白獅子仮面 | メタボの気まぐれ

必殺シリーズのスタッフが集結し特撮時代劇を制作
それが1973年、日本テレビ系で放送した
幻の特撮ドラマ「白獅子仮面」である。

その特徴として「快傑ライオン丸」「変身忍者嵐」
「魔人ハンターミツルギ」といった特撮時代劇の主人公は
全て忍者であり、忍法で変身するが
白獅子仮面は同じ特撮時代劇でも
主人公は南町奉行所の十手持ちである。

舞台は8代将軍・徳川吉宗による享保年間の江戸時代。

不穏な空気が流れていた。
戸を我がものにしようと企む火焔大魔王の率いる
妖怪達の仕業である。

この事態に南町奉行・大岡越前（清川新吾）は
選りすぐった精鋭たちで武装同心隊を結成し
その中で影与力である剣兵馬（三ツ木清隆）を
隊長に抜擢した。

兵馬は二丁十手を愛用し、妖怪を倒すほどの腕を持ち
狼仮面を追い詰めたが何と狼仮面は1匹だけでなく
複数いたのだ。

狼仮面は大岡越前の妹・縫（瞳順子）を人質にとり

窮地に陥った兵馬の前に獅子面の神が現れる。

神は兵馬に力を与え、二丁十手を合わせ
その力の源、獅子吼を叫ぶ事によって正義の剣士
白獅子仮面に変身できる能力を授けた。

白獅子仮面は狼仮面の群れに立ち向かい勝利

白獅子仮面1.jpg

本作は「変身忍者嵐」の西洋妖怪に対し
カラカサ小僧、のっぺらぼう等
日本妖怪を登場させている。

白獅子仮面の必殺技は変身忍者嵐の嵐旋風切り
ライオン丸の飛行切りという特別な技に対し
鞭や刀、手裏剣を駆使した上で
優れた剣術で妖怪を倒すという“剣道”が
悪を倒す術である。

撮影は「必殺仕置人」と同じスタジオで
必殺シリーズのスタッフが手掛けている事もあり
照明による影の作り方など必殺シリーズと
同じ演出が見られ、効果音は必殺シリーズで
使用されているものと同じである為
白獅子仮面が妖怪を斬る音と中村主水が
悪人を斬る音が同じである。

本作は一時期フィルムが所在不明となっていたが
現在は全話が現存し、2005年には
全話収録のDVDが発売されている

また三ツ木清隆は白獅子仮面で主役を務める際
「ウルトラマンタロウ」で西田次郎隊員として
レギュラー出演中だったが
新番組で主演と言うことならとトラブルなく
白獅子仮面に移動させてもらったという。

しかし時代劇というジャンルが子供たちに
受け入れ難かったのか人気も出ず
全13回で放送は終了している。