かめさんの百名山日記
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今日2021年7月9日は、日本百名山第96座目として利尻山(1721m)に登頂しました。利尻山への登山計画は2018年から3度、いずれも台風などの悪天候、そしてコロナが追い討ちをかけて、3年越しの決行となりました。今回は、時間優先で、7月8日札幌丘珠空港からJL2885便にて利尻空港へ空路入りしました。宿泊は、鴛泊フェリー埠頭目の前の利尻富士観光ホテル。ホテルからの迎えに来ていただき午後4時前にチェックイン。すぐに、徒歩10分ほどのコンビニ、セイコーマートでガスカートリッジや行動食等を買い出しに。島のコンビニなので期待をしていませんでしたが、品揃えも鮮度も良く、何ら不自由の無い買い物が出来、大満足でした。 一旦、ホテルに戻った後、明日の登山口の下見に出かけます。今回は、海抜ゼロメートルからのアタックの為、3合目の水場である甘露水までショートカットをする旧登山道を使うか、利尻北麓野営場まで車道を歩くかを検討する為です。旧登山道の入口まで歩くこと約30分かかりました。その入口に、甘露水まで55分とあり、車道での利尻北麓野営場経由より15分も長い為、迷わず車道を歩く事にしました。直ぐにホテルに戻り、温泉にゆっくり浸かってコンビニご飯、夕食、明日に備えて早めに就寝しました。7月9日午前1時起床天気は曇り、無風、午前2時4分ホテルを出発、海抜ゼロメートル標高差1721mの利尻山アタックの始まりです。 午前2時38分旧登山道入口(1合目)に到着です。昨日の下見に従い利尻北麓野営場まで、まだ時間も早く静まり返った緩やかな登りの車道を歩きます。 午前3時10分、利尻北麓野営場(標高210m)に到着です。この野営場も静まり返って人気はありません。 トイレを済ませて、次のウェイポイントである日本最北端の日本百名水に選定されている甘露水に午前3時26分に到着です。透き通る湧き水は、かなりの水量です。冷たくてとても旨い湧水でした。此処が最後の水場となる為、往復約20kmでかつ夏場である事を考えて、持参した2リットル2本に加えて、この甘露水を600ml入れて、合計4.6リットルを担ぎます。 約50mほど歩くと旧道との分岐点の3合目(標高270m)に午前3時36分に到着です。流石に日本最北端は、日の出が早くあたりが明るくなってきました。因みに日の出時刻は、午前3時56分です。 国立公園特別保護地区のエリアに午前4時18分に入ります。このエリアは、国立公園の中でも、特に優れた自然景観・原始の状態を維持している地区で、自然を守るために最も厳しいルールが求められています。 午前4時20分野鳥の森(4合目)標高390mに到着です。もう4合目?という感じですが、標高はたった390m、高尾山にも及ばない標高です。野鳥の森と命名されているだけあり、ホトトギスをはじめ、鳥たちのさえずりがピーン澄んだ空気の中に響き渡っていました。しばらくダケカンバ樹林帯の中、緩やかに登りが続きます。午前5時6分、5合目「雷鳥の道標」標高610mに到着です。「雷鳥」と名がついていますが、この利尻島には雷鳥はいないそうです。5合目と言えばもう半分登った様に思えますが、まだ頂上までの標高差は1000m超え、ようやく1/3です。 気を引き締めて次の目標である第一見晴台を目指します。この辺りから樹木が低木となり、遠く鴛泊港も見渡せる様になってきます。よくここまで歩いてきたものだと思いました。午前5時44分6合目第一展望台(標高760m)に到着です。まだ頂上は、この位置からは望むことはできませんが、ハイマツ帯となり一挙に眺望が開けました。 この第一展望台から10分ぐらい登るとトイレブースが設置されています。利尻山では、予め購入した携帯トイレ(450円)を購入して、トイレブースで取り付けて使用するシステムになっています。 午前6時25分7合目胸突き八丁(標高895m)に到着です。名前からしてこの先がシンドイ予感です。結構、岩がゴロゴロで歩き辛くなってきます。しばらく登ると標高940m、頂上まで2590mの道標があります。標高1000mを超える辺りから霧雨から小雨になり風が冷たくなりウィンドブレーカーを羽織り、先を進みます。午前7時16分ようやく第二見晴台(標高1120m)に到着しました。第二見晴台からの眺望は、ガスっていて殆ど眺望はありませんでした。休憩されていた埼玉在住の方としばし談笑、山頂まで130分の道標を横目に、次の目標である8合目の長官山を目指します。 長官山の手前に心臓破りと呼ばれる急登もありますが、先を見ずに一歩一歩を重ねて、午前7時51分長官山(標高1218m)に到着です。ここから次のウェイポイントである避難小屋までは、傾斜は緩くなり快適な稜線歩きが楽しめます。高山植物の花々も増えてくる中、ふとガレ場に目をやるとチョコチョコとすばしっこく動く物体が。なんと利尻リス(りっぷくん)でした。体調は15cmほど、残念ながらあまりに動きが早く写真に納めることが出来ませんでしたが、シマシマ模様がとても可愛らしかったです。午前8時10分、避難小屋に到着です。一般の宿泊は禁止されていますが、万一の時は頼れるがっしりした作りの小屋でした。