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2007.06.26
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カテゴリ: アメリカ映画
47.プレステージ

■製作年・国:2006年、アメリカ
■上映時間:130分
■鑑賞日:6月23日、新宿アカデミー(歌舞伎町)
■公式HP: ここをクリックして下さい
□監督・脚本:クリストファー・ノーラン
□脚本:ジョナサン・ノーラン
□製作:エマ・トーマス、アーロン・ライダー
キャスト

◆ヒュー・ジャックマン(ロバート・アンジャー)下積みを経てトップマジシャンを目指していた
◆クリスチャン・ベール(アルフレッド・ボーデン)アンジャーとかつては同じ師の元で修行をしていたが...
◆マイケル・ケイン(カッター)数々のマジックの考案者でアンジャーの協力者
◆デヴィッド・ボウイ(ニコラ・テスラ)謎の科学者でアンジャーから瞬間移動の装置の開発を依頼される
◆スカーレット・ヨハンソン(オリヴィア)アンジャーとボーデンの2人のマジシャンの間を取り持つが...
◆レべッカ・ホール(サラ)ボーデンの妻で一人娘をもうける

【この映画について】
一流のマジックはタネや仕掛けのないことを観客に確認させる「プレッジ」、パフォーマンスを展開する「ターン」、そして最後に予想を超えた驚きを提供する「プレステージ(偉業)」の3パートから成り立つという。
そんな華やかな「プレステージ」の裏側にあるものを描いたのがこの作品。クリストファー・ノーラン監督がクリストファー・プリーストの原作を元に、再び驚愕のミステリーを作り上げた。何重にも折り重なるトリックが仕掛けられたストーリーは、それ自体がまるでイリュージョンのようだが、実は「マジックの種なんて単純」と主張しているようにも感じるだろう。
ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールが演じる2人の奇術師による迫真の争いも、見ごたえ十分だ。この二人のマジシャンを手玉に取る?人気絶頂のスカーレット・ヨハンソンの役どころにも注目だ。そしてロック界のあの超有名人も出演している。
最後の最後までストーリーを読まず、純粋にスクリーンの中での出来事を追っていくことをお薦めする。
【ストーリー】(ネタバレなし)
19世紀末のロンドン。マジックの舞台の下、男はそこに設置された水槽のなかに溺れ死にそうなライバルの姿をみて驚愕する。その男、ボーデンはアンジャーを溺死させて疑いで出廷し、目撃者として証言台に立ったのはマジックの考案者でアンジャーの協力者カッターだった。彼は二人の確執が生まれた過去を証言台で思い出しながら証言する。
若き奇術師アンジャーとボーデンは、中堅どころの奇術師ミルトンの元で修行をしていた。しかしある日、アンジャーの妻で助手のジュリアが水中脱出に失敗し死亡。事故の原因はボーデンの結んだロープが外れなかったことだった。これを機にアンジャーは復讐鬼へと変貌し、2人は血を流す争いを繰り返すことになる。その後、結婚し幸せな日々を送るボーデンは、新しいマジック「瞬間移動」を披露するのだが…。
ボーデンはサラと出会い結婚し一人娘ジェスをもうける。アンジャーには助手志願の美女オリヴィアが現れるが愛妻ジュリアを失った心の穴は大きかった。ボーデンの「瞬間移動」マジックが評判を呼ぶ中、アンジャーにはトリックがどうしても読めなかった。カッターは 「案外単純でそっくりさんを使っているだけだ」 と断言する。
早速、二人は三流役者でパブで酔いつぶれていたアル中の「ルート」をスカウトし身代わりに仕立てた。「新・瞬間移動」と銘打った興行は大当たりするが、興行の成功と共にルートはギャラアップを要求するようになってきた。
キーワード「テスラ」 を聞き出すことに成功した。
テスラとは当時エジソンと肩を並べる科学者でロンドンで電気の公開実験を行ったニコラ・テスラだ。その秘密を解く為にアンジャーはコロラドスプリングの彼の実験所へと旅立ったが。そこで瞬間移動の装置の製作を依頼するのだったが...。
完成された装置と共に帰国したがカッターとアンジャーは「100回限定興行」を打ち出す。ボーデンはこの装置に驚愕し密かに舞台裏に潜入し、その時、アンジャーが溺れ死ぬ現場に遭遇したのだった。
アンジャー溺死に罪で収監されたボーデンの元に、愛娘ジェスの世話をするという条件で奇術のネタを高値で買いたいと申し出る貴族コールドロウ卿の代理人オーエンズと面会する。オーエンズはボーデンにアンジャーの日記を差し出した。そこにはボーデンが知る由も無かった驚愕の「瞬間移動のネタ」が記されていたのだった。
さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。

2.アンジャーがテスラに製作を依頼した装置の中身とは?
3.アンジャー溺死は何故発生し防げなかったのか?
4.謎の貴族コールドロウ卿の正体とは?
5.ボーデンが驚愕した、瞬間移動のネタとアンジャー溺死の真相とは?
6.ボーデンの瞬間移動とアンジャーの瞬間移動の違いとは?

などを中心に是非映画館で観てネタの真相を解明して下さい。
【鑑賞後の感想】
「映画全体が一つのマジック」みたいな作品で、何度もスクリーンを見ながら騙されてしまった。安易にこういう展開だろうとかこういう風に進むだろうとか思いながら見ているとラストに思わぬ展開が待っていた。
アンジャーとボーデンのライバル心と確執、その二人を手玉に取るオリヴィアの美貌、カッターの老獪な世渡り、何を考えているか分からないテスラなど各キャラクターの特徴もよく練られていたのには感心した。
時代背景も当時の街の様子とか、コロラドスプリングの山の中の薄暗い風景、劇場の様子など細かい点の考察も見事だった。ストーリーはそうした点を全て取り込んで、最後の最後で一体誰が得をして笑ったのか?どんでん返しの更にどんでん返しが用意されていたとは見事な脚本に拍手を送りたい。
私の好きな女優であるスカーレット・ヨハンソンのセクシーな姿が見られないのは時代背景からやむを得ないが、二人のマジシャンを虜にする点がもう少し前面に出ていればなと彼女のファンである私は注文を付けたくなってしまった。
【自己採点】(100点満点)
85点。 映画の中でばらされるマジックのネタも楽しめた。

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Last updated  2007.06.27 00:14:34
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