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2007.02.23
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カテゴリ: アメリカ映画
16.守護神

■製作年・国:2006年、アメリカ
■上映時間:139分
■鑑賞日:2月23日 渋東シネタワー(渋谷)
■公式HP: ここをクリックして下さい
□監督:アンドリュー・デイヴィス
□製作:ボー・フリン
□脚本:ロン・L・ブリンカーホフ
□音楽:トレバー・ラビン
□主題歌:ブライアン・アダムス「Never Let go」
キャスト

◆ケヴィン・コスナー(ベン・ランドール)伝説の救難士
◆アシュトン・カーチャー(ジェイク・フィッシャー)元高校の水泳王者で救難士を目指す
◆二ール・マクドノー(ジャック・スキナー)水難士を養成する「Aスクール」のコーチ
◆セラ・ウォード(ヘレン・ランドール)ベンの妻で現場第一主義の夫に一方的に別居を告げる
◆ブライアン・ジェラーティ(ビリー・ホッジ)Aスクールには3度目の入校。気が弱くて卒業出来ない。
◆ボニー・ブラムレット(マギー・マグローン)兵士達の憩いのバーの経営者兼シンガー
◆メリッサ・サージミラー(エミリー・トーマス)ベンが訓練中に親しくなった地元の教師
◆クランシー・ブラウン(ウィリアム・ハドリー)ベンの上官である基地の司令官

【この映画について】
軍隊を扱った映画では海兵隊や海軍や陸軍、そして警察関係のは数多く存在するが沿岸警備隊所属の海難レスキューで危険な任務を担うレスキュー・スイマー(救難士)を題材にした、熱いドラマ。
ケヴィン・コスナー演じる200人以上の命を救った伝説のレスキュー・スイマーと、アシュトン・カッチャー演じる高校の元水泳チャンピオンで新人レスキュー・スイマーの二人の関係を中心に、男と男の絆、命を救う事の意味、そして人命救助に命を懸ける男たちの姿を描いていく。
ケヴィン・コスナーは伝説の男を渋みの増した演技で表現。一方のアシュトン・カッチャーは若々しく苛立ちを表に出した演技を見せてくれている。以外の所では兵士達の憩いのバーの経営者兼シンガーのエミリーを演じるボニー・ブラムレットは、その昔、1960年代後半から1970年代前半に掛けて「デラニー&ボニー&フレンズ」でエリック・クラプトン、ジョージ・ハリスン、デイヴ・メイスンなどと共に活躍していたシンガーだ。
【ストーリー(ネタバレなし)】
アメリカ沿岸救助隊アラスカ州コディアック基地に所属するレスキュー・スイマー(救難士)、ベン・ランドール。200以上と言われる命を救った伝説的なスイマーだった彼だが、ある任務で相棒を目の前で失い、心に深い傷を負ってしまう。
仕事一筋で子供がいない彼に対し妻ヘレンから別れを告げられ、失意に沈むベン。そんな重い気持ちの彼を察し、司令官のハドリーはごねるベンへ半ば強引に一時現場を離れ、レスキュー隊員を養成する学校・Aスクールに教官として赴任する事を決められてしまう。ただし、彼は赴任にあたって自分のやり方で教える事をハドリーに承認させたのだった。
そしてそこで元高校水泳チャンプの訓練生、ジェイク・フィッシャーと出会う。ジェイクを始めとする訓練生たちに対してベンは、従来の学校での教育方針とは異なり「実戦で役立つ」訓練方法を採用する事を求め、ついてこれない生徒達には容赦無く「失格」を言い渡し退学させる厳しさを打ち出していく。
男女を問わず毎日脱落してゆく生徒達の中にはジェイクや3度目の入校のビリーも含まれていた。そんな或る日、息抜きに夜に町へ繰り出しバーで発散をしていた生徒達が、バーでナンパをけしかけてジェイクは町で小学校教師をするエミリーに声をかける羽目に。生徒たちの目的を見抜いていたエミリーはジェイクを軽くあしらうのだったが、何とか後日デートの約束を取り付ける。しかし、二人の仲が緊密になるにつれジェイクは規律を破りベンに大目玉を食らう。
ジェイクの類稀な才能を見抜いていたベンは、彼の心の中に何か他人には言えない悩みを抱えていると推察する。そしてジェイクが町のバーで海軍兵士らとトラブルを起こし乱闘騒ぎを起した帰りに事務室で事情を聞く。そこで、ベンとジェイクは二人が共に避けて通る事が出来ない心の悩みを抱えている事を知る。
この日を境にジェイクはこころを入れ替えて仲間達とともに卒業を目指し厳しいベンの訓練に耐えていく。鬼教官のジャックのしごきにも耐え、ビリーも殻を破り無事に卒業の日を迎えた。

さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。

2.ベンは相棒を失った事故で悩んでいた。その悩みは彼をどう苦しめていたのか?
3.妻ヘレンとの仲は修復出来るのか?
4.ベンが悩んだ末に下した彼自身の進路とは?
5.ジェイクは果してベンを越える一流の救難士になれるのだろうか?

等を中心に是非映画館でご覧下さい。
【鑑賞後の感想】
この映画のことは昨年ヒットした邦画の「Limit Of Love 海猿」に例えている評論があるが全く違うと最初に強調しておく。 「海猿」は私に言わせれば「ポセイドン・アドベンチャー」(ポセイドンとは違います!)の「日本版」です。
「守護神」の題名の意味はラストのエンド・ロール直前にその意味が分かる。この映画は最初は「トップ・ガン」のように厳しいトレーニングと酒場での息抜きと恋と言ったパターンで進んで行く。所々不要なシーンもあるのだが、徐々にベンとジェイクが抱えている心の中の葛藤がテーマとしてクローズアップされていく。
一度は体力的な衰えを表向きの理由で辞めたものの、自分にとっては何が一番大切なのかを探す生活に冒頭するベン。一方で、前途有望なジェイクは溌剌と仕事をこなし師匠であるベンの域に迫ろうと努力する。
ラスト・シーンは考えさせられるが、それを受けてジェイクが取った行動の方にもっと驚いた。こうしたラストになるとは想像していなかった。
ケヴィン・コスナーの映画って久し振りにみたが、伝説の救難士ベンの颯爽とした姿や悩む姿を見事に演じていた。こうした演技が出来るのだから、彼の出演作はこれを気に再び増えるよう期待したい。
【自己採点】(100点満点)
79点。 中間部で多少中だるみと不要と思えるシーンがあった。それを除けば80点を越えていた。

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Last updated  2007.02.24 00:02:43
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