白い指の戯れ | メタボの気まぐれ

アクション活劇からロマンポルノへ路線変更した
日活は1972年、新たなる女優を発掘した。
その名は伊佐山ひろ子

彼女を主役に抜擢し伊佐山のデビュー作となった
「白い指の戯れ」は、それまでのロマンポルノから
一線を臥した作品となった。

物語の舞台は新宿。

19歳のゆき（伊佐山ひろ子）22歳の二郎（谷本一）は
ほんの少し前に知り合ったばかりだった。

二郎の友人の洋子（石堂洋子）が来て
二郎がスリの現行犯で捕ったと知らされた。

洋子はゆきに優しく、
そして洋子のアパートに行った二人は
自然に互いを求めあうのだった。

数日後、例の喫茶店でゆきは留置場で
二郎からゆきの事を聞いた拓（荒木一郎）に
呼び止められた。

ゆきは次第に拓に惹かれ始めていった。

そんな拓もスリであり、そしてゆきも
いつの間にか集団スリの片捧を担いでいく。

その時、刑事の立川（粟津號）が近づいた。

刑事とも知らず、ゆきは身の上話をしてしまい
ゆきは泳がされ始めていた。

ゆきは拓と仕事に出かけたが、ゆきの所為で
尾行されてると知った拓は立川に

数日後、拓とゆきはバスの中で仕事をしたが
見つかり拓は追求される。

見るに見かねたゆきは
自分一人でやったと自首するのだった。

一途な彼女の結末と、女を食い物にした
拓の人生の果ては・・・

この映画の主役を務めた伊佐山ひろ子は
日活ロマンポルノを中心に活躍を続けてる中
その演技ぶりに評価が高かった為、
「太陽にほえろ」「必殺仕置人」「特捜最前線」など
ゲスト出演しており

その後は「北の国から」で黒板五郎（田中邦衛）が
激怒するラーメン店の店員役で有名となり
「野々村病院物語」「東京ラブストーリー」
「星獣戦隊ギンガマン」に出演した。

また1980年代からはエッセイや小説なども
手掛けるようになり「海と川の匂い」や
演劇養成所に通いながら地方のスタジオに電車で通い
ポルノ映画の撮影をする主人公の揺れ動く
心の様子を描いた「ポルノ」がある。

ちなみに伊佐山はタモリと遠縁であり
かつて関係を問われて「祖母の妹の夫の甥」と説明したが
いちいち説明するのが面倒なので
お互いに「いとこ」で通す事にしたという。