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小さなせせらぎに向かって倒れ込んだ木には、ムキタケが沢山。前日が雨だったせいか、ややくたびれた感じ。収獲に関係なく、こんな景色に出会えると胸が高鳴りじわじわと気力が増してきます。出始めクリタケの愛らしさは格別。この形と色合いは、人々がイメージする「ザ・キノコ」に近いのでしょうか。直売所に並んでいると、手に取る人が多いと聞いたことがあります。「粒なめこ発見」と喜んでいると、「最初にこんなの見つけると、往々にして後が続かないことがあるんだよね」と相方の言葉。それが現実となって、今季のなめこはこの一か所だけとなりました。なめこが無いならヒラタケに移行、立ち枯れや倒木を巡りながら歩き回り、歓喜の声を上げる私。下写真のヒタラケはあと三日ほど待ちたいところではありましたが、遠征できるのはこの日だけなので、小粒なものだけ残して頂いてきました。すっかり終ってしまった舞茸。この山に来るのはいつも晩秋、時期を合わせたら舞茸も採れるんだと初めて知りました。慌ただしい実家での日々を何とがしのげたのは、晩秋きのこ探索の楽しみが待っていたから。この遠征の前に、いつもの山に出かけて納得のチャナメツムタケを、里山で、予想していなかったほどのアカモミタケを収獲。疲れていた体は、清麗な山の空気に洗われて生き返ったような心持ちに。山菜から晩秋きのこまで、介護の合間をぬって今年も沢山遊びました。来月になるとまた帰省なので今季のきのこ散策はこれでおしまい。来年の山菜を夢見ながら母と過ごしてきます。
2023.11.22
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今回秋色の山写真を撮るのを忘れてしまい、いきなりきのこから。早朝までの雨に打たれたシシタケは、濡れネズミのよう。ケロウジとの違いは中心の窪みの深さ、カサ裏のハリ状の長さそれに香り。現在干されたシシタケは、焦がし醤油の香りを放っています。今季早くから出ていたホンシメジ。カサが開いたものが多い中に、ひと株だけ綺麗なものが残っていました。きのこ発生条件が整わなかったと言われる今秋ですが、全体的に小振りになったとはいえホンシメジはそこそこ発生してくれました。クロラッパタケはとても脆いきのこで、長雨に打たれるとそれだけでカサが崩れていきます。適量な雨の後幼菌がでてきたら快晴が続く・・そんな中で成長した個体はしっかりとした綺麗なロート状なのですが、この個体は雨に打たれて弱っています。今年の発生は少なかったように感じました。仲間から「アミタケが出始めています」との連絡。発生のタイミングに合わせるのは難しくて、長年きのこ狩りしていますが、出始めの小粒が採り切れないほど出ていたのに遭遇したのは二回だけ。状態の良いものだけ選んでのアミタケ摘みは腰痛を忘れさせてくれました。仲間に感謝です。連なったアミタケを辿って行った先のホウキタケ。初秋の大きなホウキタケと比べると小さくて儚げではありますが、暗い林床に明るい紅色が映えて可愛らしさは格別です。急な気温低下で標高がある場所のきのこは早朝に凍って、日中には溶けてドロドロに流れていました。そうなったら標高を下げるのですが、今季はきのこ全体の発生が少ないのか下げても発生していなくて、今までの蓄積データが役に立ちません。でもどんな状況でも雨さえ降ればそれに適応したきのこが出てきてくれます。昨日・今日の雨と気温低下でチャナメツムタケが出てくれるかな。カラマツシャワーを浴び、残り少ないシーズンを惜しむようにチャナメツムタケやアカモミタケを採りたかったのですが、私の今季の秋きのこ散策は一旦休憩。老いた母から「帰ってきてほしい」と頻繁に電話がくると、抗うことができません。一か月ほど母と過ごして、ナメコが出る頃には帰宅する予定で今週末帰省となりました。今年何回目の帰省かな、数えるのも面倒になるほどの頻度。適度に力を抜きながら・・・がテーマです。
2023.10.09
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目に沁みるような濃緑の苔も少しずつ色あせてきて、山は秋の装いを纏っていきます。まだ夏きのこをチラホラ見かける中ホンシメジも出始めて、きのこシーズンも後半。毎年のことながら、寂しさを伴ったきのこ散策となります。出始めの株には落ち葉を被せてきましたが、何人ものきのこ人との共有のシロ、次に行ったら綺麗に収穫されていました。急斜面を登っていて見つけたクロカワはやや老菌。柄を触ってみて虫入りと分かったら次世代の為に残そうと思いましたが、しっかりした手ごたえがあったので収獲。両掌を合わせたほどの大きなもの。ここまでおおきなクロカワを見たの数年ぶりでした。毎年見つけては、はてこれはキクバナイグチ、それともキノボリイグチ?と迷ってしまう同定できないイグチ。カサのツンツンとした尖りが、何だか粋がっているような魅力を醸していて絵になります。瞬きを数回繰りかえしただけなのに、もう十月になってしまったと感じるほどにあっという間にハイシーズンは過ぎていきました。これからは紅葉の中、舞い落ちる落ち葉を受けながらしみじみとした散策となります。あ~~秋の移ろいはゆっくりであってほしい。
2023.10.02
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樹林の気温は下がっておりました。散策していても汗をかかないというグッドコンディション。先ずは麗しのベニテングタケ、かさの色が薄く感じますが気候の影響か個体性か土壌の性質か、何年観察しても分かりません。仲間の情報でナラタケが最盛期だと・・・前日の雨で採り頃を過ぎたのがそこここに出ていて、気分は最高。よく探せば状態のいいものが見つかり、ふと目線をあげると最高のナラタケ発見。残念、これは届きません。今頃胞子を飛ばしていると次世代に期待です。毎回登場のハナイグチ。雨上がりの艶めきの美しさは格別。山できのこを採り始めたころ、カサにこんなにヌメリがある種類があるんだ・・・とビックリしました。クリフウセンの出始めは、他のきのことはやや違います。単生はともかく群生で発生するものは、押し合いへし合い土や苔をもたげています。以前群馬で見たものは「なんでしょ、このぎゅうぎゅうは」と思うものが斜面に連なってて圧巻でした。えっ、もう出てきたの、まだアミハナイグチも最盛期なのに。キヌメリガサを見るときのこの終盤を想い寂しくなります。色んな種類のきのこが出ていて、まさに最盛期。でも昨日から山は冷え込んできたようで、標高がある場所は、あの賑わいが嘘のように静まっていると予想しております。それでも行かねばと気持ちが焦る、ほんとにきのこバカです。
2023.09.26
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まだ九月の半ば過ぎだけど山には秋の気配が漂い、苔もコメツガの葉っぱも色合いが薄くなっていきます。こんなハナイグチの出方は、標高2000m以上の場所ならでは。その可愛さに、おもわず「ここに出てくれてありがとう」って言いたくなりました。遠くからみても老菌のマスタケだと分かりましたが、確認せずにはいられません。せめて裏側にと期待しましたが、もっと流れているものばかり。今季幼菌には縁がないようです。きのこには人智を超えた美しさがあります。そのなかでもトップ5に入るホウキタケ。鬱蒼とした森に隊列を組んで出ているハナホウキタケやキホウキタケを見つけると、見惚れてしまってしばし足が動かなくなってしまいます。残暑厳しいながらも、きのこ達は順当に出てきて楽しませてくれます。これからは、山へ行く度に樹林の色が紅葉へと移ろっていくのが分かり、楽しみの中に寂しさが混じりあう複雑な心境になっていきます。秋という季節がもっと長ければ、そして体が二つあればと毎年思ってしまいます。
2023.09.19
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綺麗に下拵えしたきのこは、私にとって観賞の対象となります。なぜか心躍るのです。今回はカレーに使います。ツガタケ・アンズタケ・アブラシメジ・白カノシタ。しっかりと炒めてから煮込みます。玉ねぎ人参が煮えてから、トマトときのこを入れてコトコト。出来上がり。お皿に対して盛り付けが量が多くて、美しくないです。お肉は鶏をつかいました。味わい深さと共に、噛み応えがあるきのこ。秋のカレーです。因みにきのこの香りはカレー粉に勝てません。
