初夏になると、3~5つに裂けて縁に細かな刺状の鋸歯のある葉をつけた茎先に、魚の小骨を絡み合わせたような珍しい苞葉が出て、晩夏から秋に白い花が咲きます。
9月24日の誕生花は、雌雄異株の花が清楚な無病息災を祈願する山野草、オケラ(朮)。
花の名は、古名のウケラが転訛したもので、ウケラは古語の蓑(みの)で、3つに裂けた葉の形を蓑に見立てたという説があります。
また、魚骨状の苞葉を竹で作った川魚を捕る籠の筌(うけ)に見立てて、複数つくことから等(ら)をつけたという説などもあります。
花言葉「金欠病」は、一文無しになるという意味のオケラになるからきているのでしょう。
オケラは、昆虫のケラが前から見ると万歳をしているように見えることから、一文無しでお手上げ状態になった姿に見立ててつけられたそうです。
また、植物のオケラのことで、根の皮を剥いで薬用にされるため、賭博に負けて身ぐるみはがされることにたとえたという説もあります。
めしべの花柱が飛び出しているので雌花
オケラの乾燥した根茎(白朮)は、京都祇園の八坂神社の朮祭りの火や元旦の朝に飲む屠蘇酒に、無病息災を祈願して用いられています。
花言葉「親しみやすい」は、ユニークな花の姿をしていますが、万葉集に詠われ、山菜としても人気があり、屠蘇酒などで昔から親しまれてきたことからつけられたのでしょう。
オケラが「山でうまいものは、オケラとトトキ、嫁に食わすは惜しゅうござる」といわれていると聞き、何度か植えましたが、食べるほど増えてくれず、今年初めて花がひとつ咲きました。
キク科オケラ属、耐寒性多年草、原産地:日本、朝鮮半島、中国
オケラ(朮)の花言葉:親しみやすい、金欠病。
オケラ(朮)の誕生花:9月24日、10月31日
流通時期:ポット苗を秋に見かけます。
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