晩秋から冬に、束になった平たい線形の葉の間から伸びた花茎の先に、小さな白い杯状の副花冠をもった純白の花が次々と房状になって咲き、清々しく香ります。
1月2日の誕生花は、寒さの中で香り高く咲くカンザキスイセン(寒咲き水仙)の清楚な花、フサザキスイセン(房咲き水仙)。
花の名は、1本の茎に花が房になって咲くことから名づけられました。
スイセン(水仙)の名は、漢名を音読みしたもので、仙人は天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙という中国の古典に由来し、水辺で咲く姿を仙人にたとえてつけられました。
スイセンの属名Narcissusは、神話のナルキッソスの名に由来し、水辺であたかも美しい自分の姿をのぞき込むようにうつむき加減に咲くことからつけられています。
ナルキッソスのスイセンはフサザキスイセンともクチベニスイセン(口紅水仙)ともいわれています。
花言葉「自己愛」「うぬぼれ」は、ナルキッソスが泉に映った自分の姿に見惚れて恋をしたというギリシャ神話からきています。
花言葉「記念」「思い出」は、花首を少しかしげて咲く花の姿が美少年ナルキッソスの面影を伝えていることからつけられたのでしょうか。
フサザキスイセン(Narcissus tazetta)は自生地の地中海沿岸地方からシルクロードを経由して中国、日本へ渡来し、副花冠が黄色いニホンスイセン(日本水仙)の基本種です。
種小名のtazetta はイタリア語の小さいコーヒーカップで、かわいいカップの形をした副花冠の形に由来しています。
庭のフサザキスイセンは年によって咲き始める時期は違いますが、お正月頃によくニホンスイセンと一緒に咲いています。
ヒガンバナ科スイセン属、晩夏~秋植えの耐寒性球根、原産地:地中海沿岸別名:カンザキスイセン(寒咲き水仙)
フサザキスイセン(房咲き水仙)の花言葉:自己愛、うぬぼれ、思い出、記念。
フサザキスイセン(房咲き水仙)の誕生花:1月2日、3月1日
流通時期:球根を夏~秋に見かけます。
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