2023.09.12
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緑の中に金平糖をちりばめたような苔の森。名前は分かりませんが、色んな組み合わせで楽しませてくれる苔の世界は、深山を歩く時の大きな楽しみとなります。急峻な崖に出るホウキタケ。写真を撮るのも大変。何かにつかまっていないとずり落ちてしまいそう。崖を駆け上るように出ているハナイグチ。猛暑だと言われていた今夏なのでハナイグチの発生も少し遅れるかと思っていましたが、前回も見かけたので、山は順調に気温を下げていたようです。早朝の風はひんやりと心地いい秋風に変わっていました。前回多く見かけたツガタケはポツポツ出ているだけで、前日まで雨が続いたと思われる湿った森にはアブラシメジが列をなし、ショウゲンジが苔の中から出ていました。私のきのこ散策は今始まったばかりなのに、ハナイグチなどの秋きのこを見ると寂しさがつのります。毎年少しずつ気持ちのいい季節が短くなっているように感じるのはきのせいかしら・・・
2023.09.09
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恒例の春先からの山野草花々の観察は介護帰省で出来ず、一年の遊びの始まりとなるベニバナヤマシャクヤクも観ることができませんでした。「頑張ったんだから、これから目いっぱい山野草・きのこを楽しみたい」と数か月ぶりに山へ。イタドリの花色は、白から紅色まで様々。二メートルほどの紅色の茎が揺れる様を、飽きることなく眺めてきました。コケモモが色ずく頃は夏きのこの盛り、真っ赤に熟してきたら秋きのこへと移行していきます。気候のせいか今年のコケモモは実付きが少ないような・・・雨が少なかったのでしょうか。苔から出るツガタケは軸が長くて、ジャリ場のは小さいながらコロンとした形。私の好みは達磨のようなジャリ場のもので、採り頃のものだけ頂きます。行動範囲が狭いのでオオツガタケにはなかなか出合えませんが、今回はお決まりの散策コースを少しずらしたことが幸いしたようです。遠くから見た薄紅色の塊はホウキタケに見えて、足取り軽く近づいてみたらマスタケでした。柔らかいマスタケをみじん切りにしてチャーハンにいれると、「森の香りチャーハン」の出来上がり。残念ながら硬くなっていたので、観察だけとなりました。数か月ぶりの山散策は体に堪えましたが、実家にて動き回っていたからか筋肉痛は出ませんでした。母から「帰ってきてコール」が来ないのを願いつつ、これからのシーズンを楽しみます。
2023.09.02
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チャナメツムタケやシモフリシメジが最盛期となる十月中旬に帰省したので、今季はシモフリシメジやアカモミタケには出会えませんでした。仲間達から届く「採れました~」写真を見ながら、「帰ったら、遊びほうける」これがモチベーションになって諸々の用事を済ませてきました。それからは、友人とのランチ、音楽仲間との練習交流、きのこ狩りは立て続けに六回ほど(近場の公園も含め)、中年の遊び人です。その間も家事は滞りなく済ませます。そして一昨日、今季最後の「紅葉狩と称したきのこ狩り」へ。これだと何も採れなかった時の言い訳になります。本当の目的はナメコとヒラタケを求めての遠出で、天気予報では午前中小雨予報でしたが現地は薄曇り、その後みるみる快晴に。先ず見つけたのは、高い場所に出ている見事なヒラタケ株ふたつ。残念ながら採れません。ヒラタケの最盛期かなと気持ちは高まるばかり。山に入ってすぐに、まるでヒラタケが生えているような立ち枯れ発見。その後も収穫量は増えていき、きのこ籠が重くなる感触を久しぶりに味わいます。「紅葉狩り・・・・」とうたっていたのに、こうなると次に欲しいのはナメコ。そう、この景色。きのこ狩りの締めくくりとして最高です。摘み採るハサミの音も軽やかで有頂天になっていた時「バキ、バキバキッ」という音が。考える間もなく「撤収、撤収よ」と口走っていました。熊を目視できたわけでもなく、きのこ採りの人がたてる音だったかもしれませんが、用心に越したことはありません。音がした反対側へ迂回して車に戻る途中でもナメコは見つかりました。次の雨で雪になるかもしれない冬枯れのシンとした山にきのこ狩りの人の姿は私達だけ。途中でタバコの香りがしてきましたので、歩いている人は居たみたいです。今回でひとまず今季のきのこ狩りはお仕舞。介護のために自宅と実家を行き来する頻度は増えていくばかりですが、来年も何とかスケジュール調整して「山菜・きのこ」を楽しんでいきたいです。
2022.11.23
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秋がドンと空から降りてきました。この雨で乾いていた森も潤い晩秋きのこに期待が持てます。九月の疲れと森が乾いていたので、山へ行くこともなく家でブラブラしておりました。今回は採りためた乾燥きのこ話です。九月上旬、勢いよく地面や苔の上に出ていた小さなきのこ。これらは確か食菌だったはずと、ミキイロウスタケ・トキイロラッパタケ・ヒナアンズタケを丹念に摘み採ってきました。すぐに使える便利さを考えて、丁寧に下拵えと虫出ししてから笊に広げます。きのこ自体が小さいので、一日天日干ししたら干しきのこの完成。今季特に勢いがあったクロラッパタケも数回にわたって収穫。見た目と違い、生でも干している途中も爽やかないい香りがします。手間をかけた干しきのこ。眺めていると、ほのぼのと嬉しくなります。今回はシチューに使ってみました。下処理が済んでいるのでさっと洗ってから戻し、戻し汁も使いましたのできのこ出汁が効いた喉の奥でじんわり旨味を感じるシチューとなりました。(手前味噌です)食べていると、採った時の景色や匂いを思い起こして、二度も三度も楽しめます。クロラッパタケは、今まで生のままオムレツやスープに使っていました。ミキイロウスタケ・トキイロラッパタケ・ヒナアンズタケは初めて収穫し、一度生のままパスタに使いました。乾燥きのこシチューは風味豊かで味わい深くなりますが、きのこ本体の食感や色合い、形の美しさを感じるには生のまま調理したほうがいいかなというのが食べ比べた結果です。山のきのこが少なくなる冬、乾燥きのこがスープの味わいを深めてくれそうです。
2022.10.07
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秋空は高く澄み渡り、風の香りも変わってきました。今季は諦めていたクロカワでしたが、ゆっくり歩いて探したらそこそこ見つかります。長時間歩いても、採れるハナイグチは両手にのるほど。これから標高を下げて出てくれるでしょうか。饂飩やきのこ汁に入れると一段と味わいが増すナラタケは人気があり、それだけを採りに来る人々もいるほど。オニナラタケは出始めておりますが、ポツポツ見かけるだけです。気温が高いのが原因なのか、きのこ達に例年の勢いがありません。今は秋と晩秋の端境期だとおもい、一雨きて気温が下がってくればチャナメツムタケやムキタケが出くれると期待してその時を待ちます。
2022.10.01
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肌当たりのいい空気が漂い、静寂に包みこまれるような心地よさを感じる樹林。贅沢な自分だけの森。ハナイグチは今が盛りの時ですが、発生しそうな場所には出ていなくて、思わぬ所で見かけました。濡れた傘の美しさには、いつも惹きつけられます。雨が多いのでナラタケが出ているかもと期待しましたが、オニナラタケの姿は少なくて、見かけたのはこの倒木に出ていたものだけ。(数日前の情報です)根元が太くなっているので、ホテイナラタケでしょうか。ホウキタケ・キホウキタケどちらも図鑑だけで楽しいんでいた頃は、憧れのきのこでした。雨で苔が濡れていて美しさが際立ちます。雨予報なのできのこ狩り人は少ないかもと思っていましたが、各所に散らばる駐車場にはそれなりに車が止まっていて、今回は、「きのこ狩りまだ数回目なのです」とおっしゃる初々しいご夫妻と歓談できました。標高のある山の緑が、少しずつ黄色や紅色を加えてきて秋が深まりつつあり、これからは寂しさを伴った散策となります。