中に入ってみると土間と二段の寝室スペースになっていました。核心部に備えてしばし休息を取りながら、行動食でエネルギー補給です。 しばらく緩い下り坂、周囲は、笹原と高山植物のミックス、快適に距離を稼ぐことが出来ました。しばらくするとガレ場になり歩きにくくなってきます。ふと頂上方向に目を向けると黄色い花が咲いています。固有種であるリシリヒナゲシでした。その小さくて透けるような花びらの可憐さ、そしてまん丸い蕾は可愛らしく、ガスガスの周囲の景観に際立っていました。この花は、登山バッジにも刻まれています。 午前9時16分9合目(標高1410m)に到着です。相変わらずガスって先はうっすらとしか確認出来ません。道標には、「ここからが正念場」と書かれています。「もう十分正念場だった。文字読むだけで疲れるぅ」と思いながら、急登に取り付きました。瓦礫が小粒になって来るので、ズリズリスリップしないように慎重に登ります。途中から登山道はしっかりした木段が整備されていて、比較的登り易すかったです。 周囲はお花畑、色とりどりの花たちが、ガンバレとエールを送ってくれています。途中で先に登頂されて下山して来たヤマ友さんとも会うことが出来、記念写真。午前10時10分、ようやく沓形登山道との合流点に到着です。沓形登山道はこの時期もアイゼン必須で、かつ、崩落も酷いとのことですが、いつかは、このルートからも登ってみたいなと思いました。 小休憩をして、最後のひと登りにとりつくのですが、ここからは、更に、崩落箇所があり細かい瓦礫が堆積していて、登り辛くなってきます。ただし、崩落箇所の工事が進められていて、そのおかげで難なく通過することが出来ました。年々、崩落が進んでいるとのことで、将来、利尻山頂は登山禁止になるかもしれないとの話もあり心配です。更に登ると一面がお花畑、素晴らしい眺望が広がってきました。そして何より嬉しかったのが、ガスっていた頂上付近がクリアになって来て、頂上も見渡せる様になって来ました。 午前10時40分、無事に利尻山(北峰1719m)に日本百名山96座目として登頂成功です。海抜ゼロメートルの岸辺のホテルを出発して8時間36分もかかりましたが、これまで海抜ゼロから登った日本百名山は一座もなく、その達成感はひとしおでした。 ガスが晴れると目の前には、崩落で登頂禁止の利尻山南峰(1721m)と、巨大なロウソク岩が圧巻でした。遠くは択捉島も眺めることが出来ました。頂上まで途中、一緒に抜きつ抜かれつした人たちと談笑、記念撮影をして交流を深めることも出来ました。恒例のカップヌードルをすすりながら、しばし絶景を楽しみました。 午前11時53分、頂上神社で無事登頂のお礼と無事下山をお願いして下山開始です。周囲は、みるみる間にガスって来て、あの絶景が嘘の様に、辺りは真っ白になりました。下りのザレ場は、スリップの危険が高いので、慎重に足を運びます。午後1時2分、ガレ場も無事に通過して9合目に到着です。9合目からのハイマツ帯を抜けて、午後2時に避難小屋まで下山しましたに到着です。実に、出発してから12時間が経過しており、疲れも出て来ているので、しばし小屋で小休止して行動食を補給します。8合目の長官山(1218m)に午後2時16分着、うわ!まだ500mほどしか下山していないと、先が思いやられます。 午後2時34分、ようやく第二見晴台(1120m)に到着ですが、周囲は相変わらずガスっていてほとんど眺望はありません。ここから第一見晴台までは、結構の急坂で標高差は360mある為、疲労感と共に、グリップ力が無くなってくるので、慎重に下山します。午後3時43分ようやく第一見晴台(760m)に到着しました。 5合目を過ぎるとようやく下界が見えて来ますが、まだまだウンザリの遠さです。もう露営場からタクシーを呼ぼうかと、心が折れかけてきます。気を取り直して午後5時11分、4合目(標高390m)の野鳥の森に到着です。ここから先は、傾斜も緩やかになりますが、標高270mの道標までがとてつもなく長く感じられました。 午後6時5分、3合目(標高270m)に到着、1分ほど下った甘露水で、水を汲み、顔を洗ってヤレヤレ。タクシーというへタレな選択肢は、心から消えて、海抜ゼロまで歩こうという気力が出て来ました。ここから3合目に少し登り返して、旧道に入ります。「唸り坂」というなんともおどろおどろしい名前の坂を降りると、登山道は、あまり踏まれていないようで、一部、藪漕ぎ状態に。これは登りで使わなくて正解だったと思いました。 午後6時32分に2合目(標高150m)を通過、午後6時45分旧道との分岐点まで無事に下山、ここからは行きと同様に車道歩きです。午後7時19分、利尻山神社に到着、無事下山のお礼参りをして、途中、セイコーマートで夕食を調達、午後7時56分、ホテルに無事に帰還しました。 【利尻山で出会った花たち】 【コースタイム】休憩、食事含む・登り:8時間36分・下り:6時間3分・総合計:15時間47分【累積標高差】・登り:1810m・下り:1811m【歩行距離】19.4km
2021.07.09
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