梅林庵

平成28年11月8日(火)

　午前4時起床。曇天。午前5時半、走ろうと思った矢先でした。バラバラ落ち始めました。ジョグを断念。筋トレをしました。腹筋、背筋、腕立て伏せ、鉄アレイで上腕トレ。2セットチャチャッ。いい感じに筋肉が硬直。

　仕事は、午前にお客様がありました。今日、私のまちで講演会をなさる方でした。某NPOと林業関係者が招いたのでした。佐伯出身。精密機械分野の大手メーカーに勤務、海外生活の長かった方です。リタイアの後、工業系の大学で教鞭を取っているとのこと。本日、産業の発達が地球環境に及ぼす影響について、話をするとのこと。来社は社長に表敬が目的でした。面会を終えた後、城山の麓を案内するよう言われました。朝から晩まで会議やミーティング、合間のデスクワーク。倦んんだ毎日です。二つ返事で引き受けました。写真は訪ねた臨済宗妙心寺派養賢寺の裏手にある毛利家の墓です。江戸時代、佐伯藩の藩主でした。串に刺したおでんの形をしています。

  次いで観光交流館へ。

　中は和洋折衷。自由に入って寛ぐことが出来ます。珈琲は有料ですが。

　汲心亭で茶室を見た後、和風庭園を前に縁側で饅頭と茶をいただきました。最後に歴史資料館を見ました。2時間足らずの間でしたが、道中、いろいろな話を伺うことができました。以下は差し障りのない範囲でその内容を。

　「私の海外生活は二十有余年。オランダ、フランス、オーストラリア。仕事は経理と労務畑。英語はなんとかなったが、フランス語は最初、鳥のさえずりに聞こえた。組合交渉で丁々発止のやりとりが奏功、話せるようになった。どの国も多民族国家だったが、特にフランスは数多の人種が混淆。住んでみて宗教観に違いがあると相容るのに多くのエネルギーを要すことを強く感じた。日常もだが、例えば社員の採用面接での質問には神経を使った。プライバシーを訪ねることは法度。信頼関係が生まれると、男女を問わずいい関係になった。社員の一人にシャトーのオーナー(女性)がいて、打ち解けた後は何度もそこを訪ねた。シャブリだった。ワインはよく飲んだ。やっぱり赤。最終的にはボルドーの5大シャトーに行きつくと思う。先日、東京の某ホテルで垂直試飲会があって、久しぶりにマルゴーを楽しんだ。料理も正式なフルコース。よかったよ。音楽かい？クラシックを聴きよ。君と一緒だね。よくコンサートに行く。いいことを教えてあげる。フランスのサイトだ。NHKのようなものだが、膨大なストックは比じゃない。メールするね。話が逸れたね。大学のことかい？生徒たちは理工系の学生でね。院に残る者、製造業に就職する者、公務員になる者、それぞれだ。学生には産業界で働く者の心構えとして、環境と如何にに向き合うかが大切なんだ。学生時代に、技術者には地球環境を守る義務があるということを植え付けておくべきと考え、産業史と環境破壊について講義している。授業の合間、王子にある紙の博物館を見るよう勧めるんだ。いい教育の場だよ。紙と言えば一つ、面白い話をしてあげよう。遣欧使節団がローマを訪ねた時のこと。支倉常長等は宿で風邪をひき、鼻を和紙でかんだ。ゴミ箱に捨てられたそれを手に取ったのが、西洋人の始めて和紙を目にした時だったらしい。当時、羊皮紙だったからね。以降、爆発的に広まったんだよ。君も紙博物館を訪ねたらいい」

　他にも各国の国民性や住んでみてのエピソードを聴かせてくれました。楽しかったです。それにしても鄙に住んでいてこんな話を伺うと、気持ちは遙かです。接待の役得ではありました。

　今夜の当ては188円也。早速チャチャッ。筋トレといい、チャチャッの好きな私です。

　風呂を浴びて出羽桜を抜栓。トラと晩酌を楽しみました。聴いた音楽はヨッフムでブルックナーの7番。午後9時前に就寝。いい一日でした。

今日の一句

フランスの話を聴いて鰺刺を

今日の写真は朝食2題です。一枚目はカボチャのスープ。