New Zealand 虹の立つ国へ

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■第11章 『最終検討』



オークランド


第11章 「最終検討」

さて、日本に帰ってから夫婦でもう一度オークランドに住むことにつき、ブレーンストーミングの形で色々な面から検討しなおした。

それぞれの実家の家族・両親にも旅行の結果と移住計画をもう一歩進める旨を報告。
私の実家の方は、「好きにしないさい。」と半ば諦めの体。
私が一度言い出したら聞かない性格なのを知っていたからでもあるが、父親は長いこと米軍で働いていたので、家族に外国アレルギーは全くなし。
しかし、私が長男だったのでその点は一寸心配だったが、弟夫婦が両親の近くに住んでいるので、彼らに後を託す事に。
母親は可愛い孫と別れるのが嫌だったようだが。


それより一番心配だったのが、ワイフの実家である。
ワイフは一男一女で長女になるが、兄上がいらっしゃるので親御さんの老後の件はひとまずOK.
孫も可愛い盛りだし、ワイフは一人娘には変りはないのでどんな反応かと心配であった。
しかし、意外や意外、父上から「海外移住とは良く考えた。 実は自分も若きし頃ブラジルに移民したかったが、諸所の理由で諦めた経緯がある。 だから自分の見果てぬ夢をかなえてくれ!」と逆に励まされてしまう。
そしてこの時語られた言葉で、今でも覚えている言葉が二つある。
「いい加減な気持ちで行くな!!」「どうせやるならニュージーランドの"子"になって来い!!」
この言葉はその後ずっと自分の中で繰り返し噛み締める事になる。
後年苦しい時にこの言葉を思い出し、「此処で尻尾巻いて帰るものか!」と思ったものだ。




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