ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Oct 14, 2007
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「二兎を追う者」

 今日は無謀にも果敢にもブラームスの弦楽四重奏に挑戦した。(第1バイオリン:パトリシア、第2:僕、ビオラ:マリオン、チェロ:チャールズ)

 ブラームスの室内楽って、もちろんどれもが難しいけど、弦楽四重奏という編成が一番タイヘン。

 この曲は作品番号的には67。ブラームスにとってはわりと若いときの作品と言えなくもない。

1楽章 、妙に親しみやすいなと思いながら弾いた。今やっと思い出した。 モーツァルトの「狩り」 にそっくり。B durだし、八分の六拍子だし、なによりテンポ感が似てる。ビバーチェ。
 大きく二つで数えながら弾くパートと、三つで数えるパートの絡みがブラームス的。強拍がウラに来たりとか、四分の二拍子に豹変したりとかで忙しい。

2楽章
 ただ、このアンダンテ、セカンド奏者といたしましては重音がタイヘン。けっこうマジメにさらってきたつもりだけど、やっぱり両音とも正確に弾くのは不可能に近い。しかもピアニッシモって書いてるし。
 イチかバチかで両方の音を出してみるべきか、いや、変な音程になるよりは、部分的に音を割愛すべきか、どっちにしろ罪悪感を覚えてしまう。
 こういう強引な重音、ブラームスの後期に多いように思う。
brahms 67.JPG

3楽章 のアジタートはビオラ弾きの独壇場。最初から最後までみっちりビオラ。
 ビオラ以外は楽章全体を弱音器をつけた状態で弾く。これほどまでにビオラを優遇してる曲はほかにないかも。当のマリオンおばさん、感無量で涙ぐんでるし。

4楽章 もビオラが活躍。
 この楽章に限らないが、情景がころころと変わるので、弾いてて疲れる。
 後半、1楽章冒頭の「春のめざめ」っぽい快活なフレーズが戻ってきてからが意外に長い。曲はなかなか終わらず、フラットが再び増殖したりして、ひと山もふた山も越えなきゃいけない。





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最終更新日  Oct 16, 2007 12:58:28 PM
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