晩秋から早春に、先が尖って縁にギザギザのある葉の間に、花弁が合わさった筒状の一重の小さな白や紅色などの花がひっそりと咲きます。
11月30日の誕生花は、千利休が愛した一重の趣深い花、ワビスケ(侘助)。
花の名は、千利休につかえて、この花を丹精こめて育てた庭男の侘助にちなんで名づけられました。
ワビスケは加藤清正が朝鮮出兵のとき持ち帰ったとも、侘助という人が朝鮮から持ち帰ったともいわれていて、利休の「侘び数寄」が転訛したという説などもあります。
ワビスケはツバキ(椿)とチャノキ(茶の木)の交雑種で、ツバキと同じように、花弁が散らずに花がポトリと落ちます。
花言葉「静かなおもむき」は、花の少なくなる晩秋から早春にかけて、閑寂な風趣を引きたてる茶花の一つであり、ひっそりと奥ゆかしい花の風情からつけられたのでしょう。
花言葉「控えめ」は、筒咲きの一重で、葉に隠れるようにつつましく咲く小輪の花からつけられています。
ワビスケは花弁が開ききることなくポトリと落ちてしまい、おしべが退化してほとんど実をつけません。
ワビスケの園芸品種には、シロワビスケ(白侘助)、紅色の花弁に白い斑が入った極小輪のコチョウワビスケ(胡蝶侘助)、淡いピンクの小輪のスキヤワビスケ(数寄屋侘助)などがあります。
ツバキ科ツバキ属、常緑低木、原産地:中国、朝鮮半島
ワビスケ(侘助)の花言葉:控えめ、静かなおもむき、簡素。
ワビスケ(侘助)の誕生花:11月30日
流通時期:苗木を秋~春に見かけます。
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