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ドラマ「のだめカンタービレ」が面白い。クラシック音楽を扱っていてギャグ満載で笑えるのがいいですね。ひと頃流行した何をしても暗い絶望的なドラマに比べれば、毎回見るのが楽しみです。 原作の漫画を見ていないのでわからないけれど、ひとつ気になるのは「変態」という言葉。のだめを始め、真澄ちゃんや峰などに対して「変態」という言葉を発している。私の語感では変態というよりただの「変人」だと思うのだが・・・ 変態というのは簡単にいうと「正常でない」ってことなので、確かにのだめの奇行ぶりや真澄ちゃんのおかまぶり(?)を見ると、正しいと言えば正しい。だけどもっとぎらついた感じがするんだよねぇ、「変態」って言葉には。(笑) そういえば私のギターの師匠の師匠(我々は大師匠と呼んでました)はすごい経歴の持ち主なのに演奏活動を早くから止めてしまった人なんですが、あるとき都内神田古書街を弟子と歩いていたら突然ある古本屋に駆け込み、「まるで楽譜を探すような真剣な目つきで」(弟子回想)裏本を1冊1冊吟味し、最後に何冊か買うといつもの人懐っこい笑顔で店を出てきたそうです。 その手のエピソードは数知れずでしたが、そういう所も含めとても人間臭く、誰からも愛された方でした(もう故人です)。その弟子たちも皆なんかこうズレてるというか、変わってて面白い人が多かった。随分遊んでもらったし、遅くまで飲み歩いたし、一緒にいてホントに楽しかった。 大師匠も弟子たちも他の人から見ればきっと「変態」なんだろうけど、私はそうした思い出もあり「愛すべき変人」と呼びたいのです。
2006年11月29日
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友人Sさん宅にアナログ機器がセットされたというので、昨日聴いてきました。 あらかた処分したものの若干枚のLPは手元に残していました。どれも思い出深いものばかり。小澤のものを数枚持参しました。。。。 いやあ、アナログは素晴らしいです!! 低音の存在感、ごりっと出てきます。チャイコフスキーの交響曲第5番の出だし、重すぎず軽すぎずの低弦、クラリネットがテーマを吹くところから、低弦のカオスに戻るまでの第1楽章だけでしたが、これぞオーケストラって響きに「ああ、これだよなぁ」ってひたすら感心。 弦のピチカート、ハープ、パーカッションと「はじく」音のリアルさ。ラヴェル全集からは「高貴で感傷的なワルツ」でしたが、いたく真面目な演奏でした。フランスのオケならきっと適当に(笑)演奏しそうな、細かい音の重ね具合までしっかりきっちり出しています。これを遊びがないと言われるんでしょうが、ちょっとドイツっぽいこの演奏、私は好ましく思いました。 名盤「火の鳥」はパリ管の音、特に木管が素晴らしい。これを聴いて、高校のときに母親から「勉強しなさい!」って怒られたことまで、思い出しました。(苦笑)そのとき聴いてたのが、このLP。ホルンの音が慰めてくれましたっけ。 同じくパリ管との「悲愴」。Sさんは滑らかな音録りが気に入った様子。第1楽章ではタメが少なく、するすると音楽が進行してしまうところが散見されるものの、今聴いても大変立派ないい演奏です。細部まできちんと聞こえているのが私には驚きでした。 今回の試聴の白眉は何と言っても武満の「ノヴェンバー・ステップス」です。素晴らしい録音でした。琵琶、尺八の音の録り方がいかにも外国人が聞いた邦楽器って感じで、ちょっとベールがかかったような音でしたが、演奏者の気迫たるや聴いてる我々はただ20分間黙るしかありませんでした。Sさんは終わってから「言葉が出ない」と仰ってましたが、私はこの演奏に賭ける鶴田、横山両氏の思いに深く感動し涙が出そうでした。そのことは以前にも書きましたが、LPではそれがひしひしと伝わってくるから、不思議です。 Sさんはオケの立体音響効果を見事に捉えている録音に驚いていましたが、カナダ建国100年記念というイベントで製作されたこのアルバム、相当気合入ってますね。 それにしてもLPで聴く音は瞬発力、滑らかさ、リアルさ、全てにおいてCDに勝っていました。これはやばいです。でもLPかけるのって面倒なんですよね。ホコリとの戦いですから。それに大音響になったときの歪みも気になります。けどそれに勝る魅力がありました。 まずいなぁ。
2006年11月26日