2022.09.25
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「だからこの枝を反対側にもっていって、それから下の枝を少しずつ引き抜くの」「その方法じゃ、ほどけなかったじゃない」「まだやっているの、じいーっと立っていれば、いつか縺れが取れる時がくるのよ」「何でよ~、なんで顔の上にまた顔がのっかているの、ずーっと訳が分らないのよぉ」「私の傍を通る人たちがよく言うの『ほら、きっと宇宙からやってきたのよ』って」「違うって、うんと前は空に枝を広げて凛と立っていたのよ。そんな目で見ないで頂戴」無防備になって森の中を歩いていると、目の前に現れた演者たちの語りが聴こえたような気がします。さながら、森は底知れぬ知恵と再生を表現してくれる大きな舞台のようで、そんな場所に身を置くことが好きです。
2022.09.18
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キノボリイグチが二本だと思っていたら、上のはヤマドリタケじゃないですか。いよいよ秋本番、立ち枯れのナラタケは遠くからでも目立って収穫も楽。ボリッっという摘み採り音も心地いいものです。オオツガタケだと思って掘り出してみたら柄が短め、もしかしてクリフウセンタケ?まとまって発生している(真っ白幼菌が周りに見える)状態は、やっぱりオオツガタケに見えます。久しぶりに見たオオキノボリイグチ。個体数が減ったというより、私の行動範囲が年々狭くなってきたから。カサ模様の素晴らしさは相変わらずです。秋本番となり山の気温も幾分下がってきたようで、ハナイグチもチラホラ出始めておりました。そろそろ山の木々の紅葉が始まりそうで、気の早いナナカマドは色付いてきました。何だか寂しい・・・・
2022.09.15
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草花の開花時期に合わせて発生するきのこを覚えるのも楽しいもので、フジアザミが美しく咲く頃はホウキタケも元気。薄紅色の穂先が何とも乙女チックな愛らしさを感じさせるホウキタケ。近くの苔を持ち上げたばかりの幼菌は残します。適度な雨でナラタケはもっと出ていると読んでいましたが、見かけたのは二か所だけ。でも二日前のことなので、今頃は活性しているかも。木登り中のキノボリイグチ。今が盛りとばかりに森を彩り「かくれんぼ」しているようなタマゴタケ。採らなくなって何年経つでしょう。そういうきのこに限って、方向を変えて歩くたびに見つかる、これは「きのこ狩り、あるある」です。クロカワが採れだすと秋も本番。一雨ごとに、山の秋は走り抜けるように過ぎていきます。前回目立ったアミハナイグチは少なくなって、ミキイロウスタケが幅を利かせていました。森の中のきのこ状況は、三日もすればガラリと変わります。次回こそはナラタケの群生を見ることが出来るでしょうか。
2022.09.09
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今までの経験則から、ベニテングタケの勢いがいい時は、全体的にきのこの活性がいい年。今回多く見かけました。そう願いたい気持ちから、データにちょっと偏りがあるかもしれませんが、概ねそうだったような記憶があります。でも写真がピンときません。下から背景を入れて撮らないとベニテングの良さが出ませんね。九月になったばかりなのに、ホウキタケの成菌が何か所かに出てます。ここまで成長すると収穫しません。それにしても大きな株、緑を背景にした美しさは何度見てもいいものです。散策後半疲れた足を引きずるように斜面を登っていたら、クロラッパタケが一面に出ている場所にたどり着く。パスタ用に摘み採ります。美味しいと思わせる見かけとはかけ離れていますが、パスタや洋風煮込み、きのこスープにするとコクのある旨味があります。持ち帰る時に他のきのこと一緒にすると砕けてしまうので、丁寧な扱いが必要です。きのこの発生状況が早いような気がします。このまま進むと、あっという間にムキタケやチャナメツムタケが出てきそう。そうでなくても秋は物悲しいのに。どうかゆっくりしたペースで推移していきますように。
2022.09.05
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夜ベランダで風にあたっていたら、フッと一週間前とは肌当たりが違い秋が来たかなと思いました。樹林の景色も変わっているかと散策へ。瑞々しい苔の中の真っ白なドクツルタケ。離れながらも円を描くように出ていて、秋の風情。適度なお湿りの恵みでヌメリササタケもつやつや、幼菌と成菌の食感が違うきのこで、蕾状態のものだけ摘み採ります。ツガタケは開きもみましたので、早くからポツポツと出ていたのだと思われます。最近少なくなってきたので、胞子拡散のために成菌は採らないように相方に伝えるのですが、収穫を見るとやっぱり開きが。う~ん、何度も伝えているんだけどなぁ興奮して歩いた後は、落ち着きを取り戻し体を休めるダウンタイムです。苔の事はよく知りませんが、小さな花を見るのは好き。この季節、色んな種類の苔が特徴のある花を咲かせ始めます。小さすぎてアップ写真を撮るのは難しいのですが、これからも出会ったら記録していきたいです。九月を目前にすると気持ちが浮き立ってきて、ベランダからはるか遠くの山々を期待を込めて眺めます。強烈に思い出すのは、花が咲き誇るように一面ナラタケが出ていて採り切れなかった光景。あれは九月一日でした。今回二か所で爪の先ほどの出始めを見ましたので、そろそろお出ましかなと思っていたら今日の暑さ、明日も気温高めなのでナラタケ最盛期になるのはもう少し後のような気がします。シーズン始めの散策は体力的にはキツイですが、高原の爽やかな樹香風を浴びると、今の言葉でいうと「半端なくリフレッシュ」できます。
2022.08.31
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「秋きのこの章」なんて言いながら、諸条件が整わず山へ行けてません。仲間達からは、ショウゲンジ・カワリハツ・アメリカウラベニイリガワリ等が出てきたとの情報がはいっていて、私の気持ちも浮ついています。最近よくきのこ映像を見るようになりました。そう、ユーチューブで。色んな気づきがありいい刺激がもらえて、パソコンの前から離れない人の気持ちが分かります。前・前回に採れたヒロハチチタケをネットをお手本に料理しますが、どうしても納得できるお味に仕上がりません。チチタケと違いヒロハチチタケは旨味が少ないとの記事も読んだことがあるのですが、きっと私のやり方の問題かな。いつかチチタケを沢山採って、きのこ出汁の効いた饂飩を拵えたいな。余談ですが、今まで作った饂飩で一番美味しかったのは、塩漬けしたイタドリを戻して豚肉と炒め合わせた物をトッピングした一品です。数年前、イタドリを採っていたら「そんな物採っているの」と地元民に笑われたことがありますが、塩漬けイタドリの旨味は侮れません。今年はハナビラタケにも恵まれたので、初めて乾燥ハナビラにチャレンジしました。干した時は薄曇りだったので、真っ白に仕上がりませんでしたが、水につけると何の問題もなくキレイに戻ります。丁寧に下拵えしたので、さっと洗って水で戻し、戻し汁ごと使います。同じように切り干し大根を軽く戻して適当に切り、ハナビラタケと一緒に味噌汁仕立てにすると、旨味の強いお味噌汁の出来上がり。他の野菜を加えるごとに美味しさは増して、卵でも入れたらそれだけで栄養満点の一品となります。きのこ散策に行っていないので、なんちゃって料理話をつらつら書いてみました。来週は都合つけて散策に出かけたいです。
2022.08.27
