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2007.06.11
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テーマ: Jazz(1972)

pilgrimage 【曲目】
1.The Mean Time

3.Anagram
4.Tumbleweed
5.When Can I Kiss You Again?
6.Cardinal Rule
7.Half Moon Lane
8.Loose Threads
9.Pilgrimage

※Written By Michael Brecker


【プロデューサー】


【参加ミュージシャン】
Michael Brecker(Tenor Sax)
Pat Metheny(Guitars)
Herbie Hancock(Piano)1,5,8,9
Brad Mehldau(Piano)2,3,4,6,7
John Patitucci(Bass)
Jack Dejohnette(Drums)


【マイケル・ブレッカー、一音入魂の遺作!】
マイケル・ブレッカーが白血病が原因で1月に亡くなった と聞いたときは本当に驚いた。その時、彼が病に冒されながらもレコーディングをしていた作品が3月下旬にも発売されると報道されていたが、結局発売は当初のリリース予定より遅れて5月下旬に発売となったのがこの作品だ。

録音は昨年の8月にNYで行われた。マイケルの体調はやはり想像以上に悪かったようで、まさに寿命を削ってでもこの録音に賭けていたのだと私は想像する。
この録音に際して集められたメンツはまさに彼の長いセッション生活で培った人脈のなかでも、大物ばかりの実力派ミュージシャンで何の説明も要さない。
ギターのパット・メセニーはグラミー賞の常連でマイケルのアルバムのプロデュースも担当した経緯があり、今回のアルバムでも4人のプロデューサーの一人として名を連ねている。
ピアノはハービー・ハンコックとブラッド・メルドーの2人がこなす。ハービー・ハンコックは1,5,8,9曲目を担当し他の曲ではブラッド・メルドーが弾いている。ブラッド・メルドーはパット・メセニーとの連名でアルバムを発表しており、今回のセッションもパットの推薦だろうか?
ベースのジョン・パティトゥッチ、ドラムスのジャック・デジョネットもセッション経験豊富なミュージシャンで過去のマイケルとのセッション歴からマイケルを支えるに相応しい人物がここに揃った。

これだけのメンバーが揃ったことでマイケルをバックアップするには充分すぎるメンバーだ。メンバーたちも当然マイケルの体調のことは知らされていただろうから、 各人が魂を込めて演奏しているのがスピーカーを通して感じ取れる。
マイケルはこの作品ではジャズ色を強く出したかったようだ。 「Ballad Book」なるアルバムでは「大人の演奏」に終始していたが、この遺作となったアルバムでは大物を従えジャズで勝負してきた。若かりし頃のような「超絶プレイ」は影を潜めているが、 病に冒されながらもベストのプレイを精一杯聴かせてくれた 一枚だ。


【各曲の感想】
1.The Mean Time
いきなりマイケルのご機嫌なソロで始まる。まるでブレッカー・ブラザース時代の演奏を聴いているような錯覚に陥る、とても死期が迫っているとは感じさせないプレイだ。中間部でパット・メセニーのソロが入り、ハービー・ハンコックの流れるようなソロが続く。そして最後はやはりマイケルのサックスで締める。ジャック・デジョネットのドラミングも確実に「ジャズ」を刻んでいる。
2.Five Months From Midnight
1曲目よりは多少落ち着いた曲調で、マイケルのサックスもそんな曲調を反映している。ここでのピアノはブラッド・メルドーでハービー・ハンコックの流れるようなプレイとは異なり、一音一音鍵盤を叩くような(適切な表現ではないかも)演奏である。
3.Anagram
マイケルの入魂ぶりが伝わってくるような演奏だ!一体どこで息継ぎしているのか不思議だ。パット・メセニーのギターソロも秀逸。
4.Tumbleweed
滑らかにポップなフィーリングで入っていったマイケルのソロも、段々と熱を帯びてブロウしまくる。前半2分後半位にジャック・デジョネットのドラムスとブラッド・メルドーのピアノの「バトル」が展開されるのに注目。
5.When Can I Kiss You Again?
ここで一転して「静」の世界に突入する。2001年作品の「Nearness Of You~The Ballad Book」のような感じがするフュージョンぽいサウンドだ。3分頃のパットのギターソロはこの曲を良く理解しているし、そこから続くハービー・ハンコックのピアノ・ソロも流石だ。ホテルのバーラウンジから夜景を眺めてBGMとして流れてきたら最高ですね。
6.Cardinal Rule
ここではマイケルのソロを中心にバックのメンバーと一体となった演奏が堪能出来る。
7.Half Moon Lane
ここでも「静」のイメージの曲だが、マイケルのサックスはジャズを弾いている。
8.Loose Threads
マイケルのソロとハービー・ハンコックのソロが聴き所。ハービーの指先から弾かれる鍵盤には魂が一音一音に込められている。バックでしっかりと支えるジャック・デジョネットのドラミングも見事だ。
9.Pilgrimage
これがタイトル曲。最後までマイケルのサックスには魂がこもっていた。

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Last updated  2007.06.12 00:36:31
コメント(2) | コメントを書く


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涙。。。  
KANI2008  さん
マイケル・ブレッカーは本当に好きでブルーノート東京にはよく聴きに行きました。
ステージでの彼のプレイは凄かった!!
サックスという楽器のあり方を変えてしまったかのような演奏は他の人には真似出来ません。

ある日はドラムの方が体調崩したので、ご自分でドラムを叩く!なんて事(サービス?)もしてくれました。

あの演奏がもう聴けないと思うと本当に残念極まりないです。
ちょうど5月20売りのスイング・ジャーナルの今月の特集が彼なので是非お読み下さい。

そういえば彼が亡くなった日にSJ誌の方と
「お互い、今日は家で酒飲みながら彼のアルバムを聞いて偲ぼう」と言ったのを思い出しました。。。
(2007.06.12 13:00:34)

Re:新譜レビュー18~マイケル・ブレッカー「Pilgrimage」(聖地への旅)(06/11)  
kintyre  さん
>KANI2008さん、こんばんは
KANIさんはマイケル・ブレッカーが好きでしたね。彼のステージを聴けたのは財産ですね。
SJ誌「立ち読み」しましたよ。今回のアルバムは死期を間近に迎えているとは思えない「一音入魂」のプレイが、聴き手にもビシビシ伝わってきましたね。
そんなマイケルのプレイを最大限に引き立てている、パット・メセニーやハービー・ハンコックのプレイにも賞賛されるべきでしょうね。 (2007.06.13 23:07:05)

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