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これから冬になるとただでさえ早起きできない私としてはつらいです。 それでも何度かチャレンジしてはみました。目覚まし時計をふたつ使ったり、テレビのタイマー機能も組み合わせたり。結果はどれもだめ。長続きしない。なかなかうまくいかないもんです。 さて、小澤さんが朝早く起きて音楽の勉強をしているというのは、たいへん有名な話です。故武満徹や広中平祐氏などとの対談本の中にも出てくるし、小澤さんと親交のある人からも朝の勉強の模様が伝えられています。以前NHKでも特集番組のなかでやってました。ボストン郊外の自宅でスコアだらけの部屋に机とピアノに向かう姿を映していましたね。 ボストンでは朝5時に起きて勉強、9時にボストン響と練習。昼飯のあとリハーサルやら事務処理やらに追われ、夜にコンサート。そのあとパーティーに呼ばれたりして(なるべく出ないようにしてるらしいけど)、やっと雑事から開放されて帰り、自炊して食事を摂り寝るといった1日だったらしい。 実際、毎年新しいレパートリーやオペラ、委嘱作品などに挑戦しつつ、普段の定期演奏会もこなしているわけだから、朝5時からの4時間の勉強がどれだけ勝負であることか。よほど集中してないとこれだけの勉強量はこなせないでしょう。 では彼が最初から早朝の勉強家だったのかと言うと、そうでもなかったようです。恩師斎藤秀雄に指揮を習いに行っていたときはよく遅刻したらしい(遊びたい盛りだしね)。決定的だったのは、NHK響の指揮者に就任してまもなく。この頃もしょっちゅう練習時間に遅刻してきたようで、楽員から指揮者として不適格ではないかという声があったみたいです。そうしたことが遠因になって例の「N響事件」が勃発しました。(この事件についてはいずれまた) これにより海外に活動拠点を移すことになった小澤さんは反省し、早起きして勉強することを自らに課したと思われます。私が凄いと思うのは、それからずっと継続していること。凡人はすぐに言い訳してしまいます。「ちょっと調子悪いし」「明日またやるから」と。それだからダメなんですよね。 44年経ち彼が自らに課した早起きの成果はみなさんご存知のとおり。今日の「世界のオザワ」はこうして形成されていったのです。 またチャレンジしてみようかな。(笑
2006年11月11日
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この曲(通称マラ3)を初めて聞いたのがメータ指揮ロス・フィルのLPだった。ご存知の方なら「あれかぁ~」と懐かしがるだろうか。重量LPとか言って、普通のものより重かった。内容も高校生の私にはかなり重かったけど。 ずっと敬遠してきたマラ3だったが、ついに出合った開眼の一枚がデ・ワールト指揮オランダ放送響盤。オケのマーラーへの共感具合も含め、好きな箇所での決まり方が私の好みにぴったり。いちいち「そうそう」と言いたくなる。 マラ3の比較と言っても長い曲だから、部分部分のハマリ具合で演奏比較をしてみたい。<チェックポイント>1.第1楽章:コーダの決め方。2.第3楽章:ポストホルンの夢見るようなソロを打ち破るトランペットの「起床ラッパ」。 (練習番号17の前)3.第6楽章:冒頭弦楽による主題とペットとボーンによるコラール(練習番号26)。☆エド・デ・ワールト指揮オランダ放送響盤☆ 中欧的というかオケの音色がまずいい。デ・ワールトは今時珍しい(?)ワグネリアンで、彼のマーラー演奏は同じワグネリアンだったマーラーの側面を聞かせてくれる。1.すかっと決まって気持ち良い。しかもアメリカのオケみたいな機械的な感じじゃないところが良いね。2.起床ラッパは強く鋭く入って来て、それまでの夢見気分からハッと現実に引き戻される。 この場面転換はまるでオペラのよう。3.「金管だって歌うのさ」(マーラー)を実感。ここの金管は共感溢れるいい演奏をする。 しかも音はアメリカ風鋭い音ではなく、円く暖かな音色だ。素晴らしい!☆サイモン・ラトル指揮バーミンガム市響盤☆ 冒頭ホルンから絶妙なテンポの揺らしで、聞かせ上手な演奏。アゴーギクを極端に弾かせるため、ひとによっては作為的な印象を受けるだろう。でもマーラーはメンゲルベルクを絶賛したからこれもありかなと思う。自然な演奏とは何も考えてない流した演奏という当時の演奏観からすると、ラトル盤はよく考えた演奏と言える。(何もしないラトルなんて魅力ないけどね) オケはあいかわらずヘタ。ライブじゃないよねと何度も確かめたぐらい。1.オケの限界なのか、生彩に欠く。押しがいまいち不足。2.起床ラッパは夢の続き。(-o-)zzz...3.ペットが苦しそう。録音セションなら充分休んだでしょ!緊張してんの? ラストはあれぇってくらいさっさと終わる。レニーの終わりたくないって感じとは正反対。 ここもユダヤ系べたべた演奏に慣れた人には気に入らないと思う。☆マイケル・ティルソン=トーマス指揮ロンドン響盤☆ テンポが遅い!ひたすらに平和で穏やかで健やかなマーラー。ここからは焦燥感とか不安感とか自然への畏怖とかは全く聞こえない。自然のなかに抱かれている幸福感、ゆったりとうつろう時間の波に身を委ねながら徐々に高みに達していく至福感で満たされている。 だから、マーラーの音楽で苦悩したい人には不向きかな。 オケはうまいからご安心を(^^;1.余裕があるのか意外にあっさりで、迫力いまいち。2.やっぱり夢の続き。3.朗々とした響きが一筋の天啓の光を思わせる。まるで悟りを得たかのような至福の瞬間。 最近の演奏では、明晰なサロネン盤とか軽快なナガノ盤とかが魅力的。
2006年11月05日
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