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お盆がすぎ、雨が適度に降ったとなれば、今までの成功体験が頭の中でクローズアップされます。「行かねば」と逸る気持ちで踏み込んだ樹林は、想いに反してなんの語り掛けもしてこずシーンと静まり、心を浮き立たせてくれる風も香りも感じられません。「山はまだ眠っているようね、帰りましょうか」と二時間後には下山することに。標高を下げてのヒロハチチタケとハナビラタケ探し。チチタケは採れましたが、ハナビラタケは一か所幼菌を見つけただけ。採るのは忍びないと枯れ枝で軽く隠してきましたが、まず残っていないでしょう。 (ピンボケ写真で失礼いたします。)草むらには一面摘み頃の野イチゴ。摘み採ってジャムでも作りたいところですが、久しぶりに標高を上げて歩いたからか膝はガクガク、軽く頭痛もしてきたので早上がり。きのこ達の姿は少なくても、体に負担を感じても、大好きな場所を歩けた幸福感に満たされ、翌日からの筋肉痛さえも「よく歩いたご褒美」だと思えて、今年の『秋きのこの章』が始まりました。
2022.08.21
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立秋が過ぎて暦の上では秋と思っても、毎日の暑さと日差しの強さは盛夏に劣らずじりじりと体力を奪っていきます。そんな暑さの中で見つけた蝉の脱殻には、夏は過ぎたんだなぁと何秒かしんみり考えさせる効果がありました。ぱっと見アカモミタケかハツタケ。カサ裏を確認しても、何というきのこが不明。手持ちの本やネットで調べても分かりませんでした。(以前も分からなくて調べたような、かすかな記憶が)イグチ類を求めて歩きますが、見つけたのはこの一本だけ。掌を広げたほどの大きさで、ずっしりと肉厚です。はて?ヤマドリタケの仲間ではないし、カサ裏をみるとアワタケの種類かな。結局こちらも同定できませんでした。エアコンで涼んでばかりでは運動不足だと、近場を歩いてきました。タマゴタケの群生でも観られたらいいかなと歩き回りましたが、一本も見かけず、種類も少なくて寂しい観察となりましたが、今回は、汗をかきながら一時間歩けたという自己満足がご褒美でした。
2022.08.11
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オダマキ・ホタルブクロ・ヒヨドリバナが咲きおわる頃になると、花々の事より夏きのこが気になり始め、気持ちは草原から鬱蒼とした樹林へと向いていきます。ずっしりと重たいコガネヤマドリタケですが、幼菌から虫が入りやすいきのこ。それだけ美味しいのかと一度食べてみましたが、好みではなかったので今は観賞するだけ。見つけたときの喜びが大きいのは、ハナビラタケの姿が美しいからでしょうか。白~クリーム色のひらひらフリルは森の中で目立ちます。この日も蒸し暑さに負けて「もう帰ろう」とフラフラ歩いていたら、このハナビラタケ発見。そしたらあら不思議、体も足取りも軽くなり、その後も一時間ほど苦も無く散策できました。自己都合で山へ行けなくて、時間ができたら何度でも通おうと考えておりました。でも天候や体力等調整が難しくて、帰省から戻って日は経ちましたが山へ出かけたのは一回だけ。それだけに、今までのデータを基に、外れのないルートで歩いて目的のきのこを見つけた時の喜びはひとしおです。秋きのこが始まる前に、あと一回ハナビラタケに会いたいなぁ。
2022.08.06
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故郷にて、庭の手入れや初めての壁のペンキ塗り等と励んでいたら、あっという間に七月下旬。私の姿が見えないと不安がり、食事時間が遅れてしまうと落ち着かず、着替えもお風呂も一人では上手にこなせない母との生活は、座っていられるのは食事時間だけという慌ただしさでした。こうなると「自分にご褒美」というワードが頭を駆け巡ります。自宅に戻ったら家事そっちのけで夏きのこ探しに行こうと思っていましたが、心と体が同調しなくて、外出がままなりません。「きっとムラサキヤマドリタケが出ている」という呟きを聞いた相方が、所用のついでに足を延ばしてくれました。沢山出ていたのは手が届かない場所で、採取可能な場所には二本だけだったと。一本は虫入りだったので見置きしてきたそうです。柄が細いながらも虫食いのない美しい個体を一本持ち帰ってくれました。横から上や下から見て、柄の紫タイツを確認し匂いをかいでと、今季初めてのムラサキヤマドリタケの美しさを堪能して、それでも足りなくて観賞用としてテーブルに載っています。食べるの惜しいなぁ~でも、採ってきたからには無駄にできないし・・・。一本じゃ乾物にもできないので、明日初物として頂きます。疲れた体には休息が、体力が戻ってきたら趣味の時間が必要ということで、そろそろ樹林へ出張って夏きのこ観賞をしたいと天気図を眺めております。
2022.07.26
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フキ採りの最中、仲間の「お~ウワバミソウだ」という声。瑞々しい茂みにはフキも混じり採り放題という感じですが、本命は「柔らかいフキ」なので適度にいただいてきました。雪解け後に出てくる柔らかいフキを使って、一年分のキャラブキを炊き上げます。基本煮物には砂糖を使わないのですが、キャラブキと魚の煮物にはみりんと砂糖を使います。写真はありませんが、ご飯の上にキャラブキをたっぷり乗せて卵の黄身をのせたら、好物のキャラブキ卵かけご飯。美味しくて食べ過ぎてしまいます。山菜シーズンが終わると山野草の花の季節。特に思い入れのある紅花ヤマシャクヤクの開花タイミングを逃すわけにいきません。霧雨の中いつもの観察場所にむかいますが・・・「うん、まさか・・・伐採されている」。毎年多くの花を見せてくれた紅花ヤマシャクヤクのお花畑は、すっきりと伐採されておりました。重機が動いた地面はすっかり土がむき出していて様変わり。意気消沈して周りを見回していると、一輪の紅色に目が止まりました。そんな訳ないと知りつつ、待っていてくれたような気がして、愛しさ倍増。霧が舞う中でポワンと灯るように咲いている様は、健気でありながら妖艶とでも言いましょうか、離れがたくて暫し一緒に佇みました。山菜が豊富な5月は帰省していたため、例年のようにゼンマイや山ウドを楽しめなくて・・・。それでもワラビ・名残の山ウド・フキ・ウワバミソウ等季節を味わうことができて感謝です。きのこに移行する前のひと時は山野草観察。年々植物は入れ替わり、下草が伸び放題となってホタルブクロやオダマキ・月見草の花が少なくなってきましたが、なぜかヒヨドリバナだけは何年も咲いてくれます。(今回も咲き始めておりました)草花の後は夏きのこと思っておりましたら、いきなりの梅雨明けそして猛暑の日々。これが山の植物にどのように作用するのかやや不安で、戻り梅雨がありますようにと願っております。
2022.06.28
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菌友から、自宅の庭で育った蕗が届く。瑞々しくてサッと茹でるだけで柔らかくなり、キッチンは春の香り。蕗をたっぷり混ぜ込んだ「春ちらし御飯」を拵えましたが、トッピングで肝心の蕗が隠れてしまいました。口に入れた時、歯触りを楽しんだ時に爽やかな風味が口中に広がり、寿司飯との相性もよくて食べ過ぎてしまいます。(手前味噌で・・・すみません)「筍との炊き合わせ」も楽しんでありがたく完食、菌友さん、ご馳走様でした。さて、コシアブラ、蕗、雪解けフキノトウ(連休中に唯一遠出した日に収穫)を様々に調理して先ずは早春の山菜は堪能できました。例年だと、これからワラビ、山ウド、柔らかい山フキ、高山で採れる太いコゴミやイタドリと続くのですが、近々帰省することとなり、暫くは山遊びを忘れてせっせと実家の手伝いに専念します。それにしても、私の人生メリハリがありすぎます。(今年三回目の帰省)それを楽しいととるべきか、苦痛ととらえるべきか・・・・八年ほど前までは、何か方法があるのではと模索して思うようにならず苦痛が勝りましたが、今はこの方法しかないのだと諦めることができて、少し肩の荷がおりたような心持ちです。六月の山野草を・・・紅花ヤマシャクヤクに会える日を夢見て頑張ってきます。
2022.05.08
