おじん0523のヒロ散歩

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2022.03.07
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カテゴリ: ヒロ散歩
函南駅のホームの観光案内板に載っていた「柏谷百穴(かしやひゃっけつ)」の横穴式古墳群へ。

2月2日(水) 11:32
住宅街を抜け「柏谷公園」の駐車場へ。
所在地:静岡県田方郡函南町柏谷676-1
聖徳太子の頃の横穴墓跡があり、約2世紀にわたって使われていたらしく120以上の横穴がある。
こうした遺跡が公園として残され開放されている。サクラの木も多く植えられ開花時期には多く
の家族ずれが訪れるエリアである。


柏谷横穴群(かしやよこあなぐん)の分布
柏谷横穴群の分布は、大きくは5地区に分かれ(昭和22年第1次調査)そのうちの一部が国の

左:2020年(令和2年) 作成地形図上での5地区区分
右:1947年(昭和22年) 第1次調査の時の5地区区分


国指定史跡 柏谷横穴群
全体で三〇〇基以上が東西六〇〇メートル、南北二五〇メートルにわたって造られたと考えら
れている静岡県内で最大規模の横穴墓(よこあなぼ)群です。
横穴墓は、六世紀末頃から八世紀末頃までの二〇〇年間にわたって、お墓として利用されまし
た。後半期には新たな横穴墓は造られず、今まであった横穴墓に追葬が行われ、最後の頃には
火葬骨を納めた例もみられます。
横穴墓が造られている地質は、箱根火山の噴火のときに流れ出た「箱根火山新期軽石流」と呼
ばれる軽石を主体としたもので、加工がしやすい反面こわれやすいという特徴があります。
昭和五十一年二月ニ十日に国の史跡に指定され、その後、発見された北伊豆で一番古い横穴墓
が、平成十年七月三十一日に追加指定されました。
     文  化  庁
     静  岡  県
     函南町教育委員会


横穴墓の形と部分の名前
遺骸を安置した部屋・玄室の前に「閉塞石」が積まれ玄室を護っていると。
家族は同じ玄室に埋葬される事があり、この「閉塞石」を一旦外して埋葬されるのだと。

横穴式古墳群のそばに民家が迫る。


北側の横穴式古墳群の上にも民家が迫る。


順路に従い進む。


東西600m・南北250mにわたり、6~8世紀末に作られた県内最大規模の300基以上の横穴墓
が残っている。保存状態が良好な範囲は国指定の史跡に認定されている。
約6.6万年前に箱根で起きた大噴火では西は富士市、東は鎌倉付近まで到達するような巨大な
火砕流が発生したとのこと。柏谷横穴群はこの火砕流の堆積物が厚くつもっている丘陵に作ら
れている。「柏谷横穴群B群」を見る。


南・東・西面の標高約20~30mの所に、前面に田方平野を望み、富士・箱根を背後に仰ぐ地に

て実施された。群集する横穴を、A~Eの5地区に区分し、横穴の形態を5類型に分類していると
のこと。


柏谷横穴群B群から西側の公園を見下ろす。


10~19・93号横穴


横穴を覗き込む。



史跡指定地区内の東側で、西斜面の上から一・二段目につくられています。比較的小型の93号
が最上段に造られるほかは、10~19号が一見列をなしているように並んでいます。しかし、よ
く観察すると、それぞれに高低差があり、奥壁だけが残る横穴の奥壁は天井部に近く、その主
体部である玄室は、三段目の横穴との間に造られていることが分かります。
特徴的な形態をもつ横穴に12号があります。12号の奥壁中央から奥に棺を納める納棺施設(室)
が造られています。この施設は幅95cm、高さ1m、奥行2m15cmで、入口側のところに溝があ
ります。
この溝は閉塞用の木の蓋をはめ込むためのものと考えられています。
  図は《12号横穴実測図》


横穴墓の斜面から南側を望む。


自然な状態の横穴墓(B地区)
西側に向いた斜面に造られたグループで、上から三段目にあります。
現在は埋まっていますが、四・五段目にも横穴墓が確認されていますので、この西斜面にも
今開口している数と同じくらいの数の横穴墓があるものと推定されています。
写真は、この三段目の横穴墓を発見した時の発掘調査(1974年)のようすです。
小さな穴は火葬骨を埋納したと考えられているミニ横穴墓です。


横穴墓を掘ったノミの跡
この一面の調査の時に、横穴墓を掘った時のノミの跡が大変きれいな状態で見つかりました。
ノミの跡が残されていたのは96号と118号の2基の内側の壁です。
写真は左:発掘調査後の風景(1984年撮影)、右下:鉄製ノミの跡(118号)。


北側の最上部から、南西方向を見下ろす。


北側の最上部から階段を下り、「柏谷横穴群A群」へ。


横穴を覗き込むが広いスペース。


柏谷公園に「史跡 柏谷横穴群」の碑。

柏谷横穴群A群
公園の東側の斜面に掘られた横穴群で、125号と127号は伊豆地方で最古の横穴で、古墳時代
後期の六世紀末頃であることがわかったと。
入口は、閉塞石と呼ばれる石組みで塞がれていて、内部を玄室といい黄泉の国(あの世)となり
死者が生活する場となる。食料品や食器(土器)や耳飾りなどの装飾品、武具、馬具などが副葬
品として出土しているのだと。
遺体は玄室の中に安置されて、閉塞石を積んで放置され、土をかぶせたわけではない。玄室の
中で腐敗し、白骨化した後は長い時間をかけて風化したようで、骨は残っていなかったと。


墓前域(前庭部)
墓前域とは、遺骸(亡くなった人)を納めた玄室と呼ばれる部屋の前面に造られた、小さな広場
で、前庭部とも呼ばれています。
墓前域では、亡くなった人の霊(れい)を慰めるための供養祭のようなことが行われたと考えら
れています。そしてそれを示すように、その時に供えられたと思われる土器などの遺物が数多
く見つかっています。


玄室は死者を納める部屋、墓前域は供養祭が行われたと考えられている場所です。
玄室内部(天井部は崩れてなくなっている)
墓前域  供養祭が行われた墓前域
供養祭で使われた土器


柏谷横穴群A群を右方向から見上げる。


埋めてある横穴墓
ここから見上げた一番上の段のグループの横穴墓は、そのままにしておくと崩れてしまうので
今は埋めてあります。
これは横穴墓の保存方法のひとつです。この方法以外には、崩れる恐れのないものは現状のま
ま保存・公開しているものと、保存整備を行った後に公開しているものとあります。
50号の左側で発見されたA・B二つの超小型の横穴は、火葬骨を納骨したミニ横穴墓と考えら
れています。
写真は、発掘調査後の風景(1982年撮影)


植栽ゾーン
柏谷横穴群A群前から公園の南方向を望む。


植栽ゾーン
ここの植栽ゾーンには、万葉の樹木や郷土の木々を植えています。
代表的な万葉の樹木には、カエデ、ホウノキ、マユミがあります。郷土の木々は、ここに植え
たもの以外でもここの近辺にも数多くみられます。代表的なものにエノキ、ユズリハ、スギが
あり、これらは万葉の樹木でもあります。


柏谷横穴群A群を望む。


11:49
駐車場から「柏谷百穴の横穴式古墳群」を振り返り次の場所へ。


                                      ー 続く ー





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最終更新日  2022.03.07 03:00:05
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