晩春から初夏に、雪解け水が山の湿地や湿原に流れ込むと芽を出し、葉の間の中央から伸びた花柄の先に、大きな純白の花(仏炎包)が咲き、長楕円の葉が大きく広がります。
2月26日の誕生花は、山間に遅い春の訪れを告げて群生して咲く白い花、ミズバショウ(水芭蕉)。
花の名は、水辺に生え、花のあとに大きく成長する葉がバショウ(芭蕉)に似ていることから名づけられました。
ミズバショウの花は、葉が変化した白い仏炎苞(ぶつえんほう)が円柱状に集まった小さな黄緑色の花(肉穂花序)を冷たい雪解け水から守るように包んでいます。
花言葉「変わらぬ美しさ」は、雪解けの季節に毎年姿をあらわす白い妖精のような美しい花からつけられたのでしょう。
花言葉「美しい思い出」は、雪解けの水が流れる湿原の水のほとりに立って、澄んだ水に点々と浮かぶ白い幻想的な花の一度見たら忘れられない美しさからつけられたのでしょう。
中学校で、夏の思い出(作詞:江間昌子、作曲:中田喜直)を歌ったとき、見たことがない尾瀬の白いミズバショウの花の姿が目に浮かぶようで、花と湿原の名に心をとらえられてしまいました。
夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 遠い空
霧のなかに うかびくる やさしい影 野の小径水芭蕉の花が 咲いている 夢見て咲いている水のほとり
石楠花色に たそがれる はるかな尾瀬 遠い空
春の刺巻湿原のミズバショウは雪解け水の中で一斉に咲き始めていました。初夏の尾瀬では、雨に煙る中で白く群生するミズバショウがどこまでも広がっていました。
サトイモ科ミズバショウ属、耐寒性多年草、原産地:北アメリカ、アジア別名:カンノンバス(観音蓮)
ミズバショウ(水芭蕉)の花言葉:美しい思い出、変わらぬ美しさ。
ミズバショウ(水芭蕉)の誕生花:2月26日、5月3日
流通時期:早春にポット苗を見かけます。
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