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新緑が目に優しく、物みな目覚めるような息吹を感じる山へ。雨の降りだし予報は二時間後なので、仲間たちとそれぞれの持ち場へ移動。藪漕ぎしないとお目当てのコシアブラまでたどり着けません。長期間の自宅待機ですっかり鈍ってしまった体、三歩進んでは足元をとられ、また進んでは倒木に躓き、斜面では滑り、跳ね返りの枝でバシッと顔をはじかれてと散々。そんな思いをしても、野山に出て山菜と戯れ、仲間達との嬉々とした時間の共有は至福の時です。一時間後には雨が降り出して、今回は一時間三十分の散策。それなりのコシアブラとモミジガサが採れました。コシアブラといえば天婦羅、そして混ぜ込みご飯。食卓に並べてみると緑色ばかりで、メインになるようなものがありません。そんな時には豚肉薄切りでササッと生姜焼きを作り何とか体裁を整えますが、山菜料理には魚料理が合うようです。今年も野遊びシーズンが始まりました。介護にとられる時間は年々増えていきますが、そこは上手にやり繰りしながら楽しんでいきましょう。私にとって野や山は、自己内省の場であり自己解放の大切な場所です。
2022.04.27
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冬眠していたわけではありません。二月から帰省していて、つい先日自宅に戻りました。齢を重ねる母との生活は困難に向かっていくだけですが、一つ愚痴るとつらつらと繋がって出てきそうなので止めておきましょう。鹿児島で桜の開花宣言が出されているかどうかは確認していませんが、冬だというのに緑濃い常緑樹の中に白々とした山桜が咲いておりました。(真冬でも隆々とした鹿児島の里山を見る度に、北信越の山の清々しさを想い心安らぐ私、故郷の景色というものは必ずしも人を癒すものではなさそうです)実家の庭のつつじの蕾も雨が降るごとにほどけるように膨らんできます。生活リズムも食も違う三週間の辛さは正直に体に出てきて、帰宅した夜眠りに入って、一度も起きることなく目が覚めたら12時間過ぎておりました。それによって肉体的には復活です。ほとんど一年変わることない朝食。やっぱりホッとします。完全に熟成した黒トリュフは、揮発性の香りが薄らぎ醤油を思わせる風味が漂います。自分が作り上げた空間で過ごせることの大切さを、かの国のあの人はどう思っているのでしょうか。国の基本は国民であり、小さなひとつ一つの家庭から成り立っていて、それを壊してしまう権限を持っている人っていないと思うのです。話はそれましたが、ちょっと言いたくなりました。
2022.03.21
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黒トリュフの熟成を促すためにお米の中で保存していたら、青カビ、赤カビ等色んな菌が発生していて、とりわけ真っ白でフワフワの塊の菌がトリュフではなかろうかと、25倍拡大鏡で観察。細い菌糸が複雑に絡み合っていて魅惑的。ほ~んわりとしたいい香り。ネット検索で見つけたものとそっくり。以前ヒラタケ栽培した時の菌も真っ白の塊だったし、もしかして私、黒トリュフの菌の取り出しまでは成功したのかしら。勝手にそう思うと捨てるのが忍びなくて、でも共生してくれるような木はないし・・・昨年はダメもとで「ベンジャミン」の根元に置きましたが、何の変化も無し。他に置けるような鉢植えは「ゴムの木」だけ。(青く見える粒は、肥料)というわけでゴムの木の根元に蒔いておいたら、フワフワとした菌糸が成長して土を覆ってきました。土の上に置いただけでこんなに菌が成長するなら、トリュフはとっくに大量栽培されているはず・・・ということでこの菌は一体何なのかしらと毎日眺めて楽しんでおります。
2022.01.15
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寒くなるにつれ外出が億劫になり、実家で鍛えた足腰がだんだん弱くなっているのを実感。重い腰を上げて散歩することに。散り残った紅葉も、ひと風吹けばサラサラと舞い落ちて足元に積もっていきます。カサカサと落ち葉を踏み、冷たい風の中を歩く時の気持ちって何と表現したらいいのでしょう。少女の頃に戻っていくような、青春の葛藤をまだ少し引きずっているような、それでいてくる冬を穏やかな気持ちで迎え入れようとしているような複雑さが混じりあいます。そんなこと考えながら歩いていたらヒラタケ発見。沢山採れたので、今夜はクリームシチュー。ジャガイモを煮すぎて、ポタージュスープにも思えるような仕上がりになってしまいました。今年も残すところ一か月、あと何回晩秋きのこに出会えるかしら。これからの課題は、体力維持のためにマメに外出することです。
2021.12.03
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二週間ほど母と過ごし帰宅。自宅でゆっくりしていたら、体調不安を訴える母から電話が。またまた十日間を母と暮らして、今月半ば過ぎに自宅に戻りました。そんな訳で、チャナメツムタケやシモフリシメジ採り情報を指をくわえて眺めることに。腑抜けになったような私に、夫が「そういえば、公園にナメコじゃないかと思うきのこが出ていた」と。え~近場にナメコが出るはずはないし・・・でも、もしかしてという欲張り根性がむくむくと出てきて確かめに行くと、立派なオオワライタケが出ていました。成菌だと特徴がはっきりしてきますが、幼菌で雨上がりだったりするとカサがぬめっているように見えてナメコによく似ています。食菌ではありませんが、きのこに触れていくらか元気が出てきました。日本海側や北海道は雪の季節、関東も朝夕は冷え込むようになりきのこ散策は一段落となります。山菜が始まる来春までの数か月、乾燥山菜や冷凍きのこに想いを託して冬を越します。
2021.11.24
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薄暗い森の中で、真っ白な光をまとうような清楚さを見せてくれるギンリョウソウ。夏きのこが出始める頃の目安と思っていましたが、標高がある深山にはこの時期も見られるのですね。ヌメリスギタケの群生。その色合いから、遠くから見ると立ち枯れに黄色い花が咲いたよう。出始めてすぐにハサミムシに入られるので、今は観るだけです。ムキタケの早生タイプでしょうか、掌を広げたほどに大きくなった個体。今回は、冬瓜スープに入れてじっくり味を含ませました。夏きのこが御仕舞いになった寂しさはチャナメツムタケが癒してくれる。苔に隊列を組むように出ている様を見ると、私のきのこ仲間達は「可愛い~」と声を揃えます。今回は、樹上に凛と立つチャナメさん・・・思わず擬人化したくなるような風情です。折れ木の狭い先端に隊列をなすホテイナラタケ。森の中のオブジェとして美しかったので、収穫せずに見置してきました。樹林は、風が冷たくなりカラマツの葉が散り始めました。散策人やきのこ狩りの声が聴こえなくなった森は静まり返り、午後の日差しは日々弱まってきて寂しさが深々と体にしみ込みます。夏から楽しんだきのこ狩りですが、近々帰省するので一旦休憩です。何事もなく今月末に帰宅出来たら、来月はナメコ探し。今季山から貰ったパワーを基にして、実家での諸事に取り組んでまいります。
2021.10.07
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夏から姿を見せてくれるキノボリイグチが、秋めいてきた今頃になって出てきました。行動範囲が狭まってくると、出会える種類が少なくなります。今回は、いつもと違う場所歩き。久しぶりにサンゴハリタケを見つけました。今一番山を賑やかしているナラタケ。地上から、そして倒木や立ち枯れに数種類のナラタケが一斉に出ています。沢山採れたので、佃煮を拵えました。クロカワは数が少なくなったので諦めていましたが、苔に守られたもの発見。柄が長くて虫食いのない上物でした。見つかることなく、よくここまで育ったわね~つい労いたくなるようなオオモミタケが二本並んで出ていました。一本は収穫時に折れてしまいましたが、もう一本は、初めて根元まで掘り出すことができました。まるでゴボウのように、全長40センチほどかな。ここにきて、やっと例年のようにきのこの姿を見かけるようになりました。ナラタケの豪勢な出方を観賞できるのは嬉しいのですが、「残りシーズンは少ないですよ」と言われているようで複雑な気持ちになります。台風が過ぎると山の空気も変わるかしら。これからは、紅葉狩り兼きのこ狩りとなります。疲れているのかな~ですます調のつまらない文になってしまいました。
2021.09.30
