ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 29, 2006
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「嫌われる理由」

 26日に、ヴィオラのJaneとチェロのKatieとで、モーツァルトのトリオを練習しました。この曲は、カルテットの練習時にもう一人のヴァイオリンが遅刻したような場合に何回か弾いたことがありましたが、今回のようにきちんと企画して三人が集まったのは初めてです。決して初見で弾くべき曲ではないと感じてたところだったので、ちょうど良いタイミングでした。

 この曲、音楽的には素晴らしいとは思うのですが、僕はあまり好きではないんです。
 まず、曲が長い! しかも、メヌエットが二つもあるので、メヌエット恐怖症の僕にはツラい。
 それに、譜めくりをする暇がないほど、弾きっぱなし。(この点は、弦楽三重奏が、四重奏やピアノ三重奏と最も大きく違うところ。) 僕は、ベーレンライター版の譜面を持っていますが、Janeの持ってきたペータース版ですら譜めくりに無理がありました。(ちなみに、ベーレンライター版ってステータスがあるように思われてますけど、一般に譜めくりのことを全く考えないで製本されているところが僕は不満。それにお値段高すぎ。)
 そして、僕がこの曲を嫌いな最大の理由、それは難しすぎるということ(!)。譜面づらで言えば、これより難しいカルテット曲はいっぱいあるけど、だいたいセカンドとか他のパートが助けてくれて、うまく響いてくれるものです。でも、この編成の曲は、パートどうしが絡み合っているようで実は孤立しており、誰も支えてくれない。そうなると、音の質とか幅とかそうゆうものがより一層問われてしまう。ごまかしと要領の良さだけで世渡りしている僕にとって、まさに苦手なタイプの曲。
 以上のように、後ろ向きな姿勢ながら、練習を始めたのでありました。

 1楽章: なんかクラリネット五重奏曲の出だしに似て、二分音符で優雅に始まったかと思ったら、その後はもうどうにも止まらない。せめてEとかAにフラットが付いてなかったら、ずっと弾きやすい曲になること間違いないのに(笑)。
 2: この曲で一番難しい楽章。ヴァイオリンの技術の問題というより、アンサンブルが複雑すぎ。他の楽章をしっかり取り組んでから、最後にじっくりと練習しようということで我々は意見が一致した。

 4: 変奏曲。弾いてみると実は楽しい。ヴィオラも面白そう。さらう価値あり!
 5: メヌエットその2。長い。というか長く感じる。ダカーポを二回もやるのでしつこい。
 6: 今回の練習の最大の焦点となったのは、この楽章のタタタンタンタンというリズム。誰かと一緒になるとこもあるけど、1拍ずれて交互にひくとこもあって、ちょっと怖い(けど楽しい)。

 次回の練習では1、4、6楽章を重点的にやる予定にして解散しました。正直言って、前述の通りこの曲(及びこの編成)が好きではない僕といたしましては、やっぱりカルテットのほうをやりたいんですけど。
 あいかわらず自己中心的で申し訳ない!





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最終更新日  Jan 29, 2006 09:15:17 AM
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