へそまがりの読書日記

へそまがりの読書日記

2017年12月29日
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あと数日で2017年も終わります。

できれば清々しい気持ちで新年を迎えたかった…

それなのに… 

森本梢子さ~~ん、二人離れ離れのまま2018年へ突入ですか? そりゃないっすよ…

ここからネタバレです。ご注意ください。





唯ちゃんが帰って来てからもうすぐ4カ月…

近所のおばちゃんから「しばらく見ない間にキレイになったみたい      女の子って変わるわね     」と言われるようになっていました。



(若君が触った髪の毛だから、絶対切りたくないんだろうなぁ… うぅ…)



あの夜。

泣き腫らした目で帰って来た唯ちゃんは、涙も流さずに、向こうで起こったことを尊くんたちに話しました。

それは現代に住む尊くん達には想像もできない厳しい内容で、若君の状況は絶望的に思われました。

尊くんも、ご両親も、かける言葉がありません。



その後、唯ちゃんの部屋で二人きりになり、尊くんは話し始めます。

壊れた機械の修理にまだ2~3か月はかかること、それから燃料を溜めるのに数カ月、使えるのはもっと先になるので、次の満月に戦国時代へ行くのは無理だということ。

時空の歪みの問題があり、その歪みはますます大きくなっていて、次かその次に間違いなく亀裂が走って時空間が割れる。そうなったらどうなるかわからないし、助かってももう二度と行き来はできなくなること。

尊くんが作ったタイムマシンには何か欠陥があって、時空に大きな影響を及ぼしてしまうため、まだ使ってはいけなかったこと。



「ごめん」と謝る尊くんに、「私こそごめん 尊にそんな思いさせちゃって… 本当にごめんね」という唯ちゃん。

「何とかして」と24時間付きまとわれると覚悟していた尊くんは拍子抜けです。



(あまり責めないようにという若君の言葉を、唯ちゃんは守っているんですね… うぅ…)


尊くん曰く、“魂を半分若君の所に置いて来たんだ… いや全部かな”

そんな唯ちゃんを見るのは辛くて、何とかならないかと思う尊くんだけど、唯ちゃんの御両親にしてみれば、危険な戦国時代から無事に娘が帰ってきてくれてほっとしただろうし、家族が二度と会えなくなるのは悲しすぎるし…

尊くんの頭脳を持ってしても、みんなが幸せになる方法が見つからないのであります。



またまた場面変わって…



「速川 ちょっとおいで その後の羽木家についてまたまた新発見だ」



先生が見せてくれたのは、羽木忠高から野上元丞に宛てた礼状でした!

ここからは先生の尊いご説明です。



「どうやら黒羽城を追われた忠高は野上に身を寄せていたらしいんだ

 おかげで危機を逃れることができた そして新しい地に着いたと書いてある」

ここでほっとする唯ちゃん

「前にも話したが羽木家の滅亡については資料が全く見つかってなかったんだ

 前後の事実から立てられた仮説が定説になってたわけだが どうやら羽木家は城と名はなくしても 多くの人が生き延びたようだな」



若君は!? 若君はどーした!?

「だ… 誰が生き延びたかわかりますか?」

「いや そこまでまだわかってないよ(中略)

 もうひとつ これもつい先日聞いたんだが

大手山の平生寺に羽木忠清の墓が見つかったらしい

 知り合いの先生からメールが届いたばかりで私もまだ見に行ってないんだ

 しかし 忠清が永禄4年に死んだことは間違いないみたいだな



寂しげに廊下を歩く唯ちゃん。

でもね、唇をぐっと噛みしめて泣かないんですよ…

“もう泣くな”

窓から空を見上げながら、泣くのを堪えているんですよ…

尊くん!! 何とかしてあげてよ!!(と、私が言ってみる)



そして、唯ちゃんはそのお寺に行くのです(心配したお母さんに頼まれて、尊くんも同行します)。

バスに乗り、平生寺に着いた二人。

「えーーーと… 誰か…のお墓?みたいなものが見つかったと聞いたんですが」と訊ねたところ、

「ああ  羽木忠清の墓 ですね」と案内されたのです…

ただ、住職さんによれば、じつは 忠清の墓 というわけではないんだそうです。

(見た感じ、お墓というより小ぶりの塔みたい)

「これが作られたのは 忠清の死 から40年以上後のことなので はないんです」

(頼むからわざわざ太字で強調するのはやめて~~)

「それじゃっ 誰のお墓かわからないでしょ!!」と噛みつく唯ちゃん(と私)。

「いえっ つい最近この寺を建てた奇念上人の書付が出て来たんです」



奇念って、唯ちゃん達が高山から逃げる途中で助けてくれた小僧さんでしたね。

修行の旅に出る時、唯ちゃんに会いにきてくれて、「何年… 何十年かかるかわかりませぬが 少しはお役に立てる者となりましたら その時は若君様の治められるこの地へ戻りたいと思っております」と言っていたあの小僧さんです(この部分は第56戦)。

それを思い出した唯ちゃんは、もう涙を抑えることができませんでした。



「ちょっとバスに酔って」とナイスフォローをした尊くんは、奇念上人の書付(のコピー)を見せてもらいます。

そこにはやっぱり羽木忠清の名が…

そして黒羽城の文字もあります。

「えっ 黒羽城? 小垣城じゃなくて黒羽城ですか?」と疑問を口にする尊くん。

「そうですね 羽木忠清 永禄4年の2月 黒羽城にて と書いてあります」と住職さん。



ということは唯ちゃんと別れてから3カ月    

まだ何かがあったんですね。

“それがわかったところでどうにかできるってわけじゃないけど… 今の僕には”

しか     し!!

“その時 頭の奥で何かが光った!! 

 初めてひとつの考えが閃いた

 てゆーか どうして今まで考えつかなかったのかっ…

 ヘンになったお姉ちゃんのせいで 僕の頭もすっかり思考停止してしまったんだ

 ものすごくかすかで小さいけど… 光が見えた!!”



おぉ~~ さすが我らの尊くん!!

早くその光とやらを我らにも見せて下され!!

期待に胸を膨らませつつ、3月号(1月27日発売)へ続きます。



最後になりましたが、拙いブログを読んで下さりありがとうございます。

良いお年をお迎えください。









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最終更新日  2017年12月29日 23時28分23秒


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