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出ない、出ないと言いながらも、前回と今回続けてハナイグチを見ることができました。私が初めて食菌として採ったのがハナイグチ。掌ほどの大きさで全く虫が入っていないもの、「このフワフワ感はアンパンのよう」と観察しました。ハナイグチは思い入れのあるきのこです。やっとナラタケが出てきました。種類が豊富なナラタケ、毎年調べるのですがすぐ忘れてしまって写真のナラタケの名前が分かりません。食べて美味しい種類であることは確か。今回は献菌してきました。こちらはオニナラタケ。これは形状や出方が特徴があるので、一回で覚えることができました。二日後には成長して、ここだけで籠いっぱいの収穫となります。あそこに行けば別の種類のナラタケが、ハナイグチはあの場所に出ているはず、赤松林にはアミタケがと予測しても、最近は膝が笑ってあちこち廻れなくなりました。でも、多少の無理はしてもいいから見つけてみたいのはコウタケ。一度見つけてもらった時の感激が忘れられません。今年も無理かな・・・。
2021.09.27
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ミヤマハナゴケとコケモモに覆われたお気に入りの樹林。何度来ても、その度美しさに心奪われます。まるでナメコのように重なり合ったハナイグチ。カサが開いてない時を見てみたかった。雨上がりのきのこ達は総じて綺麗。カサにヌメリがあるハナイグチのつややかさはお見事。手のひらほどの大きなチャナメツムタケ。こちらもヌメリがあるきのこ。しずくが垂れている姿を表現したいと何枚も撮ったけど、納得の写真はありませんでした。それにしても、チャナメツムタケってこんなに大きくなるんだ・・・ビックリ。樹齢が進み倒木となり、あるいは伐採されて朽ち木となって土に還る。その循環時の環境で発生するきのこの種類がかわります。沢山のクロカワで賑わっていた森も、発生が少なくなってきました。そんな中で見つけたクロカワはとても貴重。虫入りだから・・・なんて贅沢言ってないで有難く頂かなくては。暑さが続いていたかと思うと肌寒くなり、また残暑に見舞われるという気候でしたが、そろそろカラマツが色づき始めて森は秋めいてきました。これからは駆け足で季節が進んで錦に彩られ、風の香りも芳しくなっていきます。ナナカマドが朱色に染まる頃、楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
2021.09.20
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初秋の風が山肌を優しくなでる頃になると、アカショウマ(訂正、サラシナショウマ)の花が一斉に同じ方向を向いて揺れ、辺り一面に甘やかな香りが満ちます。毎年この景色に癒されます。ヤマドリタケの同定は難しくて・・・カサ裏は白くて、柄もカサもしっかりとしています。多分ススケヤマドリタケだと思いながらも不安があり、仲間に写真同定をお願いしました。数人の意見で、ススケヤマドリタケだと同定。参加してくださった皆様、ありがとうございました。きのこが少ない中、テングタケ科のベニテングタケ・タマゴタケ・ドクツルタケなどはちらほらと見かけます。ベニテングタケは前日の雨の影響か、どの個体もカサの白い破片がほとんど取れています。急な崖を登った先には綺麗なホウキタケが。滑り落ちないように片足を木の根元で支えてのパチリ。掘り採ろうとしますが、地中に埋まっている部分が深くて難儀します。水分を含み過ぎて下の方はブヨブヨ、先っぽだけ頂いて、残りは地中に埋めもどしてきました。標高を下げた場所で、今年初見のオオモミタケ。大型のきのこで、地中深くから生えているため完品で収穫するのには根気が必要。今回も下は折ってしまいました。充分に水分を含んだ苔は、山の息吹や風のそよぎ、小鳥の囀りを吸い込んでしまう収音装置のよう、樹林は静まりかえっていました。今季三回ほど同じ場所を歩きましたが、秋きのこの宴はまだ始まらないようで今後に期待です。
2021.09.09
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今は雨が降っていますが、先日の山は小枝を踏むとパリパリと音がするほど乾いておりました。期待薄を覚悟の散策。そんななかでもタマゴタケだけは、幼菌から「もう今日までです~あぁ・・・」状態のものまで多く見かけます。我が家は食べませんので、傘をポンポンと軽くたたいて観賞。採らないきのこほどよく目につく、これはきのこ採りあるあるです。何度見てもその美しさに感嘆するホウキタケ。デジカメで撮っている頃は穂先の焦点を合わすのが大変でした。今のスマホは性能がよくて助かりますが、こうしてアップにしてみると、まだ機能を使い切れてないのがわかります。八月下旬は残暑が厳しくて、きのこにどう影響するのかしらとヤキモキしましたが、九月の声を聴いたとたんに、空から「どん」と秋が降ってきました。昨日からの雨で森も秋めいてきて、色とりどりの賑やかさを見せてくれるでしょう。これからの一か月間、私の心はふわりふわりと森の中にあります。
2021.09.02
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雷が多い年は稲の育ちもよくて、きのこの菌糸にもいい刺激になるとの文章を読んだような記憶がありますが、里の実りがいいと、きのこの出はあまり芳しくないとも聞いた覚えがあります。どちらにしろ、そろそろ頭の中がきのこだらけになってきましたので、少し歩いてきました。春は柔らかな緑と可憐な草花がたおやかに揺れていた花畑、今は隆々と立ち上がる濃緑の中に果実の実り、萩やススキの穂・イタドリの花がすぃ~っと秋風を受け流してゆれています。(ピンボケお許しを)期待だけしかない想いで山に踏み入りましたが、ベニタケやイグチの仲間が無い。厳しい状況でも姿を見せてくれるヤマイグチさえも出ていなくて、ショウゲンジは、この二本だけ。ツガタケは出始めていましたが、たま~にポツリとみつかる程度。あまりに不憫なので、おチビは残して節度ある収穫を心がけました。スギタケの幼菌のとげとげの手触りを確かめ、低木のまだ柔らかいカラマツの葉っぱをモミモミして指に付いた青臭い樹香を嗅ぎながら、此処に居られる幸せを噛みしめてきました。秋が訪れて、大地が雨水を含むと、菌糸たちのうごめきで耕されたかのようにほんの少しだけふっくらと柔らかくなりますが、今回はそのような気配は見られませんでした。それが、毎年少しずつ上がってきている平均気温のせいではないことを祈りつつ早々に山を下りました。というか、数か月ぶりの高山歩き、鈍った体の節々に堪えて長時間歩けなかったという理由もあります。残暑がぶり返していますので、少し涼しくなり秋雨前線によるお湿りが地温を下げた頃、また出かけようと天気予報を見ると、暫くは雨が降らないようで、今年の秋きのこの始まりはやや遅れるような気がします。
2021.08.26
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きのこ始めは、毎年ベニバナ山芍薬に挨拶してから。現地は、下草や灌木が刈られてて去年までの景色が一変しており、望み薄かなと心配しましたが、健気に咲いておりました。蕾・咲き始め・花びらの中で種子ができているものまで様々な美しさを観賞して、山散策シーズンスタートいつもは観察するだけのマツオウジですが、虫食いのない完璧な形につい手が出てしまいました。10年ぶりの「マツオウジご飯」予定。今回一番見かけたのは、ウスヒラタケ。倒木にも立ち枯れにも、数メートル歩けばウスヒラタケに当たる・・・というほど。こちらも今までは観るだけでしたが、プリプリの幼菌の魅力とあまりにも沢山あるので、プチプチと摘み採ることに。丹念に虫チェックしたたっぷりのウスヒラタケはお味噌汁の具となり、夫の夕食に。味わいは、ヒラタケの旨味に共通しているそうです。梅雨時の樹林は、地面にたっぷりとしみ込んだ水分に、土や枯葉、朽ちた樹々の香りを含ませて、目に見えるかの如く蒸散させ、咲き始めた蔓アジサイやノイバラの甘い香り、下草の息吹、樹木からの香気とともに風となって体を包み込んでくれます。来週も癒しを求めて・・と思っておりましたら、火・水曜日は車検だと、週末はワクチン接種の予定。暫く山散策はお休みかな。
