ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 6, 2008
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「め組のひとびと」

 今日は「ザ・新春大室内楽祭り」なるものに参加してきた。個人的には、既に元旦に弾き初め大会をやったばっかだし、今日のパーティーは遠慮しようと思ってたけれども、ニューヨーク近郊の名手が多く集まるらしいとの噂を嗅ぎつけ、結局ご出陣。お祭りは嫌いぢゃない。
 実際、すごく賑やかな催しとなった。しかも、ワタシとしたことがいつの間にか仕切ってるし。←ちょっと後悔。

*****

 さて本日の一曲め、このテの集まりでは絶対に外せないメンパチ先生。お約束。

 1楽章のみを練習した。
 今日の面子は、トニー、クローディア、ジェニー、僕の四人がバイオリン、ブライアンとセスがビオラ、ピーターとクリスチャンがチェロ。一部の人とはちょうど 二ヶ月前に集まったとき に一緒に弾いている。

 第1バイオリンだけが別格の感がある楽章だけど、でも各パートがそれぞれ充分に楽しめて、あんまり不公平には書かれていない。そのあたりがメンデルスゾーン少年のスゴいところ。この曲をきっかけにメ組に入門する人は多い(はず)。

 常にいろんなことに気を配りながら弾かないといけない。一体誰とハモるのか予断を許さないし、突然超ド級のソロが出てきたりして気が抜けない。
 僕が今日弾いた第4バイオリンには、1楽章後半に実においしい旋律が回って来る。この曲のハイライトのひとつかと勝手に思う。

 ほかの要注意箇所といえば、うねうね攻撃のとこ。第2バイオリン奏者のウデの見せどころ。やがてほかのパートの人も合流して大ユニゾンになるのだけど、シンコペを従えてこれを独りで弾き始めるのには意外に度胸がいる。

mendelssohn8tet.JPG

 モーツァルトのディベルティメントK136のセカンドに似てるよーな似てないよーな。
 みんな「おぉー、 カールフレッシュ だぁっ!」と叫びながら弾いてるし。←バイオリンの教則本のひとつ。

*****

 この曲って、なんていうか 人生の縮図 みたい。基本的には八人八色。たくましくソリスティックに歩んでいかなきゃいけない。でも、誰かをそっと支えたり、かと思ったらみんなで手を取り合っての共同作業。均衡感覚も当然大事。それに、このご時世、空気も読まないといけないわけだし。

 年明け早々、いろいろと考えながら弾いたのでありました。

brahmssextet.JPG





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最終更新日  Jan 9, 2008 09:45:46 AM
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