚。
1027(万寿4)年ごろ、葛原親王の子孫で葛原を領有していた垂木主膳長田武蔵守忠望の
勧進によって開基、僧、朝岩尊夙(ちょうがんそんしょく)によって開山された。
以来、長田家の菩提寺として歴史を刻んできた寺。
元は真言宗の寺であったが、遠藤にある曹洞宗宝泉寺の6世朝岩によって
再興された時から曹洞宗となったという。
手水舎。しかしその下には水道の蛇口とアルミの流し台が。
本堂。
本尊は釈迦如来。
乗福寺と書かれた扁額。
子育て地蔵。
三界萬霊等(さんがいばんれいとう)と刻まれた石碑。
三界とは、私たちが生まれかわり死にかわりするこの世界のことで、
「欲界(よくかい)」、「色界(しきかい)」、「無色界(むしきかい)」の三つの世界。
「欲界」は、もっとも下にあり、性欲・食欲・睡眠欲の三つの欲を有する生きものの
住む世界。ここには地獄(じごく)・餓鬼(がき)・畜生(ちくしょう)・修羅(しゅら)・
人・天の6種の生存領域である「六趣(ろくしゅ)」、「六道(ろくどう)」があり、
欲界の神々(天)を六欲天と。
「色界」は、前記の三欲を離れた生きものの住む清らかな世界。
絶妙な物質(色)よりなる世界なので色界の名があり、四禅天に大別されると。
「無色界」は、最上の領域であり、物質をすべて離脱した高度に精神的な世界。
ここの最高処を「有頂天(うちょうてん)」というのだと。
「萬霊」とは、欲界、色界、無色界などのそれらすべてを指すと。
『不許葷酒入山門』と刻まれた石碑。
再び山門。
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