2021.06.24
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実家庭の花の季節は終わりつつあり、紫陽花だけは咲いていましたが、母が剪定しすぎて今年は迫力に欠けます。空いているスペースがあると何かしら植えていくために、今回も草取りするのが大変でした。紅色のアナベルは咲いていましたが、白はまだ蕾でした。車にての移動で、行きは休憩数回、仮眠なしで16時間。帰りは休憩数回、仮眠1時間20分で18時間。やっぱり鹿児島は遠い。しかも雑用が多くて、予定を終わらすことができませんでした。良き心構えを持って助手席に座りましたので、穏やかなロングドライブ。飛行機を使う時とは比べられないほど体が楽で、不満を言うことなく運転してくれた、夫には感謝・感謝です。
2021.06.14
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最近の天気は不安定で、雨が多い。天気予報とにらめっこして、「晴れ」と思われる先日山へ。残雪や新緑が目に眩しく、空気が綺麗な高原を歩いていると、体の芯が浄化されていくようで元気が出てくる。今まで目にしていた、ちまちまと出てくるコゴミは何だったの!見渡す限りのコゴミ畑。一か所じゃなくて何か所も。採りごろは過ぎていましたが、その姿の美しいこと。最近「赤コゴミ」の味わいを覚えたので、まだ採れるようなものもありましたが観るだけ。因みに「赤コゴミ」は、細いのを一握り収穫。いつか太いものを観てみたいです。今回の山歩きは、「山菜、あったらいいなツアー」。新緑を楽しみ山から力を貰う、というのがコンセプトでした。仲間とランチを楽しみ、十分楽しむことができました。山菜もいよいよ終盤、これからは夏きのこを夢見て、生活の諸事に取り組みます。
2021.05.27
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地元の山々は日々緑影が濃くなってきましたが、大好きな「ここ」は若葉の薫風が気持ちよく心身を満たしてくれます。黄色いフキノトウがまだ残っていますが、今回は採取せずに見置き。数か所のマイポイントの中で、ヨブスマソウを見ることができるのは、ここだけ。風味が強いので好みが分かれますが、余韻が残るような味わい深さがあります。調べてみると、北国で採取されているものとは少し違う亜種のイヌドウナのようですが、味わいに変わりはないようです。雪解け水が滴る崖のイワウチワ。ショウジョウバカマが咲き終わる頃に、可愛い花を見せてくれます。人に出会わないように、夜明けとともに山道を歩き(基本山に入らず、山道の脇で採ります。それでもダニに刺されてしまいました)昼には自宅に戻るというやや強行軍。採れた山菜は、コシアブラにゼンマイ・ウド・タラの芽等。山フキはまだ小さくて、ワラビは出ていませんでしたが、満足の散策。因みに、山道で出会った人は五人でした。
2021.05.16
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新緑の中を流れる雪解け水。いつもなら周りの斜面に残雪があるのですが、今年はすっかり解けています。ぬかるんで日当たりがいい場所のショウジョウバカマ。いつ見ても、花色と姿の愛らしさに見惚れます。少し場所を変えて、お気に入りの散策コースへ。林道歩きだけですので採れる山菜は少なめ、その中でも雪解けフキノトウだけは外せません。タイミングを合わせるのが難しいのですが、なんとか間に合って黄色いフキノトウ収穫。同じ思いの人たちがいるようで、摘み跡が多くありました。採りごろのコゴミ。初めてコゴミを食べたのは調理の手伝いをした21歳の時、富山でした。市販されているサイズの二倍もあるような大きさで、どこかナッツの風味に感激したことをはっきり覚えています。先に出てきた胞子葉に守られるように出てきたゼンマイ。採れた当日に下処理するゼンマイは、採れすぎると疲れた体にとっても堪えます。今回はそんな心配も無用の、適度な収穫。今日は干し上げるつもりでしたが、あいにくの曇り、いま小雨も降ってきて室内干しに。山で採ってきたのに、揉みながら干していくにつれ海藻の香りがしてくるのが面白くて、好きな手仕事です。やや標高があるポイントは、新緑も芽だち始めたばかり。数か所で見たコシアブラ・タラの芽は爪の先ほど、山ウドは芽も出ていなくて、蕗も葉っぱが薄紫の小さいものばかりで、種類を楽しむには二週間後かな。
2021.05.07
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今年の雪解けは早かったようで、森の中は残雪と地面のまだら模様。少し標高を下げます。雪解け水と前日の雨を集めた川は、怖いほどの水音をたてて流れ下ります。写真の場所は、穏やかな支流の流れ。毎年観ていたアズマイチゲはまだ咲いていませんでした。昨日まで雪の下に隠れていたフキノトウの色は、紫色の袴をまとったような黄色。二時間も日差しを浴びると、みるみる薄緑へと変わっていきます。残念ながら、「雪とエノキタケ」の写真は撮れませんでした。先客があったようで、目ぼしい倒木には採取の形跡が。今年初の本格的きのこ狩りとしては、何としても籠いっぱいに採りたい。腰痛と膝痛をこらえながら、食べる分は収穫できました。自宅を出て北上すると、季節が逆再生されるかの如く、緑から薄っすら萌黄色へ、そしてまだ芽吹き前の枝だけの森へと景色が変わります。里を走ると、しだれ桜やムラサキハナナ、民家の庭先にはチューリップや芝桜等色とりどりの花が咲き、何一つ無駄のない日本の美しさに目を瞠ります。早朝に出発して帰宅は昼過ぎという、直行直帰の山菜取り。ただ、寄り道しないということは、どこにもお金を落とさないということで、こんな日々が続くといけないなぁと考えてしまいました。
2021.04.19
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農協直売所で、旬のタケノコを購入。一本¥1.300なり。タケノコ料理に欠かせない「木の芽」は、野原で調達します。掘りたては柔らかくて、甘い香り。先ずは、「タケノコ混ぜ寿司」と「木の芽和え」でいただきました。まだ自粛の日々が続きそう。体を動かさないと頭の回転も鈍くなるみたい・・・。コシアブラが採れる頃は、遠出して思いっきり動き回りたいです。
2021.04.11
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桜色に染まる山里。こんな景色に出会うと、いつか愉しむ人々のことを想って植えてくれた先人の思いやりを感じ、胸が熱くなってきます。今回のスミレは群生。アップも撮ってくればよかった。こんもりと水辺を縁取るクレソンには花芽が。以前は収穫する人を見ましたが、今は観賞されるだけのようです。スミレを辿って道路わきの斜面を登って行ったら、ゼンマイを発見。でも胞子葉ばかりで、収穫できませんでした。あと3~4日後が楽しみですが、先客がいるかも。重い腰をあげて観桜ドライブに出かけたら、春爛漫の野にはツクシ・ノビル・ノカンゾウ・ワラビ・ゼンマイが出揃っていました。タラの芽は旬が過ぎていて、収穫してきたのはワラビだけ。次は雪解け後の山歩きですが、体が重くてどうしましょう。
2021.04.04
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桜の散り始めが今年は早いような。ここを散歩している時に人に出会うことは少なくて、贅沢に春景色を独り占め。木陰に咲くスミレの花色は薄いように・・・おもう。5分も歩けば終わってしまう小道には、花々の香りを混じり込ませたもったりとした「気」が満ちています。見つけました、花びらで飾られた春の使者。この冬は、近場でエノキタケを見つけられなかったので、このアミガサタケが特別に愛らしくて撮影に力が入る。映像を早回しするかのように木々が芽吹き、花々が咲き、私の体内時計はついて行けません。美しい季節というものは、ゆっくりと過ぎていってもらいたいものです。余談・・・スマホをタテにして撮った写真は、大きくてブログに張り付けた時のバランスが悪い・・と今回気づきました。おばさんがスマホを持つと、いろいろ大変です。というか、気づくのが遅い!
2021.03.30
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先日採れたクレソン、サラダにするだけでは物足りなくて・・・。山菜混ぜすしにたっぷり散らして、クレソン寿司となりました。甘辛く煮た、椎茸・ゼンマイ・人参にほろ苦いクレソンの相性が素晴らしくて箸が止まらず、二回分作ったのに全部食べてしまいました。これは興味のある方にはお勧めです。簡単白和え風(豆腐をすりつぶしていない)にも、クレソンとゼンマイ。これも初めての組み合わせでしたが、茹でたクレソンは苦みが少なくなるので、生のものと半々で混ぜたほうが風味が引き立つかな・・・次回はそうしましょう。採取した時、引き抜いたら根っこごと一株採れてしまったものがあり、それがあまりにもこんもりと可愛らしいので食べてしまうには惜しくて、観葉植物として愛でることにしました。毎日水を替えて、時々霧吹きでシュッシュ。何日この形を保ってくれるでしょうか。元気がなくなったら新芽だけ採取して、元の水辺に戻します。向かって左側は冬越しのために家に入れたマンジェリコン。毎日少しずつハーブティとしていただいています。きのこ話題が無くて寂しい日々ですが、あとひと月するとアミガサタケや春シメジの出る頃。どちらも最近は観るだけのきのことなりましたが、それでも「ある」というだけで元気が出てきます。今日の雨が、山菜やきのこを育んでくれているようです。
2021.03.08
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揺らぎを伴うような空気と、命の息吹を運んでくるような三月の風。それらが、のっそりとだらけていた私に刺激をくれました。脂肪と一緒に蓄えてきた毒素を出すには山菜が必要、ということで重い腰を上げて野山へ。咲き始めのスミレやシダの芽立ち、朽ち木についたカワラタケを鑑賞しながらの久しぶりの散策は、体にかかる負荷と新鮮な空気が心地よくて、歩いているだけで浄化されていくよう。山裾せせらぎのクレソン。今季初めての春の苦みはクレソンとなり、山盛りサラダでいただきます。花粉が多くて、日陰には寒さも残っているからか出会う人はまばら。フキノトウがお目当てでしたが、見つかるのは民家が近い場所なので見るだけ。諦めていたらクレソン発見。桜が咲きだすとワラビやシオデ、連休の頃は遠方にゼンマイや山ウドが出始めますが、なにやら緊急事態制限が延長されるような・・・。せめて連休ごろには事態がよくなりますように。
2021.03.04
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暮れからの母との生活はそれなりにいろいろありまして、座る間もなく動いてきました。今回気づいたのですが、「座る間もなく動く」って、もしかしたら一種の病気かしら。でも、自宅に居る時は適度な行動生活ができています。よ~く考えてみました。これは母からの一種の洗脳ではないかしらと。「じっとしている暇があったら何か仕事を見つけて動きなさい」、私が小学校低学年の頃から母が私にかけ続けた言葉です。母と暮らすと、この言葉から逃れられない私、いまだに母の承認が欲しいのかも。「母と娘」って難しいな。面倒な話題から入ってしまいましたが、タイトルの「欲して・・・」はそのことではなくて、久しぶりの自宅での朝食時のこと。オムレツを作りながら「え~と何か足りない」そうだ黒トリュフ、確かまだお米に埋まってたはず。スライスしていると何とも幸せな香りに包まれたのです。先月「トリュフご飯」の強い香りに参ってしまったのに、今朝のスライスをかけたオムレツとべーコンは馥郁たる香りに包まれて美味しいこと。ここで「トリュフの良さが何なのか分からない」と言っていた前言を撤回します。映画「マタンゴ」のように、いつの間にかきのこの魔力(今回はトリュフ)に魅せられたようです。まだ先の事ではあるけれど、今年もトリュフ掘り頑張ります。三か所ほどの場所を捜し歩きましたが、自分では見つけられず、菌友のお力添えを頂くことになりそうですが。明日の朝も楽しみ~
2021.01.17
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今年の雪は遅そうなので、数日前に締めのナメコ採りへ。ナメコ発生ポイントをあまり知らないし熊も怖いので、道路わきの森を「あれば、いいな」くらいの気持ちで歩いてきました。出始めや老菌、どちらも見ることができて、ヒラタケ・クリタケも採れ、今年最後のきのこ狩りは満足のいくものとなりました。十二月も半ばにさしかかり、正月を母と過ごすための帰省が近くなってきました。今年は確か五回目の帰省、通算すると五か月ほど母と過ごしたことになる。こんな生活を十二年ほど続けていて、夫には申し訳ない気持ちでいっぱい。あるべき場所で咲く野の花たちのように、難しく考えずに日々の生活を続けていこうと自分に言い聞かせる日々です。
2020.12.13
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菌友に誘ってもらって収穫してきた黒トリュフ。こうして並べてみると美しい。私のモットーは「美しくあれ」なので、いつまでも眺めていられる。あっ、「美しくあれ」というのは、「美は万物に宿る」と思っているからで、美人とかイケメンとは全く関係ありません。人の所作や言葉使い、考え方・佇まい等内面からにじみ出る事柄に美しさを見出すことはよくあります。前置きがくどくなりました。このトリュフは一か月以上前に収穫したもので、いい状態でまだ半分ほど残っております。熟成を待つには、長期に保存するには?と調べてみると、お米に埋めておくのがいいとのことで、密閉容器の中でお米に埋めて眠らせております。さて、半分ほどに減ったので容器を取り換えることに。使っていたお米は三カップほど。しっかりとトリュフの香りを吸収したそれはとっても匂います。これを捨てるわけにもいかず、試しに炊いてみることにしました。おかずは、山採りヒラタケ入りの八宝菜・塩サバの焼き物・ナメコのお味噌汁・春に作り置きしていたキャラブキです。あとはご飯の炊きあがりを待つだけ。「うん?臭い」「やっぱり、匂ってきたね」とほのぼのと話していたら、それはますますひどくなってきて、家じゅうに広がっていきます。炊きあがりの頃はピークに達して、「これは日本住宅の匂いじゃない、ヨーロッパの国のキッチンってこんな匂いかな」「なんだか銀杏を踏み潰した林の匂いにも似ているね」とのんきな私達。では炊飯器オープン。「うっ、臭っ」蒸気で飛んでしまうと思っていましたが、しっかり残っております。「どうする、冷蔵庫の冷やご飯チンする」迷いましたが、炊いてしまったからには食べるしかありません。これも経験です。口にしたご飯は、なんとなくねっとりしていて(一か月以上かけてトリュフの水分がしみこんでいたので)ふっくら感は無し、色も銀シャリには程遠くて薄っすら黄色みを帯びているよう、用意していたおかずとの相性は最悪でした。食事の後、窓を全開にして風を通したことは言うまでもありません。残りご飯は、しっかりチーズを効かせた即席ドリアにするつもりでしたが、カレーなら匂いも気にならないかもと今日のお昼に、でも、その匂いはカレーをも超えていました。昨日から今日にかけて、何度「臭っ」と言ったでしょうか。収穫したものの、あるいは頂いたトリュフがあるけど匂いがイマイチ分からないの・・・という方、こうしてご飯を炊き上げてみてください。その香りがどういうものなのか、よ~く分かります。オムレツやパスタに使って、「ほんのり香るけどよく分からないなぁ」という使い方が正解だったと、今回分かりました。残りのトリュフは視覚に訴える食材として、上手に使っていきます。
2020.12.11
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